コロナ
禍で
影響を
受けた
中小企業の
資金繰りを
支援するため、
政府は
実質、
無利子・
無担保で
融資を
受けられる
いわゆる「ゼロゼロ
融資」の
制度を2020
年3
月に
設けました。
新型コロナウイルスの影響で売り上げが減少するなど一定の条件を満たした中小企業や個人事業主を対象に、政府系金融機関や民間の金融機関が融資し、利子にあたる金額を3年間、国や都道府県が補填する仕組みです。
経済産業省によりますと、申し込みは去年の9月末で終了し、融資総額はおよそ43兆円にのぼります。仮に企業が返済できなくなった場合は、各地の信用保証協会が元本を肩代わりしますが、協会は国の財源を裏付けとしているため、最終的に回収できないと、融資資金の一部は実質的には国民負担となります。
融資を受けた企業の返済はこの夏から本格化するため、政府は企業の新たな借り換えを保証する制度をことし1月に設けていて、利用実績は6月9日の時点でおよそ1兆2000億円となっています。
「やっとコロナ前に戻ってきたと思ったら、新たな不安材料」
埼玉県川口市に
本店が
ある信用金庫では、2020
年4
月から
おととしの3
月までに、
製造業や
建設業、
飲食業などを
中心に、
およそ2600
社から
いわゆる「
ゼロゼロ
融資」の
申し込みが
合わせて3123
件ありました。
このうちおよそ7
割の
企業が
返済を
開始していますが、
残りの3
割の
企業は7
月以降に
返済を
始める予定だということです。
埼玉県川口市に
ある中小企業は、
上下水道や
発電設備など、
産業機械用の
木型を
製造していますが、
新型コロナウイルスの
影響で
受注が
減り、2020
年と2021
年は
売り上げが15%
以上落ち込みました。
15人いる従業員の給料に充てる資金が不足したため、2020年12月に、地元の信用金庫から3000万円の「ゼロゼロ融資」を受けました。
ことしに入り業績はコロナ前の水準まで回復したものの、木材やくぎなどの原材料費が例年よりも50%から70%ほど高騰していて、経費は3割ほど増えました。
融資の返済は年末から月々の分割で始まる予定ですが、今後、原材料費や電気料金がさらに上昇する懸念があるなか、手元の資金が減っていくことに大きな不安を感じているといいます。
遠山木型製作所の
遠山智士社長は「
融資を
受けた
当初の
目的は
雇用維持のためでしたが、
やっとコロナ
前の
業績に
戻ってきたと
思ったら、
現金で
支払う必要が
ある電気代や
原材料費の
高騰が
続き、
新たな
不安材料ができてしまいました。
先行きがわからない
状況で
利益を
出して、
手元の
資金が
減らないようにするのは
難しいので、
金融機関に
相談しながら
経営していきたいと
思います」と
話していました。
22日は、地元の信用金庫の担当者が事務所を訪れ、融資の返済をめぐり、業績について聞き取りをしたり、分割払いの開始時期や返済金額の確認などを行っていました。
担当者の
青木信用金庫の
古川勝美さんは、「
今後どんな影響を
受けるのか
見通せないなかで、
資金繰りに
安定をもたらすためにも、
返済に関しては
そのつど
考え直しながら
進めて
いくことが
大事だと
思うので、
継続して
支援していきたい」と
話していました。
ことしに入って信用金庫の担当者が融資先の企業に聞き取りをしたところ、およそ600社が資金繰りや返済期間などに不安を感じていると回答したということです。
遠山社長は「融資の目的がもともとの名目とは変わってきてますけど、こういう返済の方向で行きましょうと提案してもらっているので、できるだけ手元に資金を置きながら返済していきたい」と話していました。
調査会社「返済の想定が大きく崩れた」
帝国データバンク情報統括部の
藤井俊部長は、「
融資で
資金繰りが
改善し、
業績も
上向いて
返済が
進むだろうという
想定が
物価高や
原材料費の
高騰などで
大きく
崩れ、
借入金の
返済を
諦めるケースが
増えている。
原材料価格の
上昇や
人手不足が
解消しないかぎり、
事業の
継続を
諦める企業は
確実に
増えるのではないか」と
話していました。
専門家「収益力の改善 販路拡大で売り上げ増など工夫を」
金融機関の
融資制度に
詳しい「
大和総研」
金融調査部の
金本悠希主任研究員は「
ゼロゼロ
融資は、
債務の
利払いすらまかなえないような
企業を
延命させたという
マイナス面も
指摘されているが、
一時的に
資金繰りが
悪化しただけで、
倒産する
必要のない
企業が
倒産を
回避できたのは
大きなプラスだった」としました。
そのうえで今後、求められる対応について、「融資を受けている事業者は、返済が苦しければ返済猶予を金融機関にお願いするのが現実的だが、一時的な時間稼ぎにすぎないので、その間に収益力の改善や新しい販路の拡大で売り上げを増やすなどの工夫が必要だ。金融機関や政府はそうした事業者の収益力の改善について継続的な支援に取り組むことが求められる」と話していました。
支援策の主な問い合わせ先
中小企業向けの
資金繰り支援策の
主な
問い合わせ
先です。
▼「ゼロゼロ融資」などの借り換えを保証する「コロナ借換保証制度」
→金融機関や最寄りの信用保証協会
▼日本政策金融公庫の低利子での融資制度
→日本政策金融公庫事業資金相談ダイヤル
0120-154-505
→沖縄振興開発金融公庫事業資金相談ダイヤル
0120-981-827
▼経営改善や事業再生に必要な資金を保証付きで融資する「経営改善サポート保証」
→金融機関や最寄りの信用保証協会
▼専門家による経営アドバイス
→都道府県の「よろず支援拠点」
このほかの支援策は、経済産業省のホームページにまとめられています。
経済産業省ホームページ
※NHKサイトを離れます
インドネシアの火山で大規模噴火 国内で目立った潮位変化なし
日本時間の2日未明、インドネシアの火山で大規模な噴火が発生しました。気象庁は噴火による津波の有無や日本への影響を調べていますが、午前8時半現在、国内や海外の観測点で目立った潮位の変化は観測されていないということです。
N2
Nguồn: NHK
374
Aug 2, 2025 09:08
“核兵器 変わらないか増える”回答が半数近くに NHK世論調査
被爆80年のことし、NHKが行った世論調査で、「現在ある核兵器は今後どうなると思うか」を聞いたところ、「今と変わらないか、むしろ増える」と回答した人が半数近くにのぼりました。専門家は「核なき世界という目標へ具体的な行動をどう起こしていくのか、大きな分岐点に立っている」と指摘しています。
Nguồn: NHK
Aug 2, 2025 17:08
Premium feature
Bạn cần nâng cấp lên tài khoản cao cấp để sử dụng tính năng này
Bạn có chắc chắn muốn kiểm tra lại không?
Bạn đã đạt đến giới hạn của ngày hôm nay
Bạn hãy nâng cấp tài khoản để đọc báo không giới hạn số lần