新型コロナウイルスのワクチンをめぐって、
途上国を
含め
世界全体に
公平に
分配するための
国際的な
枠組みによる
供給が
始まりましたが、
各国に
届くまでの
時間が
かかることやワクチンの
量が
足りないこと
などの
課題が
浮き彫りとなっています。
国連などが
主導する
枠組み「COVAXファシリティ」は、190の
国と
地域が
参加して
先進国などが
資金を
拠出し、ワクチンを
途上国を
含め
各国に
公平に
分配することを
目指しています。
この枠組みによって先月24日、西アフリカのガーナに初めてワクチンが届けられました。その後、アフリカのコンゴ民主共和国やアンゴラ、そしてアジアのカンボジアなど、5日までに20か国に合わせて2000万回分余りが供給されました。しかし、多くの国は依然、ワクチンの到着を待っていて、供給に時間がかかっています。
また、この枠組みで供給されるのは各国の人口の最大20%までで、多くの人が免疫を持つことで感染が広がりにくくなる、いわゆる集団免疫の状態を獲得するのに必要とされる、世界の人口の70%を超える人に接種するには量が足りません。
さらに、COVAXが目指している途上国などへの20%の供給を達成するにも年内いっぱいかかるとしています。
先進国などに比べて途上国で接種が遅れている「ワクチン格差」を解消するのは簡単ではなく、国連は、国の経済力にかかわらず、各国が医療従事者や高齢者への接種を優先できるよう、さらなる支援を呼びかけています。