ウクライナの通信社によりますとポドリャク大統領府顧問は出演したテレビ番組の中で、「23日から24日にかけてウクライナの都市に向けたミサイル攻撃を増やすだろう。首都キーウも対象に含まれる」と述べ、警戒感を示しました。
こうした状況を受けてキーウの地元当局が22日から25日まで大勢の人が集まるイベントなどの禁止令を出したと伝えられているほか、東部ハルキウ州当局も23日夜から25日朝にかけて市民の外出を禁じています。
2014年にロシアが一方的に併合した南部クリミアでは、ロシア軍の拠点などで爆発や攻撃が相次いでいて、21日も爆発音がしたと地元メディアが伝えました。
また、ウクライナの地元メディアは東部ハルキウ州などで、ロシア軍の攻撃によって民間人が負傷したとしています。
この中で各首脳は「ロシアの侵略から自国を守ろうとするウクライナの努力を引き続き支持することを確認した」としたとしています。 そしてロシア軍が占拠しているザポリージャ原子力発電所について「発電所付近での軍事行動を避ける必要性や、安全を確認するためのIAEA=国際原子力機関による早期の訪問の重要性などについて協議した」としています。
クリミアでの攻撃についてウクライナ当局はコメントしていません。 一方、ウクライナの穀物輸出の拠点になっている南部オデーサ州で複数のミサイル攻撃があり、穀物倉庫が被害を受けたほか、ロシア軍が占拠しているザポリージャ原子力発電所の川の対岸にある町ニコポリが砲撃を受けたことをそれぞれ地元当局が明らかにしました。 ゼレンスキー大統領は20日夜に動画を投稿し「ロシアが今週、卑劣で残虐なことをするかもしれない」と述べ、ソビエトからの独立記念日で軍事侵攻から半年となる今月24日に合わせてロシア軍が攻撃を激化させる可能性があるとして警戒を強化するよう呼びかけました。 ロシアと隣接する東部ハルキウ州当局は23日夜から25日朝にかけて市民の外出を禁じるなど警戒感が強まっています。
当局は、乗用車には爆発物が仕掛けられていたとして捜査を始めました。 ロシアの捜査当局は、20日夜、首都モスクワ郊外で走行中の乗用車が爆発し、ロシアの思想家のアレクサンドル・ドゥーギン氏の娘でジャーナリストのダリア氏が死亡したと発表しました。 当局は、乗用車には爆発物が運転席側に仕掛けられていたとして殺人事件として捜査を始めました。 ドゥーギン氏は、プーチン大統領の外交政策に影響を与えてきたとされ、欧米メディアからは「プーチン氏の頭脳」とも呼ばれています。 反欧米を訴え、ロシアはヨーロッパからアジアにまたがるユーラシア地域を勢力圏にすべきだとする思想を掲げ、ロシアによるウクライナ侵攻を強く支持しているとされています。 ロシアの一部のメディアは、爆発した乗用車にはドゥーギン氏本人が乗る予定だったと伝え、ロシア側からはドゥーギン氏を狙ったウクライナによる犯行ではないかという臆測も出ています。 ロシア外務省のザハロワ報道官は、21日、SNSで「もしウクライナの痕跡があれば、ウクライナの政権が進める国家テロ政策について議論が必要だ」と述べました。 一方、ウクライナのポドリャク大統領府顧問は「ウクライナは関与していない」と否定しています。
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