クリスティアーノ・ロナウドによるハーバライフ子会社への巨額出資と株価急騰
世界的サッカー選手であるクリスティアーノ・ロナウド氏が、長年スポンサー契約を結んできた健康補助食品大手ハーバライフの子会社に対し、約12億円に相当する750万ドルを出資したことが、米国時間2月18日に開催された決算説明会において明らかとなった。この発表を受けて、翌19日の市場開始直後にはハーバライフ株が急騰し、15%を超える上昇を記録した。
ロナウド氏は、同社子会社であるHBL Pro2col Software LLCの持分10%を取得しており、同社はユーザーの健康データやライフスタイル情報を収集・分析し、個別化された栄養・ウェルネスプランを提供するソフトウェアベースの健康テクノロジー事業を展開している。
今回の出資は、ハーバライフの2024年第4四半期決算発表と同時に公表された。2025年通期の売上高見通しは前年比1%増と控えめであったものの、第4四半期の売上高は6.3%増と大幅な伸びを示している。ロナウド氏は2013年以来、ハーバライフの有償パートナーを務めてきたが、同社への資本参加を公表したのは今回が初めてである。ロナウド氏は声明の中で、今回の投資を「両者の関係における自然な進化」と位置づけ、ハーバライフとの協働が自身のキャリアを大きく動かす原動力となっていると述べている。
ロナウド氏は、2025年版『世界で最も稼ぐサッカー選手』ランキングにおいて1位を獲得し、総収入は2億8000万ドル(約434億円)に達した。そのうち約5000万ドルはピッチ外の事業によるものであり、ホテルやフィットネスセンター、腕時計などCR7ブランドを展開している。さらに、YouTubeチャンネル『UR Cristiano』の登録者数は約7700万人、各種ソーシャルメディアの総フォロワー数は約10億4000万人にのぼり、その影響力は他の追随を許さない。
2026年に開催予定のFIFAワールドカップ北中米大会において、ロナウド氏はポルトガル代表として出場する見通しであり、41歳という年齢にもかかわらず、通算1000得点の大台突破を目指している。これまでにUEFAネーションズリーグで2度、欧州選手権で1度優勝を果たしているが、ワールドカップ制覇は未経験であり、今回が悲願達成の機会となる可能性がある。
ロナウド氏とハーバライフの関係は2013年に始まり、グローバルブランドアンバサダーおよび公式栄養パートナーとして契約を締結した。
その後、ロナウド氏の意見を反映したスポーツドリンク「Herbalife24 CR7 Drive」を共同開発し、アスリートやフィットネス愛好家向けに展開してきた。過去10年間、ハーバライフはロナウド氏を広告キャンペーンに定期的に起用し、両者の協力関係を強化してきた。
現在、ロナウド氏はサウジアラビアのアル・ナスルFCに所属し、フォワードとして活躍している。なお、ハーバライフは2010年にFCバルセロナのスポンサーも務め、リオネル・メッシ選手を起用したキャンペーンを展開した実績がある。
一方で、ハーバライフ株は19日に急騰する以前、過去5年間で約3分の2の下落を記録するなど、業績低迷が続いていた。2012年には著名投資家ビル・アックマン氏が10億ドル規模の空売りを仕掛け、これに対しカール・アイカーン氏が大規模なロングポジションで対抗するなど、両者の対立が大きな話題となった。さらに、2016年には米連邦取引委員会(FTC)が消費者誤認を理由に2億ドルの支払いと事業見直しを命じるなど、同社は幾度となく経営の転換点を迎えてきたのである。