警察によりますと、パイロットと乗客の合わせて3人がけがをして病院に搬送されましたが、いずれも意識はあるということです。
13日正午すぎ、阿蘇市黒川の山中で「遊覧ヘリコプターが上空のエンジン停止で不時着した」とヘリコプターを運航する会社の関係者から消防に通報がありました。
警察によりますと、この事故でパイロット1人と乗客の男女2人の合わせて3人がけがをして病院に搬送されたということです。
いずれも意識はあり、会話もできる状態だということです。
現場の近くには高齢者施設がありますが、不時着した場所は施設から50メートルほど離れた山中で、地上で事故に巻き込まれた人はいないということです。
NHKが現場で撮影した映像では、草むらの中にとまっているヘリコプターの機体が確認できました。
鹿児島空港事務所によりますと、不時着したのは岡山市に本社を置く「匠航空」のヘリコプターで、阿蘇市の動物園「阿蘇カドリー・ドミニオン」の飛行場を離陸して遊覧飛行中、何らかの原因で不時着したということです。
国土交通省によりますと、ヘリコプターは遊覧中に、突然、ブレードの回転数が減ったため、不時着を試みたということで、警察が詳しい状況や事故の原因を調べています。
現場近くの人は
現場近くの高齢者施設に勤める職員は「遊覧ヘリがいつもより低いところを飛んでいるなという印象があったが、まさか不時着しているとは思わなかった。自分は気付かなかったが、バリバリという音を聞いたという職員もいる。空き地をねらって不時着したのであれば、地上には被害がなかったので冷静な判断だと思う」と話していました。
また、近所に住む60代の女性は「ふだんの散歩コースにヘリが不時着したと聞いて驚いた。家や施設に被害が出なかったのはよかったです」と話していました。