日本新闻: 東京 “第3波超える可能性”繁華街での人出増に危機感専門家

新型しんがたコロナウイルス対策たいさくで、今月こんげつ20日にちの期限きげんで「緊急きんきゅう事態じたい宣言せんげん」が解除かいじょされ、「まん延まんえん防止ぼうし等とう重点じゅうてん措置そち」への移行いこうが決きまった首都しゅと・東京とうきょう。

都とのモニタリング会議かいぎで専門せんもん家かは、都内とないの新規しんき陽性ようせい者しゃ数すうは下さげ止とまっていると評価ひょうかしたうえで、第だい3波はを超こえる急激きゅうげきな感染かんせん拡大かくだいの可能かのう性せいがあると危機きき感かんを示しめしました。

都内とないの繁華はんか街がいの人出ひとでは5週しゅう連続れんぞくで増加ぞうかし、今いまの緊急きんきゅう事態じたい宣言せんげんに入はいる前まえの水準すいじゅんに戻もどりつつあり、専門せんもん家かは、これまで以上いじょうに人ひとの流ながれを抑おさえ、感染かんせん防止ぼうし対策たいさくを徹底てっていしなければならないと強つよく呼よびかけています。

17日にちの感染かんせん確認かくにん 2日にち連続れんぞくで前週ぜんしゅう上回うわまわる

17日にち夕方ゆうがたに発表はっぴょうされた東京とうきょう都内とないでの新あらたな感染かんせん確認かくにん者しゃは452人にん。

1週間しゅうかん前まえの木曜日もくようびより13人にん増ふえ、16日にちに続つづいて前まえの週しゅうの同おなじ曜日ようびを上回うわまわりました。

7日間にちかん平均へいきんは前まえの週しゅうの98.6％となり、減少げんしょうの幅はばが極きわめて小ちいさくなっています。

専門せんもん家かは「増加ぞうか比ひは今後こんご、100％を超こえることが強つよく懸念けねんされる」と指摘してきしました。

増ふえる20代だいの割合わりあい

都内とないでは、新型しんがたコロナウイルスの感染かんせんが確認かくにんされた人ひとの中なかでも20代だいの割合わりあいが増ふえていて、今月こんげつは16日にちまでで、30％を超こえました。

30％を超こえるのはことしに入はいって初はじめてです。

都内とないで感染かんせんが確認かくにんされた人ひとのうち20代だいの人ひとの割合わりあいは、第だい3波はのことし1月つきは24.2％でした。

その後そのご、2月つきは19.0％、3月つきは22.2％と20％前後ぜんごで推移すいいしていました。

しかし、3回かい目めの緊急きんきゅう事態じたい宣言せんげんが出だされた4月つきは3月つきより6.5ポイント増ふえ、28.7％まで上昇じょうしょうしました。

さらに、先月せんげつは28.2％、今月こんげつは16日にちまでで30.3％です。

30％を超こえるのはことしに入はいって初はじめてです。

また、今月こんげつは、年代ねんだい別べつで2番目ばんめに多おおい30代だいの20.3％と比くらべても、10ポイント高たかくなっています。

20代だいは実数じっすうでみてみても、3回かい目めの緊急きんきゅう事態じたい宣言せんげんが出だされた4月つき以降いこう、増ふえています。

▽1月つきは9768人にん、

▽2月つきは2091人にん、

▽3月つきは2066人にんで減少げんしょうしていましたが、

▽4月つきは3月つきよりも3000人にん以上いじょう増ふえて5186人にん、

▽先月せんげつは6161人にんでした。

▽今月こんげつは、16日にちまでで1955人にんです。

最高さいこうの警戒けいかいレベルを維持いじ都との会議かいぎ

こうした状況じょうきょうを踏ふまえ、17日にちに開ひらかれた都とのモニタリング会議かいぎで専門せんもん家かは、都内とないの感染かんせん状況じょうきょうと医療いりょう提供ていきょう体制たいせいを、いずれも4段階だんかいのうち最もっとも高たかい警戒けいかいレベルで維持いじしました。

繁華はんか街がいの人出ひとで 5週しゅう連続れんぞくで増加ぞうか “宣言せんげん”前まえの水準すいじゅんへ

都内とないの繁華はんか街がいの人出ひとでは5週しゅう連続れんぞくで増加ぞうかし、今いまの緊急きんきゅう事態じたい宣言せんげんに入はいる前まえの水準すいじゅんに戻もどりつつあることが報告ほうこくされました。

東京とうきょう都と医学いがく総合そうごう研究所けんきゅうじょ社会しゃかい健康けんこう医学いがく研究けんきゅうセンター西田にしだ淳志あつしセンター長ちょうが行おこなった分析ぶんせき結果けっかによりますと、銀座ぎんざや新宿しんじゅく歌舞伎町かぶきちょう、渋谷しぶやなど都内とない7つの繁華はんか街がいの人出ひとでは先週せんしゅうまでの5週しゅう連続れんぞくで増加ぞうかし、今いまの緊急きんきゅう事態じたい宣言せんげんに入はいる前まえの水準すいじゅんに戻もどりつつあるということです。

また、先週せんしゅう1週間しゅうかんの人出ひとでは前まえの週しゅうと比くらべると、昼間ひるまが3％、夜間やかんが6％それぞれ増加ぞうかしました。

その上うえで、感染かんせんの再さい拡大かくだいを招まねくリスクが高たかまっているとして、人出ひとでの増加ぞうかを徹底てっていして防ふせぐ必要ひつようがあると指摘してきしています。

“これまで以上いじょうに人ひとの流ながれ抑おさえ感染かんせん防止ぼうし対策たいさくの徹底てっていを”

去年きょねん末まつから年明としあけにかけての「第だい3波は」では、新規しんき陽性ようせい者しゃが今回こんかいとほぼ同おなじ400人にん前後ぜんごでおよそ3週間しゅうかん推移すいいしたあと、爆発ばくはつ的てきに感染かんせんが再さい拡大かくだいしています。

最近さいきんの変異へんいウイルスの影響えいきょうを踏ふまえると、専門せんもん家かは、第だい3波はを超こえる急激きゅうげきな感染かんせん拡大かくだいの可能かのう性せいがあると危機きき感かんを示しめしました。

そのうえで、これまで以上いじょうに人ひとの流ながれを抑おさえ、感染かんせん防止ぼうし対策たいさくを徹底てっていし、再さい拡大かくだいを防ふせがなければならないと強つよく呼よびかけました。

入院にゅういん患者かんじゃ・重症じゅうしょう者しゃ減少げんしょうするも高たかい値ね続つづく

一方いっぽう、16日にちの時点じてんで入院にゅういん患者かんじゃは1346人にん、重症じゅうしょうの患者かんじゃは45人にんと、いずれも減少げんしょうしましたが、依然いぜんとして高たかい値ねで、多おおくの人材じんざいをワクチン接種せっしゅに充あてている医療いりょう機関きかんにとっては負担ふたんが増ましていると説明せつめいしました。

そして、インドで見みつかった「L452R」の変異へんいがあるウイルスによる感染かんせん拡大かくだいが懸念けねんされ、新規しんき陽性ようせい者しゃの急激きゅうげきな増加ぞうかで医療いりょう提供ていきょう体制たいせいのひっ迫ひっぱくが危惧きぐされると指摘してきしました。

小池こいけ知事ちじ「予断よだんを許ゆるさない状況じょうきょうリバウンドさせない」

モニタリング会議かいぎのあと東京とうきょう都との小池こいけ知事ちじは「現在げんざいの都との感染かんせん状況じょうきょうは予断よだんを許ゆるさない。重要じゅうようなことは、ただ緩ゆるめるのではないということだ。感染かんせん防止ぼうし対策たいさくを徹底てっていし、何なにとしても再さい拡大かくだいを防ふせがなければならない」と述のべました。

また、「緊急きんきゅう事態じたい宣言せんげん」を解除かいじょして「まん延まんえん防止ぼうし等とう重点じゅうてん措置そち」に移行いこうしたあとの措置そちについて、記者きしゃ団だんから「措置そちの地域ちいきはなるべく広ひろくしたほうがいいか」と問とわれたのに対にたいし、「まさに検討けんとう中ちゅうだ。目的もくてきは、まん延まんえん防止ぼうし、リバウンドさせないことだ。協力きょうりょくを得えられて効果こうかが出でるような検討けんとうを重かさねているところだ」と述のべました。

東京とうきょうの“移行いこう”「緊急きんきゅう事態じたい宣言せんげんへの機動きどう的てき対応たいおうで了解りょうかい」

ここにきて新規しんき陽性ようせい者しゃ数すうが下さげ止とまっている東京とうきょう都と。

「緊急きんきゅう事態じたい宣言せんげん」を「まん延まんえん防止ぼうし等とう重点じゅうてん措置そち」に移行いこうさせる方針ほうしんを諮はかった17日にちの分科ぶんか会かいでは、後半こうはんはほとんどが東京とうきょうの緊急きんきゅう事態じたい宣言せんげんを解除かいじょできるのかどうかについて議論ぎろんが行おこなわれたということです。

西村にしむら経済けいざい再生さいせい担当たんとう大臣だいじんは、記者きしゃ団だんに対にたいし「医療いりょうはひっ迫ひっぱくが見みられず改善かいぜんしているということだが、足元あしもとの人ひと流りゅうが増ふえ、新規しんき陽性ようせい者しゃ数すうの減少げんしょう傾向けいこうも鈍化どんかし、リバウンドも予想よそうされるという議論ぎろんがあり、しっかり対処たいしょしていくことを確認かくにんした」と述のべました。

その上うえで「さまざまな対策たいさくを継続けいぞく、強化きょうかしていくことと、リバウンドの兆きざしがあれば、大おおきなリバウンドにしないために、緊急きんきゅう事態じたい宣言せんげんの措置そちも機動きどう的てきに対応たいおうしていくということで了解りょうかいをいただいた」と述のべました。

専門せんもん家か「数かずだけでいうと非常ひじょうに厳きびしい状態じょうたい」

今回こんかいの緊急きんきゅう事態じたい宣言せんげんが解除かいじょされることについて、都との「専門せんもん家かボード」の座長ざちょうで東北とうほく医科いか薬科やっか大学だいがくの賀来かく満夫みつお特とく任にん教授きょうじゅは、「これ以上いじょう、宣言せんげんの効果こうかを長ながく保たもつことができるのか、人々ひとびとの意識いしきも含ふくめて政府せいふが判断はんだんしたと思おもいます。数かずだけでいうと、やはり非常ひじょうに厳きびしい状態じょうたいだというのは考かんがえておかなければならない。決けっして気きを抜ぬいてはいけない数字すうじだと思おもいますので緊急きんきゅう事態じたい宣言せんげんが解除かいじょになって、まん延まんえん防止ぼうし等とう重点じゅうてん措置そちにいくにしてもリバウンドは本当ほんとうに警戒けいかいしなければいけない」と述のべました。