大手半導体メーカーのルネサスエレクトロニクスは、
今月中旬に
主力工場で
起きた
火災で
停止している
自動車向けの
半導体などの
生産の
再開は、
目標としていた1
か月以内を
実現できる可能性が
高まっているという
見通しを
示しました。
ただ、製品の出荷が火災前の水準に戻るには3か月以上はかかるとしています。茨城県ひたちなか市のルネサスエレクトロニクスの工場では今月19日、製造装置などが燃える火事があり、自動車向け半導体などの生産を一部、停止しています。
これについて柴田英利社長が30日午後会見し、今後の生産について、目標としていた1か月以内の再開を実現できる可能性が高まっているという見通しを示しました。
生産を再開したあとは別の工場などでの代替生産も行い、生産量を徐々に増やしていく計画ですが、製品の出荷量が火災前の水準に戻るには3か月以上はかかるとしています。
ただ、状況が日々変化しているとして、具体的な時期を示すのは難しいとしています。
また、取引先の自動車メーカーには当面は被害のなかった在庫の半導体を供給し、影響が出始めるのは4月下旬からとしています。
柴田社長は会見で「私は悲観していない。比較的早いタイミングで半導体をつくるための必要な装置がおおむねそろうのではないかと思っている。今の見通しから大きくずれることなく、100%に近い生産能力まで復帰できるのではないかという観測を持っている」と述べました。