“4割わりが収入しゅうにゅうほぼゼロ” 文化ぶんか芸術げいじゅつの担い手にないて ワクチン集団しゅうだん接種せっしゅへ

文化庁ぶんかちょうでは1万まん8000人にん余あまりへの接種せっしゅを予定よていしていて「少すこしでも多おおくのアーティストが安心あんしんして活動かつどうを再開さいかいできるよう支援しえんしていきたい」と話はなしています。

この中なかでは中止ちゅうしや延期えんきによって「すでに決きまっていた仕事しごとの機会きかいがなくなった」と回答かいとうした人ひとが80％、去年きょねん3月つきから8月つきまでの半年はんとし間かんで「文化ぶんか芸術げいじゅつ活動かつどうの収入しゅうにゅうはほぼ0％になった」と回答かいとうした人ひとは40％に上のぼりました。

また不安ふあんに感かんじていることとしては「業界ぎょうかい全体ぜんたいで明あかるい見通みとおしが立たたないことへの不安ふあん」が24％「文化ぶんか芸術げいじゅつ活動かつどうをこの先このさき続つづけられるのか不安ふあん」が19％となっていて、感染かんせん拡大かくだいの影響えいきょうが長引ながびく中なか厳きびしい実情じつじょうが浮き彫うきぼりになりました。

来月らいげつ、国立こくりつ劇場げきじょうでワクチン接種せっしゅを受うけることになった東京とうきょうを拠点きょてんに活動かつどうするミュージカルカンパニー「音楽おんがく座ざミュージカル」は40人にんほどの俳優はいゆうが所属しょぞくしています。

オリジナルの作品さくひんが高たかく評価ひょうかされ日本にっぽんの演劇えんげき賞しょうを数多かずおおく受賞じゅしょうしてきたほか、全国ぜんこくの小中しょうちゅう学校がっこうへの巡回じゅんかい公演こうえんや障害しょうがいのある人ひとやひとり親おや家庭かていそれに東日本ひがしにっぽん大震災だいしんさいで被災ひさいした人ひとを無料むりょうで招待しょうたいするチャリティー公演こうえんも続つづけてきました。

しかし感染かんせん拡大かくだい以降いこう、状況じょうきょうが一変いっぺんしました。

去年きょねんは予定よていしていたほぼすべての公演こうえんが中止ちゅうしや延期えんきとなり、経営けいえい基盤きばんを支ささえてきた企業きぎょう向むけの研修けんしゅうもなくなりました。

所属しょぞくする俳優はいゆうたちとは個人こじん事業じぎょう主ぬしとして公演こうえんごとに契約けいやくしていますが、経済けいざい的てきな困窮こんきゅうに陥おちいらないよう公演こうえんがない中なかでも報酬ほうしゅうを払はらい続つづけていて去年きょねんは年間ねんかんの売り上うりあげが4分ぶんの1程度ていどに落ち込おちこんだといいます。

ただ消毒しょうどくや換気かんき、検温けんおんなどの感染かんせん対策たいさくを徹底てっていしていても集団しゅうだんでの稽古けいこは密みつにならざるを得えず、メンバーが議論ぎろんしながら作品さくひんを作つくりあげる中なかで感染かんせんリスクをゼロにすることは難むずかしいといいます。

一方いっぽうで俳優はいゆうたちは個人こじん事業じぎょう主ぬしのため職域しょくいき接種せっしゅの対象たいしょうにはならず、ワクチン接種せっしゅが課題かだいとなっていたことから、文化庁ぶんかちょうに要望ようぼうしていたところ来月らいげつからの接種せっしゅに抽ちゅうせんで決きまったということです。

客席きゃくせき数すう590の小しょう劇場げきじょうは休業きゅうぎょう期間きかんを経へて先月せんげつ中旬ちゅうじゅんから観客かんきゃくの人数にんずうを制限せいげんするなどの感染かんせん対策たいさくを講こうじたうえで、日本にっぽん舞踊ぶようや文楽ぶんらくなどの公演こうえんを再開さいかいしています。

国立こくりつ劇場げきじょうを運営うんえいする日本にっぽん芸術げいじゅつ文化ぶんか振興しんこう会かいによりますと接種せっしゅは公演こうえんがない来月らいげつ5日にちから9日にちに行おこなわれる予定よていで、今後こんご会場かいじょう設営せつえいの準備じゅんびを進すすめるということです。

設営せつえい計画けいかくでは小しょう劇場げきじょう入り口いりくちのロビーに受け付うけつけが設もうけられ、手続てつづきを済すませたあと劇場げきじょうの客席きゃくせきで接種せっしゅの順番じゅんばんまで待機たいきし、その後そのご舞台ぶたい上じょうに設もうけられる接種せっしゅスペースに移動いどうして医療いりょう従事じゅうじ者しゃから問診もんしんを受うけワクチンの接種せっしゅが行おこなわれることになっています。