野村さんはソフトバンクの前身、南海で戦後初の三冠王に輝いた名キャッチャーで、現役引退後はヤクルトの監督を経て、平成11年から3年間、阪神の監督を務めました。
その後、楽天で監督を務めたあと野球解説者として活躍していましたが、去年2月に虚血性心不全のため、84歳で亡くなりました。
6月29日は亡くなった野村さんの誕生日で、阪神は午後6時に甲子園球場で始まったヤクルト戦を両チームで監督を務めた野村さんの追悼試合として開催しています。
球場の正面入り口に野村さんの大きな写真が掲げられたほか、外周には赤星憲広さんや藤川球児さんなど、野村さんのもとでプレーした阪神のOBの写真とともにそれぞれが感銘を受けた野村さんのことばを紹介するコーナーが設けられました。
また試合開始直前には、大型ビジョンに野村さんの映像が映し出され両チームの選手たちが黙とうしました。
野村さんが指揮した3年間、阪神はいずれも最下位でしたが、退任後の平成15年にチームが18年ぶりのリーグ優勝を成し遂げたときの中心選手を育てました。
その1人でもある矢野監督は「野村さんと出会ってなければ今の僕はないし、野球の見方が変わったり、おもしろさが変わった。感謝の気持ちを共有するいい機会にしたい」と話していました。