【随時ずいじ更新こうしん】イラン イスラエルに“報復ほうふくの可能かのう性せい” 緊張きんちょう高たかまる

イランは、軍事ぐんじ精鋭せいえい部隊ぶたいの5人にんがイスラエルの攻撃こうげきで殺害さつがいされたと発表はっぴょうし、報復ほうふくの可能かのう性せいを示唆しさしました。

イスラエル軍ぐんは、20日にちもガザ地区ちくの広ひろい範囲はんいで空爆くうばくと地上ちじょう作戦さくせんを続つづけていて、南部なんぶハンユニスなどでハマスの戦闘せんとう員いんを殺害さつがいしたほか、北部ほくぶガザ市しの近郊きんこうでロケット弾だんや発射はっしゃ装置そうちを発見はっけんし、破壊はかいしたと発表はっぴょうしました。

またハンユニスなどでは、拘束こうそくされていると見みられる人質ひとじちの顔かお写真しゃしんが入はいったビラを上空じょうくうからまき、情報じょうほう提供ていきょうを呼よびかけました。

一方いっぽう、ガザ地区ちくの保健ほけん当局とうきょくは20日にち、イスラエル軍ぐんの攻撃こうげきによって過去かこ24時間じかんで165人にんが死亡しぼうし、これまでの死者ししゃは2万まん4927人にんに上のぼるとしています。

ガザ地区ちくでの戦闘せんとうが長期ちょうき化かする中なか、イスラエルと、ハマスを支援しえんするイランとの緊張きんちょうが高たかまっています。

イランの国営こくえい通信つうしんによりますと、軍事ぐんじ精鋭せいえい部隊ぶたいの革命かくめい防衛ぼうえい隊たいが20日にち、声明せいめいを出だし、シリアの首都しゅとダマスカスに派遣はけんしていた軍事ぐんじ顧問こもん5人にんが、イスラエル軍ぐんの攻撃こうげきで殺害さつがいされたとしました。

イラン外務省がいむしょうは「イランには適切てきせつなときに適切てきせつな場所ばしょで対応たいおうする権利けんりがある」として、報復ほうふくの可能かのう性せいを示唆しさしました。

これに対にたいしてイスラエルはこれまでのところ反応はんのうしていませんが、ネタニヤフ首相しゅしょうは18日にちの会見かいけんで「われわれはイランを直接ちょくせつ攻撃こうげきしている」と述のべるなど、イランとの対決たいけつ姿勢しせいを鮮明せんめいにしていて、攻撃こうげきの応酬おうしゅうがエスカレートすることが懸念けねんされます。

イラン大統領だいとうりょう イスラエルを強つよく非難ひなん

イランの軍事ぐんじ顧問こもん5人にんが殺害さつがいされたことを受うけて、ライシ大統領だいとうりょうは20日にち、声明せいめいを出だし「イスラエルはシリアに対にたいする明あきらかな領空りょうくう侵犯しんぱんを伴ともなうテロ行為こういによってイランの軍事ぐんじ顧問こもんを殺害さつがいした。この卑劣ひれつな暗殺あんさつを非難ひなんする」として、強つよく非難ひなんしました。

その上うえで「このような犯罪はんざい行為こういの繰り返くりかえしは、報むくいを受うけずにはすまされない」として、報復ほうふくを警告けいこくしました。

パレスチナとの「2国家こっか共存きょうぞん」を否定ひてい イスラエルが声明せいめい

イスラエル首相しゅしょう府ふは20日にち、前まえの日ひに行おこなわれたネタニヤフ首相しゅしょうとアメリカのバイデン大統領だいとうりょうの電話でんわ会談かいだんに関にかんする声明せいめいを発表はっぴょうし「昨夜さくやのバイデン大統領だいとうりょうとの会話かいわの中なかで、ネタニヤフ首相しゅしょうは長年ながねんにわたる一貫いっかんした立場たちばを繰り返くりかえした。それはイスラム組織そしきハマスを壊滅かいめつさせたあとも、ガザ地区ちくがイスラエルにとって2度どと脅威きょういとならないよう、イスラエルが地区ちくの安全あんぜんを管理かんりし続つづけなければならないというものだ。そして、これはパレスチナの主権しゅけんの要求ようきゅうと相反そうはんする」としました。

ガザ地区ちくでイスラエル軍ぐんとハマスの戦闘せんとうが続つづく中なか、バイデン政権せいけんやアラブ諸国しょこくは、イスラエルとパレスチナという2つの国家こっかが共存きょうぞんする形かたちでの和平わへいの実現じつげんを目指めざすべきだとしています。

19日にちに行おこなわれた電話でんわ会談かいだんをめぐっては、ネタニヤフ首相しゅしょうが「パレスチナとの『2国家こっか共存きょうぞん』の可能かのう性せいを完全かんぜんに排除はいじょしている訳わけではない」と述のべたと一部いちぶで報ほうじられましたが、イスラエル側がわはこれを否定ひていした形かたちです。

地元じもとメディアは、イスラエル首相しゅしょう府ふがこのような声明せいめいを出だすのは珍めずらしいと伝つたえていて、パレスチナ国家こっかの樹立じゅりつを認みとめない方針ほうしんに変かわりはないことを強調きょうちょうするネタニヤフ首相しゅしょうの狙ねらいがあるものと見みられます。

“フーシ派はの対たい艦かんミサイル破壊はかい”米べい軍ぐんが発表はっぴょう

アメリカ軍ぐんは現地げんち時間じかんの20日にちの午前ごぜん4時じごろ、イエメンの反はん政府せいふ勢力せいりょくフーシ派はの対たい艦かんミサイルを破壊はかいしたと発表はっぴょうしました。

このミサイルはフーシ派はがアデン湾わんに向むけて発射はっしゃの準備じゅんびを進すすめていたものでこの地域ちいきを航行こうこうする商船しょうせんやアメリカ海軍かいぐんの艦船かんせんに脅威きょういを与あたえると判断はんだんしたということです。

アメリカ中央ちゅうおう軍ぐんは「この攻撃こうげきによって国際こくさい水域すいいきはより安全あんぜんで安心あんしんなものになるだろう」としています。

アメリカ中央ちゅうおう軍ぐんは19日にちにもフーシ派はが紅海こうかいの南部なんぶに向むけて発射はっしゃの準備じゅんびをしていた対たい艦かんミサイル3発はつを破壊はかいしていますが周辺しゅうへんではフーシ派はによる航行こうこう中ちゅうの船舶せんぱくなどへの攻撃こうげきが相次あいついでいて緊張きんちょうした状況じょうきょうが続つづいています。