大企業の
従業員らが
加入する
健康保険組合の
今年度の
収支は、
高齢化の
進展によって
高齢者の
医療費を
賄うための
拠出金が
増えること
などから、
全体で5600
億円余りの
赤字と、
赤字額が
前の
年度の
およそ2
倍に
膨らむ見通しです。
全国およそ1400の健康保険組合で作る健保連=健康保険組合連合会は、各組合の今年度予算を集計し、20日、公表しました。
それによりますと、全体のおよそ8割にあたる1093組合が赤字となり、組合全体の収支は5623億円の赤字となると推計しています。
前の年度と比べ、赤字の組合は130増え、収支全体の赤字額も2818億円増加し、およそ2倍に膨らむ見通しです。
これについて健保連は、高齢化の進展によって、高齢者の医療費を賄うための拠出金が2500億円余り増えたことが大きな要因だとしています。
健保連の佐野雅宏副会長は「高齢者医療への拠出金は、いわゆる『団塊の世代』が75歳以上となる2025年にかけてさらに増えていくとみられ、組合財政への影響を心配している。現役世代の負担軽減が最大の課題で、政府には、引き続き制度改革をお願いしたい」と述べました。