大量の堆積物

ペデスタルの底の部分では溶け落ちた核燃料と構造物が混じった核燃料デブリとみられる堆積物が、がれきのような状態や固まった状態で広がっている様子が確認されました。
東京電力によりますと堆積物は40センチから50センチ程度の厚さで分布していたということで溶け落ちた核燃料デブリは原子炉を支えるペデスタルの外側にまで広がっていると推定しています。
これは、これまでに明らかになっている2号機や3号機の内部とは異なる状況です。
2018年に調査が行われた2号機では、小石のような堆積物が40センチから70センチ程度の高さで広がっている様子が確認されています。
2017年に調査が行われた3号機では、核燃料デブリとみられる堆積物が中央部分に向かって山のように盛り上がっていて、最も高いところで3メートル余りに達していました。
原子炉を支える鉄筋コンクリート製のペデスタルは半周以上の範囲で内側の壁が壊れ鉄筋がむき出しになっていました。 ペデスタルは、直径が6メートルあまり、厚さがおよそ1メートル20センチの鉄筋コンクリート製の構造物で、重さ440トンの原子炉を支えています。 去年の調査で、ペデスタル外側の一部のコンクリートがなくなり内部の鉄筋がむき出しになっている様子が確認されていましたが、今回の調査ではペデスタル内側の半周あまりの範囲で、同様の状態になっていることが確認されました。 コンクリートがなくなっていたのは底から高さ1メートルほどの部分で、一部では鉄筋が変形している様子も確認されました。 東京電力はこれまで、原子炉は横からも支える構造物があることなどから、ペデスタルのおよそ4分の1の範囲でコンクリートも鉄筋もなくなり、残りの範囲でコンクリートの一部が壊れた状況を想定して分析しても、原子炉が倒壊するおそれはないとしていました。 ただ、今回の調査では、コンクリートの損傷が想定より大きい部分も見られたとしていて、耐震性への影響をあらためて分析するとしています。
土台の鉄筋コンクリート変形