インフルエンザの患者かんじゃ数すう 1医療いりょう機関きかん当あたり19.68人にん 前週ぜんしゅうから増加ぞうか

国立こくりつ感染かんせん症しょう研究所けんきゅうじょなどによりますと、先月せんげつ29日にちまでの1週間しゅうかんに、全国ぜんこくおよそ5000か所かしょの医療いりょう機関きかんから報告ほうこくされたインフルエンザの患者かんじゃ数すうは、9万まん7292人にんで、1医療いりょう機関きかん当あたりでは前まえの週しゅうから3.3人にん増ふえ、19.68人にんとなりました。

このデータをもとに推計すいけいされるこの1週間しゅうかんの全国ぜんこくの患者かんじゃ数すうは、前まえの週しゅうから13万まん人にん多おおいおよそ67万まん4000人にんとなっていて、ことし9月つき4日にち以降いこうの累積るいせきの患者かんじゃ数すうはおよそ291万まん5000人にんと推計すいけいされています。

地域ちいきごとでは

▽愛媛えひめ県けんが51.46人にん

▽埼玉さいたま県けんが33.08人にんと

2つの県けんで「警報けいほうレベル」とされる30人にんを超こえたほか

▽山梨やまなし県けんが29.56人にん

▽千葉ちば県けんが29.25人にん

▽福島ふくしま県けんが28.93人にん

▽愛知あいち県けんが26.35人にんなど

40の都道とどう府県ふけんで、「注意報ちゅういほうレベル」の10人にんを超こえました。

東京とうきょう都とと千葉ちば県けん、沖縄おきなわ県けんを除のぞく、すべての都道とどう府県ふけんで前まえの週しゅうより患者かんじゃの数かずが増加ぞうかしています。

また、年齢ねんれい別べつでは患者かんじゃ全体ぜんたいの6割わりが14歳さい以下いかの子こどもだということです。

国立こくりつ感染かんせん症しょう研究所けんきゅうじょ「感染かんせん者しゃの増加ぞうかのスピードは上あがっている」

インフルエンザの分析ぶんせきを担当たんとうしている国立こくりつ感染かんせん症しょう研究所けんきゅうじょ感染かんせん症しょう疫学えきがくセンターでは「感染かんせん者しゃの増加ぞうかのスピードは最近さいきんになって上あがっている。過去かこの流行りゅうこうでは2009年ねんのシーズンの動向どうこうに似にていて、このシーズンと同おなじような流行りゅうこうとなる場合ばあい、ピークの時期じきが早はやまる可能かのう性せいは考かんがえられる。手洗てあらいやマスクの適宜てきぎ着用ちゃくようなどの基本きほん的てきな感染かんせん対策たいさくは個人こじん個人こじんが取り組とりくめる重要じゅうような対策たいさくだ」としています。

専門せんもん家か「流行りゅうこうが前倒まえだおしで起おきている」

感染かんせん症しょうに詳くわしい東邦とうほう大学だいがくの舘田たてだ一博かずひろ教授きょうじゅは、インフルエンザの流行りゅうこう状況じょうきょうについて「全国ぜんこく的てきに増加ぞうか傾向けいこうがみられ、警報けいほうレベルを超こえたり、その水準すいじゅんに近ちかづいたりしている地域ちいきが増ふえている。中なかには愛媛えひめ県けんのように、例年れいねんのピークと同おなじ程度ていどの数かずの患者かんじゃが報告ほうこくされた地域ちいきもあり、流行りゅうこうが前倒まえだおしで起おきている状況じょうきょうが明あきらかになってきた。また、通常つうじょうのシーズンのように、ここから年明としあけにかけて、さらに患者かんじゃが増ふえ、大おおきな波なみを作つくる可能かのう性せいもあるので、今後こんごの患者かんじゃの増ふえ方かたにより注意ちゅういし、その兆候ちょうこうを捉とらえる必要ひつようがある」と話はなしていました。

一方いっぽう、新型しんがたコロナウイルスについては「8週しゅう連続れんぞくで減少げんしょう傾向けいこうが見みられ、感染かんせんの広ひろがりはかなり落ち着おちついている。ただ、感染かんせんから数すうか月かげつが経過けいかすると免疫めんえきが低下ていかした人ひとが増ふえるため寒さむい冬ふゆの時期じきと重かさなって、再さい拡大かくだいするリスクはある」と話はなしていました。

そして今後こんごの注意ちゅうい点てんについて「感染かんせんを広ひろげないためマスクや手て指ゆび消毒しょうどく、それに換気かんきの徹底てっていなど、これまでの感染かんせん対策たいさくを継続けいぞくしてもらうこと、かぜのような症状しょうじょうが出でたら、インフルエンザやコロナの可能かのう性せいを疑うたがって、できるだけ外出がいしゅつを控ひかえて、早はやめに医療いりょう機関きかんを受診じゅしんすることが大事だいじだ。また、インフルエンザのワクチンも接種せっしゅを希望きぼうする人ひとは早はやめに接種せっしゅしてほしい」と話はなしていました。