石破いしば首相しゅしょう 党員とういん資格しかく停止ていし議員ぎいんなど非ひ公認こうにんの方針ほうしん 強つよい反発はんぱつも

石破いしば総理そうり大臣だいじんは6日にち、次つぎの衆議院しゅうぎいん選挙せんきょに向むけて、自民党じみんとうの政治せいじとカネをめぐる問題もんだいで政治せいじ資金しきん収支しゅうし報告ほうこく書しょに収入しゅうにゅうを記載きさいせず「党員とういん資格しかく停止ていし」の処分しょぶんを受うけた議員ぎいんなどを公認こうにんしない方針ほうしんを明あきらかにしました。

これにより、党とうから「党員とういん資格しかく停止ていし」の処分しょぶんを受うけた下村しもむら元もと文部もんぶ科学かがく大臣だいじん、西村にしむら元もと経済けいざい産業さんぎょう大臣だいじん、高木たかぎ元もと国会こっかい対策たいさく委員いいん長ちょうと、1年間ねんかんの「党とうの役職やくしょく停止ていし」の処分しょぶんが継続けいぞくしていて、政治せいじ倫理りんり審査しんさ会かいでの説明せつめいを行おこなっていない萩生田はぎうだ元もと政務せいむ調査ちょうさ会長かいちょう、平沢ひらさわ元もと復興ふっこう大臣だいじん、三ツ林みつばやし裕己ひろみ・衆議院しゅうぎいん議員ぎいんの6人にんが非ひ公認こうにんとなる見通みとおしです。

このほかの処分しょぶんを受うけた議員ぎいんについても地元じもとの都道とどう府県連ふけんれんの公認こうにん申請しんせいや選挙せんきょ区くの情勢じょうせいを踏ふまえて最終さいしゅう的てきに判断はんだんする方針ほうしんで、公認こうにんされない議員ぎいんが増ふえる可能かのう性せいがあります。

また、処分しょぶんの有無うむにかかわらず収支しゅうし報告ほうこく書しょに記載きさいしていなかった議員ぎいんは小しょう選挙せんきょ区くと比例ひれい代表だいひょうとの重複じゅうふく立候補りっこうほを認みとめないとしていて、少すくなくとも30人にんを超こえる見通みとおしです。

石破いしば総理そうり大臣だいじんは「有権者ゆうけんしゃ1人にん1人にんに真摯しんしに向き合むきあい、国民こくみんの納得なっとくと共感きょうかんを求もとめる。国民こくみんの信頼しんらいを得える観点かんてんから公認こうにん権けん者しゃとして責任せきにんを持もって最終さいしゅう的てきに判断はんだんしていく」と述のべました。

今回こんかいの方針ほうしんについて党内とうないからは「これくらいの対応たいおうをしないと世論せろんは納得なっとくしない」など理解りかいを示しめす意見いけんがある一方いっぽう、非ひ公認こうにんや比例ひれい代表だいひょうとの重複じゅうふく立候補りっこうほが認みとめられない議員ぎいんが多おおい旧きゅう安倍あべ派はを中心ちゅうしんに「すでに処分しょぶんが終おわっているにもかかわらずゴールポストを動うごかすようなもので『旧きゅう安倍あべ派は潰つぶし』だ」など強つよい反発はんぱつが出でています。

これに対にたいし、野党やとう側がわは7日にちと8日にちに行おこなわれる代表だいひょう質問しつもんで、収入しゅうにゅうを記載きさいしていなかった議員ぎいんへの対応たいおうを含ふくめ、自民党じみんとうの政治せいじとカネの問題もんだいを厳きびしく追及ついきゅうする方針ほうしんです。

立憲りっけん民主みんしゅ党とうの野田のだ代表だいひょうは「このスキームでは、大半たいはんが公認こうにんされる仕組しくみではないかと思おもっており、国民こくみんの理解りかいを得えることは全然ぜんぜんできない」と批判ひはんしました。

石破いしば総理そうり大臣だいじんは、9日にち衆議院しゅうぎいんを解散かいさんする意向いこうで今月こんげつ27日にちに行おこなわれる見通みとおしの衆議院しゅうぎいん選挙せんきょに向むけて、与野党よやとうの対決たいけつ姿勢しせいが強つよまっています。

【記者きしゃ解説かいせつ】今回こんかいの判断はんだんに至いたった背景はいけいは？

Q 石破いしば総理そうりが今回こんかいの判断はんだんに至いたった背景はいけいは？

やはり衆院しゅういん選せんに大おおきく影響えいきょうしかねないという危機きき感かんがあったのだと思おもいます。

石破いしば総理そうりは、先さきの総裁そうさい選挙せんきょの時ときからルールを守まもる重要じゅうよう性せいを繰り返くりかえし主張しゅちょうしていましたので、対応たいおうを誤あやまれば、野党やとうなどから言行げんこう不一致ふいっちと指摘してきされ、選挙せんきょに大おおきなマイナスともなりかねません。

世論せろんの理解りかいを得えるためには、党内とうないからの反発はんぱつも想定そうていの上うえで、厳正げんせいな姿勢しせいを示しめさなければならないという判断はんだんがあったとみられます。

Q 反発はんぱつも想定そうていしていた、ということですが、党内とうないの反応はんのうはどうか？

今回こんかいの措置そちの対象たいしょうとなる議員ぎいんが多おおくいる旧きゅう安倍あべ派はを中心ちゅうしんに強つよい反発はんぱつが出でています。

「旧きゅう安倍あべ派はに対にたいする敵対てきたい行為こういだ」と非難ひなんする声こえが出でているほか、不ふ記載きさいがあった議員ぎいんが一律いちりつ、重複じゅうふく立候補りっこうほが禁きんじられることに動揺どうようが広ひろがっています。

一方いっぽうで、党内とうないからは「これくらいしないと国民こくみんは納得なっとくしない」など理解りかいを示しめす意見いけんも出でています。

中なかには「旧きゅう安倍あべ派はから反発はんぱつが出でれば出でるほど、それに耐たえる石破いしば総理そうりが評価ひょうかされるのではないか」という指摘してきも出でています。

ただ今回こんかいの石破いしば総理そうりの対応たいおうが党とうの支持しじ拡大かくだいにつながるかは、不透明ふとうめいな状況じょうきょうです。

Q 一方いっぽうの野党やとう側がわの反応はんのうは？

野党やとう側がわは一斉いっせいに不十分ふじゅうぶんな対応たいおうだと批判ひはんしています。

国会こっかいで7日にちと8日にちに行おこなわれる代表だいひょう質問しつもんでも、野党やとう側がわは、石破いしば総理そうりの対応たいおうを含ふくめ、厳きびしく追及ついきゅうする方針ほうしんです。

そして衆議しゅうぎ院いん選挙せんきょでは政治せいじとカネの問題もんだいを争点そうてんの1つと位置いちづけて論戦ろんせんを挑いどむことにしています。

石破いしば総理そうりは、9日にち衆議院しゅうぎいんを解散かいさんする意向いこうですが、すでに与野党よやとうは選挙せんきょモードに入はいり対決たいけつ姿勢しせいを強つよめています。