ススキノ 男性だんせい殺害さつがい事件じけん 親子おやこ3人にんを起訴きそ 札幌さっぽろ地検ちけん

起訴きそされたのは、札幌さっぽろ市し厚別あしべつ区くの田村たむら瑠奈るな被告ひこく（30）と、父親ちちおやで医師いしの田村たむら修おさむ被告ひこく（60）、それに母親ははおやの田村たむら浩子ひろこ被告ひこく（61）の3人にんです。

起訴きそ状じょうなどによりますと、娘むすめの瑠奈るな被告ひこくは去年きょねん7月つき、札幌さっぽろ市しの繁華はんか街がい ススキノのホテルで北海道ほっかいどう恵庭えにわ市しの60代だいの男性だんせいをナイフで刺さして殺害さつがいし、頭部とうぶを切断せつだんして自宅じたくに持ち帰もちかえったなどとして殺人さつじんや死体したい遺棄いきなどの罪つみに問とわれています。

また、父親ちちおやの修おさむ被告ひこくは事前じぜんにナイフなどの刃物はものやスーツケースを購入こうにゅうし、事件じけん当日とうじつ、娘むすめを車くるまで現場げんばまで送迎そうげいしたほか、依頼いらいを受うけて自宅じたくの浴室よくしつにあった被害ひがい者しゃの頭部とうぶをビデオで撮影さつえいしていたとして殺人さつじんや遺棄いきなどを手助てだすけした罪つみに、母親ははおやの浩子ひろこ被告ひこくは頭部とうぶを浴室よくしつに隠かくすことを容認ようにんしていたなどとして遺棄いきなどを手助てだすけした罪つみに問とわれています。

検察けんさつは、両親りょうしんについてはいずれも殺人さつじん罪ざいの適用てきようを見送みおくりました。

検察けんさつは被告ひこくの認否にんぴについて明あきらかにしていませんが、捜査そうさ関係かんけい者しゃや弁護士べんごしによりますと3人にんはこれまでの調しらべに対にたいし、否認ひにんしたり、黙秘もくひしたりしていたということです。

この事件じけんをめぐって検察けんさつは、先月せんげつ末まつまでおよそ半年はんとし間かんにわたって精神せいしん状態じょうたいなどを調しらべる鑑定かんてい留置とめおきを行おこなった結果けっか、刑事けいじ責任せきにんが問とえると判断はんだんし、3人にんを起訴きそしたということです。

今後こんごは、裁判さいばんで事件じけんの経緯けいいがどこまで明あきらかになるかが焦点しょうてんとなります。

事件じけんの経緯けいい

事件じけんが起おきたのは去年きょねん7月つき。

札幌さっぽろの繁華はんか街がい、ススキノにあるホテルの客室きゃくしつから頭部とうぶのない男性だんせいの遺体いたいが見みつかりました。

ホテルには男性だんせいの所持しょじ品ひんが一切いっさい残のこされておらず、警察けいさつは殺人さつじん・死体したい遺棄いき事件じけんとして捜査そうさ本部ほんぶを設置せっちし、防犯ぼうはんカメラを分析ぶんせきするとともに交友こうゆう関係かんけいを調しらべるなど、捜査そうさを進すすめました。

そして、およそ3週間しゅうかん後ご、警察けいさつは田村たむら瑠奈るな 被告ひこく（30）と、父親ちちおやで医師いしの修おさむ 被告ひこく（60）、それに母親ははおやの浩子ひろこ 被告ひこく（61）を死体したい遺棄いきなどの疑うたがいで逮捕たいほし、その後そのご、いずれも殺人さつじんの疑うたがいで再さい逮捕たいほしました。

逮捕たいほの手てがかりとなったのは現場げんば周辺しゅうへんに設置せっちされていた防犯ぼうはんカメラの映像えいぞうでした。

NHKが入手にゅうしゅした付近ふきんの防犯ぼうはんカメラには、被害ひがい者しゃの男性だんせいと一緒いっしょにホテルに入はいる人物じんぶつの姿すがたが写うつっていて、大おおきなスーツケースを引ひいているほか、白しろっぽい服装ふくそうをしているのがわかります。

このおよそ3時間じかん後ご、黒くろっぽいマントのような上着うわぎ、帽子ぼうしにマスク、それにウィッグとみられる金色きんいろの髪かみの人物じんぶつがスーツケースを引ひきながら1人にんでホテルから出でてきます。

警察けいさつによりますと、いずれの人物じんぶつも瑠奈るな被告ひこくとみられ、身元みもとがわからないよう、変装へんそうしていたとみられています。

これまでの警察けいさつの調しらべによりますと、瑠奈るな被告ひこくがホテルで男性だんせいを殺害さつがいし、父親ちちおやも車くるまで現場げんばまで送迎そうげいしたり、凶器きょうきの刃物はものを購入こうにゅうしたりしていたとみられるほか、母親ははおやも事情じじょうを知しっていた疑うたがいがあるということです。

また親子おやこの自宅じたくの捜索そうさくで浴室よくしつからは被害ひがい者しゃの頭部とうぶが見みつかっていました。

一方いっぽうで、弁護士べんごしや捜査そうさ関係かんけい者しゃによりますと、これまでの調しらべに対にたいし3人にんは容疑ようぎを否認ひにんしたり黙秘もくひしたりしていたということです。

札幌さっぽろ地方ちほう検察庁けんさつちょうは、刑事けいじ責任せきにんを問とえるかどうか詳くわしく調しらべるため、2月つき末まつまでおよそ半年はんとし間かんにわたって鑑定かんてい留置とめおきを行おこない、専門せんもんの医師いしが当時とうじの精神せいしん状態じょうたいなどを調しらべていました。

そして、検察けんさつは6日にち、娘むすめの瑠奈るな被告ひこくを殺人さつじんと死体したい遺棄いきや損壊そんかいなどの罪つみで起訴きそしました。

また、両親りょうしんについては殺人さつじん罪ざいの適用てきようを見送みおくり、父親ちちおやの修おさむ被告ひこくを殺人さつじんや遺棄いきなどを手助てだすけしたほう助ほうじょの罪つみで、母親ははおやの浩子ひろこ被告ひこくを遺棄いきなどのほう助ほうじょの罪つみでそれぞれ起訴きそしました。

浩子ひろこ被告ひこくの殺人さつじんの罪つみについては不ふ起訴きそとしました。