“国民こくみんを犠牲ぎせいに” 国連こくれん安保理あんぽりで北朝鮮きたちょうせんを非難ひなん ロシアは擁護ようご

一方いっぽう、北朝鮮きたちょうせんとの関係かんけいを強化きょうかしているロシアは、地域ちいきの緊張きんちょうを高たかめているのはアメリカとその同盟どうめい国こくだと主張しゅちょうし、北朝鮮きたちょうせんを擁護ようごしました。

北朝鮮きたちょうせんの人権じんけん状況じょうきょうについて話し合はなしあう国連こくれん安保理あんぽりの会合かいごうは12日にち、日本にっぽんやアメリカ、それに韓国かんこくなどの要請ようせいで公開こうかいで行おこなわれました。

この中なかで、各国かっこくから懸念けねんを示しめす意見いけんが相次あいつぎ、今月こんげつの議長ぎちょう国こく、韓国かんこくのファン・ジュングク（黄き浚局きょく）国連こくれん大使たいしは「北きたの政権せいけんは国民こくみんの生活せいかつをまったく気きにせず、核かく・ミサイル開発かいはつを進すすめている。過去かこ1年間ねんかんの開発かいはつと実験じっけんの総そう費用ひようは全ぜん国民こくみんの1年ねん分ぶんの食料しょくりょう費ひを上回うわまわった」と非難ひなんしました。

また、日本にっぽんの山崎やまざき国連こくれん大使たいしは、拉致らち問題もんだいについて「事態じたいは緊急きんきゅうを要ようする。すべての拉致らち被害ひがい者しゃの即時そくじ帰国きこくのために、国際こくさい社会しゃかいが一致いっち団結だんけつするよう呼よびかける」と訴うったえました。

さらに、会合かいごうに先せんだってあわせて57か国かこくとEU＝ヨーロッパ連合れんごうの代表だいひょうが集あつまり、北朝鮮きたちょうせんによる人権じんけん侵害しんがいを非難ひなんする共同きょうどう声明せいめいを発表はっぴょうしました。

一方いっぽう、北朝鮮きたちょうせんとの関係かんけいを強化きょうかしているロシアのネベンジャ国連こくれん大使たいしは、国連こくれんの制裁せいさいが北朝鮮きたちょうせんの人権じんけん状況じょうきょうを悪化あっかさせているとする従来じゅうらいの主張しゅちょうを繰り返くりかえした上うえで「地域ちいきで軍事ぐんじ活動かつどうを強化きょうかしているアメリカとその同盟どうめい国こくの数かぞえきれない敵対てきたい行為こういによって北朝鮮きたちょうせんは国防こくぼう力りょくを高たかめる措置そちを取とらざるを得えなくなっている」と述のべ、北朝鮮きたちょうせんを擁護ようごしました。

米べい国連こくれん次席じせき大使たいし “拉致らち問題もんだい解決かいけつのため外交がいこう的てき圧力あつりょくかけていく”

アメリカのウッド国連こくれん次席じせき大使たいしは12日にち、北朝鮮きたちょうせんの人権じんけん状況じょうきょうを協議きょうぎする安全あんぜん保障ほしょう理事りじ会かいの公開こうかい会合かいごうに出席しゅっせきしたあと、NHKの単独たんどくインタビューに応おうじました。

この中なかでウッド次席じせき大使たいしは「北朝鮮きたちょうせんでは移動いどうの自由じゆう、信教しんきょうの自由じゆう、言論げんろんの自由じゆうが否定ひていされ、恣意しい的てきな拘束こうそくや拷問ごうもんが行おこなわれ、ほぼ毎日まいにちのように国民こくみんに対にたいして多おおくの罪つみが犯おかされている。これについて世界中せかいじゅうのすべての人ひとに知しってもらうことが極きわめて重要じゅうようだ」と述のべ、今回こんかいの公開こうかい会合かいごうの意義いぎを強調きょうちょうしました。

さらに「北朝鮮きたちょうせんの政権せいけんは世界中せかいじゅうの人々ひとびとが信しんじている基本きほん的てきな人権じんけんの考え方かんがえかたをすべて無視むししている」と強つよく非難ひなんしました。

そして、北朝鮮きたちょうせんによる拉致らち問題もんだいについては「日本にっぽんだけでなく世界中せかいじゅうの人々ひとびとにとって非常ひじょうに重要じゅうような問題もんだいだ。私わたしたちは国際こくさい社会しゃかいの関心かんしんを集あつめるために日本にっぽんやほかの国々くにぐにと協力きょうりょくし、できる限かぎりのことをしている。アメリカがこの問題もんだいの解決かいけつに向むけて懸命けんめいに取り組とりくみ続つづけることは間違まちがいない」と述のべ、拉致らち問題もんだいの解決かいけつのためアメリカとしても北朝鮮きたちょうせんに対にたいして外交がいこう的てきな圧力あつりょくをかけていく考かんがえを強調きょうちょうしました。

一方いっぽう、ロシアが会合かいごうで「国連こくれんの制裁せいさいが北朝鮮きたちょうせんの人権じんけん状況じょうきょうを悪化あっかさせている」と主張しゅちょうしたことに対にたいしては「ばかげている」と一蹴いっしゅうし「北朝鮮きたちょうせんの人権じんけん状況じょうきょうは国際こくさい社会しゃかいの平和へいわと安全あんぜんの問題もんだいだ」として、今後こんごも安保理あんぽりで北朝鮮きたちょうせんの人権じんけん状況じょうきょうをめぐる協議きょうぎを続つづける考かんがえを示しめしました。