Báo tiếng Nhật: 安倍元首相銃撃事件から3年現場近くの献花台に多くの人訪れる

安倍あべ元もと総理そうり大臣だいじんが奈良なら市しで演説えんぜつ中ちゅうに銃撃じゅうげきされた事件じけんから8日にちで3年ねんです。現場げんば近ちかくに設もうけられた献花けんか台だいには朝あさから多おおくの人ひとが訪おとずれ、花はなを手向たむけています。

2022年ねん7月つき8日にち、奈良なら市しの大和やまと西大寺さいだいじ駅前えきまえで参議院さんぎいん選挙せんきょの応援おうえん演説えんぜつをしていた安倍あべ元もと総理そうり大臣だいじんが銃撃じゅうげきされて死亡しぼうした事件じけんでは、無職むしょくの山上やまがみ徹也てつや被告ひこく（44）が殺人さつじんや銃刀じゅうとう法ほう違反いはんなどの罪つみで起訴きそされています。

事件じけんから3年ねんとなる8日にち、現場げんば近ちかくには献花けんか台だいが設もうけられ、朝あさから多おおくの人ひとが訪おとずれ、花はなを手向たむけています。

事件じけんが発生はっせいした午前ごぜん11時じ31分ふんには、黙もくとうが行おこなわれました。

奈良なら市しの60代だいの男性だんせいは「安倍あべ元もと総理そうり大臣だいじんはもっといろいろな仕事しごとをやりたかったと思おもいます。

亡なくなったのは本当ほんとうに残念ざんねんです」と話はなしていました。

捜査そうさ関係かんけい者しゃによりますと、山上さんじょう被告ひこくは捜査そうさ段階だんかいの調しらべに対にたいし、母親ははおやが多額たがくの献金けんきんをしていた「世界せかい平和へいわ統一とういつ家庭かてい連合れんごう」、旧きゅう統一とういつ教会きょうかいに恨うらみを募つのらせた末すえ、事件じけんを起おこしたなどと供述きょうじゅつしていたということです。

奈良なら地方ちほう裁判所さいばんしょによりますと、山上さんじょう被告ひこくの裁判さいばんをめぐってはこれまで7回かいにわたり争点そうてんなどを整理せいりする「公判こうはん前ぜん整理せいり手続てつづき」が行おこなわれ、初はつ公判こうはんがことし10月つき28日にちに開ひらかれることが決きまっています。

関係かんけい者しゃによりますと、山上さんじょう被告ひこく側がわは殺人さつじん罪ざいの成立せいりつについては争あらそわない方針ほうしんで、被告ひこくの境遇きょうぐうを含ふくめて刑けいの重おもさが裁判さいばんの焦点しょうてんになる見通みとおしです。

来年らいねん1月つきごろに判決はんけつを言い渡いいわたす方向ほうこうで調整ちょうせいが進すすめられているということです。

“旧きゅう統一とういつ教会きょうかいの影響えいきょう” “刑けいの重おもさ” 焦点しょうてんか

ことし10月つき28日にちに始はじまる山上やまがみ徹也てつや被告ひこくの裁判さいばんでは、被告ひこく本人ほんにんが事件じけんの背景はいけいや旧きゅう統一とういつ教会きょうかいの影響えいきょうについてどのように語かたるか、裁判所さいばんしょが銃刀じゅうとう法ほう違反いはんの成立せいりつも含ふくめて刑けいの重おもさをどう判断はんだんするかが焦点しょうてんとなりそうです。

山上さんじょう被告ひこくは捜査そうさ段階だんかいの調しらべに対にたいし、母親ははおやが多額たがくの献金けんきんをしていた旧きゅう統一とういつ教会きょうかいに恨うらみを募つのらせた末すえ、事件じけんを起おこしたなどと供述きょうじゅつしたことが明あきらかになっていますが、公おおやけの場ばでみずから語かたるのは裁判さいばんが初はじめてで、発言はつげんが注目ちゅうもくされます。

被告ひこくの弁護べんご団だんは殺人さつじん罪ざいの成立せいりつについては争あらそわない方針ほうしんで、宗教しゅうきょう学者がくしゃを被告ひこくに複数ふくすう回かい面会めんかいさせるなどして、事件じけんへの教団きょうだんの影響えいきょうを刑けいの重おもさに考慮こうりょすべきだと主張しゅちょうするとみられます。

また、これまでの公判こうはん前ぜん整理せいり手続てつづきでは事件じけんに使つかわれた手製てせいの銃じゅうが銃刀じゅうとう法ほうの「拳銃けんじゅう等とう」にあたり、「発射はっしゃ罪ざい」が適用てきようされるかが争点そうてんに挙あがっていて、こうした点てんも刑けいの重おもさに影響えいきょうするとみられます。

旧きゅう統一とういつ教会きょうかいには解散かいさん命令めいれいも

安倍あべ元もと総理そうり大臣だいじんが銃撃じゅうげきされた事件じけんをきっかけに、旧きゅう統一とういつ教会きょうかいの高額こうがく献金けんきんや霊感れいかん商法しょうほうの被害ひがいを訴うったえる声こえが相次あいつぎました。

2022年ねん11月つき以降いこう、文部もんぶ科学かがく省しょうは「質問しつもん権けん」を7回かい行使こうしし、教団きょうだんに対にたいして組織そしき運営うんえいや財産ざいさん・収支しゅうし、それに献金けんきんなどについて報告ほうこくを求もとめたほか、被害ひがいなどを訴うったえる人ひとへのヒアリングを行おこない、おととし10月つき、東京とうきょう地方ちほう裁判所さいばんしょに解散かいさん命令めいれいを請求せいきゅうしました。

教団きょうだん側がわは、「献金けんきんは宗教しゅうきょう活動かつどうの一環いっかんだ」と主張しゅちょうし、全面ぜんめん的てきに争あらそいましたが、ことし3月つき、東京とうきょう地方ちほう裁判所さいばんしょは、「膨大ぼうだいな規模きぼの被害ひがいが生しょうじ、現在げんざいも見過みすごせない状況じょうきょうが続つづいている。

教団きょうだんは根本こんぽん的てきな対策たいさくを講こうじず、不十分ふじゅうぶんな対応たいおうに終始しゅうしした」などとして、教団きょうだんに解散かいさんを命めいじる決定けっていを出だしました。

法令ほうれい違反いはんを理由りゆうに解散かいさんが命めいじられたのは、地下鉄ちかてつサリン事件じけんなどを起おこしたオウム真理教おうむしんりきょうと、最高さいこう幹部かんぶが詐欺さぎで有罪ゆうざい判決はんけつを受うけた明あきら覚寺かくじに続つづいて3例れい目めで、民法みんぽう上じょうの不法ふほう行為こういが根拠こんきょとなるのは初はじめてでした。

教団きょうだん側がわは決定けっていを不服ふふくとして東京とうきょう高等こうとう裁判所さいばんしょに即時そくじ抗告こうこくし、ことし5月つきから審理しんりが行おこなわれています。

高裁こうさいで再ふたたび解散かいさん命令めいれいが出でると、解散かいさん手続てつづきが始はじまることになります。

事件じけんをきっかけに要人ようじん警護けいご体制たいせい強化きょうか

事件じけんをきっかけに警察けいさつの要人ようじん警護けいごの運用うんようは抜本ばっぽん的てきに見直みなおされ、現在げんざい、行おこなわれている参議院さんぎいん選挙せんきょでもこの運用うんようにのっとった警護けいごが行おこなわれています。

事件じけん前まえ、警察庁けいさつちょうは要人ようじん警護けいごについて地元じもとの警察けいさつに計画けいかくの作成さくせいを委ゆだねていたほか、総理そうり大臣だいじんや国賓こくひんなどを除のぞき事前じぜんの報告ほうこくを受うけていませんでした。

このため警察庁けいさつちょうは事件じけんを受うけ、警護けいごの基本きほん事項じこうなどを定さだめた「警護けいご要よう則のり」をおよそ30年ねんぶりに刷新さっしんし、地元じもとの警察けいさつから「警護けいご・警備けいび計画けいかく」の報告ほうこくを受うけて修正しゅうせい点てんなどを指摘してきできる仕組しくみを導入どうにゅうしました。

奈良なら県けん警察けいさつ本部ほんぶでも事件じけん後ご、要人ようじん警護けいごを専門せんもんとする、「警衛けいえい・警護けいご室しつ」を発足ほっそくさせて体制たいせいを強化きょうかさせ、今回こんかいの参議院さんぎいん選挙せんきょでも演説えんぜつ者しゃと聴衆ちょうしゅうの距離きょりを一定いってい程度ていど保たもつよう陣営じんえいに求もとめるなど、対策たいさくを徹底てっていしています。

林はやし官房かんぼう長官ちょうかん“安全あんぜん確保かくほと選挙せんきょ活動かつどうの両立りょうりつに努つとめることが重要じゅうよう”

林はやし官房かんぼう長官ちょうかんは閣議かくぎのあとの記者きしゃ会見かいけんで「安倍あべ元もと総理そうり大臣だいじんが政治せいじ家かとしてさまざまな分野ぶんやで多大ただいな功績こうせきを残のこされたことに改あらためて敬意けいいを表あらわし哀悼あいとうの誠まことをささげる。

自由じゆうで公正こうせいな選挙せんきょは民主みんしゅ主義しゅぎの根幹こんかんをなすもので選挙せんきょの中なかでの卑劣ひれつな暴力ぼうりょく行為こういは断だんじて許ゆるされない。引き続ひきつづき警察けいさつと主催しゅさい者しゃが連携れんけいを図はかり国民こくみんの理解りかいと協力きょうりょくを得えながら安全あんぜんの確保かくほと選挙せんきょ活動かつどうの両立りょうりつに努つとめていくことが重要じゅうようだ」と述のべました。