ウクライナの
戦況について、
反転攻勢を
続けるウクライナのマリャル
国防次官は23
日、
地元テレビに
出演し、
東部では
激戦の
中でロシア
側の
進軍を
食い止め、
南部では
着実に
前進しているとアピールし、「
本格的な
作戦は
これからだ」と
強調しました。
一方、ロシアのプーチン大統領は撃退に成功していると強調し、ショイグ国防相もウクライナ軍の勢いは当初より衰えているなどと主張しています。
こうした中、軍事侵攻で多くの戦闘員を投入するロシアの民間軍事会社ワグネルの代表プリゴジン氏は、23日に公開した動画で、ロシア国防省の指導部に対して「われわれが聞かされているのは深刻な欺まんだ」と述べ、ショイグ国防相らが戦況を偽っていると非難しました。
そのうえで「ウクライナ軍はロシア軍を押し出し、われわれは血まみれになっている」と述べ、ロシア軍は南部で後退していると指摘しました。
さらに「国防省は社会や大統領を欺こうとしている」と述べ、プーチン政権が軍事侵攻を正当化するために主張している、ウクライナ東部のロシア系住民への弾圧やNATOからの軍事的な脅威などとは「全く違う理由で、いわゆる特別軍事作戦が開始された」と持論を展開しました。
プリゴジン氏は、プーチン政権が求めている、国防省との契約の締結を拒否するなど反発を強めていますが、プーチン大統領が軍事侵攻を正当化する主張まで否定した形で、ロシア側で統制がとれていない状況がうかがえます。