注目点の2つ
目は
長期にわたる
大規模な
金融緩和がもたらした
副作用への
対応です。
日銀は景気を下支えするために、国債を大量に買い続けることで金利の上昇を抑えてきました。
しかし、その副作用で債券市場の機能が低下し、市場のゆがみが表面化する形となりました。
大量の買い入れで、日銀が保有する国債の残高は500兆円を超え、発行残高の半分以上を日銀が保有する異例の状況になっています。
これが財政規律の緩みにつながっているという指摘もあります。
また、株価指数に連動したETF=上場投資信託なども大量に買い続け、日銀が株式市場の価格形成をゆがめているという批判も出ています。
大規模緩和の副作用について植田新総裁は、就任前に国会で、「さまざまな副作用を生じさせている面は否定できないと思う」と述べる一方で、「現在の金融緩和はメリットが副作用を上回っている」と発言しています。
副作用にどう向き合っていくかもポイントです。
【会見の注目点3】出口戦略についての発言は?
今の
金融緩和策を
縮小する
出口戦略について
どのような
発言が
あるのかも
注目点となります。
植田新総裁は就任前に国会で出口戦略の手法やタイミングについて具体的な言及は避けましたが、「考えていないわけではない」と発言しています。
物価高の中で足元では大企業を中心に賃上げの動きが広がっています。
黒田前総裁は出口戦略の議論は時期尚早だと繰り返し発言してきましたが、先週行った退任の記者会見では「物価安定の目標の持続的、安定的な実現に向けて着実に歩みを進めたということは言えると思う」と指摘しました。
植田新総裁が出口戦略をどう考え、今後、金融政策の修正を検討する場合、いまのマイナス金利や長期金利と短期金利に操作目標を設けるいわゆる「イールドカーブコントロール」の枠組みをどのように見直すかが焦点になります。
【会見の注目点4】欧米の金融不安への対応は?
欧米で
広がった
金融不安への
対応も
注目点です。
先月には、アメリカの銀行破綻が相次ぎスイスの大手金融グループクレディ・スイスが経営危機に陥ったことで金融市場が大きく動揺し、投資家の間では依然として金融不安への懸念がくすぶっています。
会見で、植田新総裁が欧米や日本の金融システムの現状や金融不安への対応についてどのような認識を示すかもポイントとなります。
【会見の注目点5】政府・日銀の共同声明は?
記者会見では
政府、
日銀の
関係と
それぞれの
役割について
どのような
発言が
あるのかも
注目です。
政府・日銀は2013年1月にデフレからの脱却と持続的な経済成長の実現に向けた「共同声明」を発表しました。
共同声明では、
日銀は2%の
物価安定目標をできるだけ
早期に
実現することを
目指すとし、
政府は
日本経済の
競争力強化と
持続可能な
財政構造を
確立する
取り組みを
進めると
明記されました。
専門家などの間からは日銀の金融政策に柔軟性を持たせるため、総裁の交代を機に、共同声明の見直しを求める声もあります。
共同声明について植田氏は、国会で、「政府と日本銀行の政策連携が着実に成果をあげてきたものと見ている。従ってただちに見直すという必要があるというふうには今のところ考えていない」と述べています。
共同声明でうたわれた政府・日銀それぞれの役割について成長戦略や財政規律への対応も含めどのような発言があるかもポイントとなります。
植田新総裁 今後のスケジュール
【G20】
まず、アメリカのワシントンで今週12日と13日に開かれるG20=主要20か国の財務相・中央銀行総裁会議に出席します。
国際舞台へのデビューとなります。
【金融政策決定会合】
また、今月27日と28日には就任後初めての金融政策決定会合に臨みます。
植田新総裁は東京大学の教授を務めていた1998年から2005年までの7年間、日銀の審議委員として金融政策決定会合に出席しましたが次回の会合では議長として議論を取りしきります。
植田新総裁は、ことし2月に国会で、「今後も工夫を凝らしながら金融緩和を継続することが適切だ」という考えを示しましたが、市場では、日銀が近く、金融緩和策を修正するのではないかという観測も出ています。
植田新総裁が当面の金融政策の運営についてどのような発言をするのかに市場は注目しています。
心臓人工弁カテーテル手術長期治療データ調査へ
大阪大学医学部附属病院のグループがカテーテルを使って心臓に人工の弁を埋め込む手術の経過を調べたところ、10年以内に弁がうまく機能しなくなり、再手術が必要になったり死亡したりしたケースがあわせて30例近くあったことがわかりました。この手術は高齢者を中心に普及していますが、グループは長期の治療成績のデータが十分でないとして全国の医療機関と調査することにしています。
N1
Source: NHK
445
Jul 28, 2025 06:07
石破首相 自民党の臨時役員会で続投の意向伝達か
参議院選挙で、自民・公明両党は過半数の議席を維持できず、衆議院に続き、参議院でも少数与党になりました。自民党の臨時役員会で石破総理大臣は、比較第1党としての責任は重いとして、総理大臣を続投する意向を伝えているものとみられます。
N2
Source: NHK
95
Jul 21, 2025 11:07
自民党総裁 石破首相が続投表明 “野党との合意形成図る”
参議院選挙を受けて、自民党総裁の石破総理大臣は記者会見し、国政に停滞を招いてはならず、比較第一党としての責任を果たしたいとして、総理大臣を続投する意向を正式に表明しました。また、衆参両院で少数与党となる中、政策ごとに野党との合意形成を図っていく考えを強調しました。
N1
Source: NHK
1
Jul 21, 2025 16:07
参議院選挙 自民・公明 過半数割れ【各党の獲得議席 全確定】
20日に投票が行われた第27回参議院選挙。125の議席をめぐって争われ、各党の獲得議席が決まりました。自民・公明両党は過半数の議席を維持できず衆議院に続き参議院でも少数与党となりました。石破総理大臣は比較第1党としての責任は重いとして総理大臣を続投する意向で21日に正式に表明する見通しです。
N2
Source: NHK
1
Jul 21, 2025 09:07
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