日本新闻: よくはたらくカマキリの話

昔むかし、東京とうきょうの八丈島はちじょうじまに、おじいさんとおばあさんが住すんでいました。
ある日ひ、若わかい男おとこが来きて、「山やまで道具どうぐをなくして迷まよいました。1晩ばん泊とめてください」と言いいました。夫婦ふうふは男おとこを家いえに泊とめました。次つぎの日ひ、男おとこは「家族かぞくがいないので、ここで働はたらかせてください」と言いいました。夫婦ふうふは喜よろこんで「息子むすこになって、ずっとここに住すんでください」と言いいました。
男おとこは毎日まいにち山やまに行いって、大おおきな木きをたくさん切きりました。そして町まちで木きを売うって、夫婦ふうふはお金おかねをたくさんもらいました。
ある時とき、おじいさんは、男おとこがのこぎりを忘わすれて山やまに行いったことに気きがつきました。夫婦ふうふは、のこぎりと雨あめが降ふったときに着きるものを持もって山やまに行いきました。すると、男おとこの代かわりに大おおきなカマキリが、木きを切きっていました。男おとこの正体しょうたいはカマキリでした。
カマキリは夫婦ふうふに気きがつくと、空そらに飛とんで行いってしまいました。夫婦ふうふはカマキリが残のこしたお金おかねで、幸しあわせに暮くらしました。
この話はなしから、八丈島はちじょうじまではカマキリのことを「かせぎめ」と言いいます。「よく働はたらいてお金おかねをもらう」という意味いみです。

よくはたらくカマキリの話はなし

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