日本新聞: 松山土砂崩れ去年10月“一定以上の雨で斜面崩壊リスク”指摘

松山まつやま土砂崩どしゃくずれ去年きょねん10月つき“一定いってい以上いじょうの雨あめで斜面しゃめん崩壊ほうかいリスク”指摘してき

Jul 18, 2024 18:07

Furigana

今月こんげつ12日にちに土砂崩どしゃくずれが発生はっせいした松山まつやま市しの松山まつやま城じょうがある山やまについて、去年きょねん10月つき、有識者ゆうしきしゃらが「一定いってい以上いじょうの雨あめが降ふった場合ばあい、斜面しゃめん崩壊ほうかいが起おこりやすい」と指摘してきしていたことが分わかりました。市しも土砂崩どしゃくずれのリスクを認識にんしきし、再来さいらい年度ねんどから斜面しゃめんの樹木じゅもくの伐採ばっさいなどを始はじめる予定よていだったということです。

今月こんげつ12日にち、松山まつやま市しの松山まつやま城じょうがある山やまで土砂崩どしゃくずれが発生はっせいし、ふもとの木造もくぞう住宅じゅうたくに住すむ家族かぞく3人にんが巻き込まきこまれて死亡しぼうしました。

土砂崩どしゃくずれが起おきた「勝山かつやま」の樹木じゅもくの管理かんりなどについて、松山まつやま市しは有識者ゆうしきしゃに諮問しもんして、去年きょねん10月つき「史跡しせき松山まつやま城跡じょうせき樹木じゅもく管理かんり計画けいかく」を策定さくていしていました。

それによりますと「勝山かつやま」は樹木じゅもくが生い茂おいしげっていて光ひかりが地面じめんに届とどかず、草くさが生はえづらい状況じょうきょうにあるため、雨水あまみずが直接ちょくせつ、土壌どじょうに浸透しんとうして土砂崩どしゃくずれが起おきやすいと指摘してきされています。

また、衛星えいせいからのレーザー計測けいそくで樹木じゅもくの高たかさを分析ぶんせきした結果けっか、今回こんかい、土砂崩どしゃくずれが起おきた山やまの北側きたがわ斜面しゃめんの一部いちぶでは、高たかさ30メートル以上いじょうの木きが多おおく、特とくに土砂崩どしゃくずれのリスクが高たかいとされています。

そのうえで「一定いってい以上いじょうの雨あめが降ふった場合ばあい、表面ひょうめん流りゅうが発生はっせいし、斜面しゃめん崩壊ほうかいが起おこりやすい環境かんきょうで、人命じんめい保護ほごの観点かんてんから早期そうきに対策たいさくに取とりかかる必要ひつようがある」と指摘してきされています。

松山まつやま市しも山やまの北側きたがわ斜面しゃめんの土砂崩どしゃくずれのリスクを認識にんしきしていて、再来さいらい年度ねんどから斜面しゃめんの樹木じゅもくの伐採ばっさいなどを始はじめる予定よていだったということです。

松山まつやま市しは「斜面しゃめん崩壊ほうかいのリスクが高たかい場所ばしょだという認識にんしきは持もっていて、対策たいさくの途中とちゅうだった」としています。

専門せんもん家か「高たかい木きを放置ほうちするとリスク高たかまる」

森林しんりんと災害さいがいの関係かんけいに詳くわしい東京とうきょう大学だいがく大学院だいがくいん農学のうがく生命せいめい科学かがく研究けんきゅう科かの蔵くら治ち光こう一いち郎ろう教授きょうじゅは「背せの低ひくい木きや草くさは土壌どじょうを雨水あまみずから保護ほごして土砂崩どしゃくずれのリスクを軽減けいげんさせる役割やくわりがあるが、樹木じゅもくが生い茂おいしげると光ひかりが届とどかず、草くさなどが生はえづらくなる。特とくに高たかい木きを放置ほうちすると枝葉えだはについた雨水あまみずが高たかい場所ばしょから落下らっかして、強つよいエネルギーで土壌どじょうを削り取けずりとることにつながりさらにリスクが高たかまる」と指摘してきしています。