日本医師会 釜萢敏常任理事「打つべき対策が速やかに」
鳥取県 平井知事「重要な変更だ」
背景には「第3波」での判断の遅れ
政府の分科会は去年8月、感染が急増していて緊急事態宣言が出る事態を避けるための対策が求められる「ステージ3」や感染が爆発的に拡大し緊急事態宣言などの強い対策が必要になる「ステージ4」など、感染状況の段階別に速やかに対策を取るための指標を示し、各都道府県が具体的にどのステージにあるか、新規感染者数や病床のひっ迫具合などの数値を元に判断するとしました。
分科会の尾身茂会長は当時の記者会見で「悪くてもステージ3で止められるよう、国や都道府県は早めに総合的に判断して対策をとってもらいたい」と述べ、その後、分科会は去年の11月から12月にかけて全国的に感染が徐々に拡大した段階で、ステージの考え方を参考に国や都道府県に対策を取るよう求めました。
しかし、この当時は各都道府県がどのステージにあるのかや誰がステージの判断を行うかといった点について、国と都道府県の間で見解が分かれるなどしました。
このため、対策を進めるためのステージの判断が遅れ、緊急事態宣言など強い対策が出されない中、忘年会など、会食の機会が多くなる年末になり、年末年始の急激な感染拡大につながったと専門家は分析しています。
その後、分科会の尾身会長は第3波で拡大が始まった時期の対応を踏まえ、感染が拡大しそうな段階で、急ブレーキをかけられるようにする「サーキットブレーカー」の重要性を繰り返し強調していました。
先月、緊急事態宣言が解除される前の時期に行われた記者会見では「『ステージ3』の状況になれば必要な対策を打つという考え方を示してきたが、第3波の始まりでは期待どおりに機能しなかった。ある数値を超えれば客観的、自動的に対策を行うのがサーキットブレーカーで、恣意的な判断に左右されず感染拡大の予兆が見られた場合には発動し、まん延防止等重点措置といった対策を迅速に使えるようにしてもらいたい」と話していました。









