息子むすこ供養くよう

Easy Japanese news
Oct 31, 2023 15:10 10
Furigana
일본 신문

むかしあるところに、なまもの大酒飲おおざけのみのおとこがいた。おとこには息子むすこ一人ひとりいたが、病気びょうきそのくしていた。しかし父親ちちおや息子むすこくなっても、相変あいかわらずなまものさけばかりみ、息子むすこそなものみずもあげようとはしなかった。

あるよるのこと。父親ちちおやのもとに、んだはず息子むすこ姿すがたあらわした。息子むすこいえて、いずこかへあるいてので、父親ちちおやそのについてことにした。息子むすこがとあるてらなかはいって父親ちちおやは、そっとなか様子ようすうかがってみた。

てらなかでは死人達しにんたち宴会えんかいをしているようであった。死人達しにんたちは、家族かぞくものそなえてくれたそなものべているらしく、どの死人しにん美味おいそうにおそなものべたり、さけんだりとにぎやかで、宴会えんかい和気藹わきあいあいとしていた。そのうたげなかには息子むすこ姿すがたもあったが、なぜ息子むすこうたげなかはいろうとせず、部屋へやなかでうずくまり、ただほかもののドンチャンさわまいとするかのように、けていた。

どうやらあの世界せかいでは、死者ししゃ身内みうち友人ゆうじんなどそなえてくれたものべることが出来できのだが、ほかものそなえられたものべることが出来できないらしかった。そのため、息子むすこほか死者ししゃからそなものけてもらうことができず、またかれ父親ちちおやんだくれてばかりで、そなものひとつもあげてこなかったから、息子むすこはあのべるものはおろか、みずにすらこまてて、くるしんでいたのであった。

そんなにつらおもをしているとった父親ちちおやは、なみだながしていままでのみずかおこないた。それから父親ちちおや改心かいしんし、あのべるものにこまらぬよう、みずこまらぬよう、毎日水まいにちみずそなものかさずおこなようになったということだ。

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