石川祐希 主将「最後決められず責任を感じる 力不足だった」
石川祐希選手は「勝つチャンスがありながら最後、僕が決めきれずこういう結果になり責任を感じている。キャプテンとしてもエースとしても力不足だった。『メダルを取る』と言い続けてきた中で敗れたので、この結果を強く受け止めたい。みんながベストプレーを出してくれて感謝の気持ちでいっぱいです」と話していました。
ブラン監督「準決勝進出の夢も叶わず残念」
パリオリンピックで退任するフィリップ・ブラン監督は「もう少しで勝てそうな展開の中、最後、点を取れず、準決勝進出の夢も叶わず残念だ。選手とともにいいチーム作りができていたし、これまでこのチームでやってこられたことは誇りだ。チームを率いるのが最後で寂しい」と話していました。
==試合経過==
【試合開始】石川祐希、高橋藍などが先発
パリオリンピック、バレーボール男子の準々決勝、日本対イタリアは日本時間の午後8時頃、始まりました。
日本は▽西田有志選手▽山内晶大選手▽関田誠大選手▽高橋健太郎選手▽高橋藍選手▽石川祐希選手が先発出場です。
イタリアは▼アレッサンドロ・ミキエレット選手▼シモーネ・ジャネッリ選手▼ジャンルカ・ガラッシ選手▼ダニエレ・ラビア選手▼ユーリ・ロマーノ選手▼ロベルト・ルッソ選手が先発出場です。
【第1セット】日本 1-0 イタリア
日本が25対20でイタリアから第1セットを奪いました。
第1セットは序盤、競り合いとなりましたが、日本が14対12と2点リードした場面から6連続ポイントを奪ってイタリアを突き放しました。
石川祐希選手と西田有志選手が持ち味を発揮して、それぞれ6点をあげました。イタリアのブロックによる得点も2点に抑えています。
【第2セット】日本 2-0 イタリア
終盤まで接戦が続く中、日本は、21対23とリードされた展開から4連続ポイントをあげて、25対23で第2セットも逆転で奪いました。
エースの石川祐希選手がサービスエースを2本決めるなど9得点と活躍しています。
【第3セット】日本が先に20点目
第3セットも日本とイタリアが競り合う中、日本が先に20点目を奪いました。日本が20対18とリードしています。あと5点を取れば、日本が準決勝に進みます。
【第3セット】日本がマッチポイント
日本が先に24点目を奪いました。
【第3セット】日本がマッチポイントもイタリアが追いつく
イタリアがサービスエースなどで盛り返し、24対24に追いつきました。
【第3セット】イタリアが奪い返す 日本2-1イタリア
第3セットは、日本が終盤に抜け出し、24対21と先にマッチポイントを握りましたが、粘るイタリアに逆転され、25対27で失いました。
エースの石川祐希選手が第2セットに続いて9点をあげる活躍を見せましたが、イタリアのサービスエースなどで流れに乗りきれませんでした。
【第4セット】日本追いつくもイタリアが奪う 日本2-2イタリア
日本は先にセットポイントを握られながらも24対24に追いつきましたが、最後は突き放され24対26で失いました。
日本は2セット連続で奪われ、セットカウント2対2で並ばれました。
勝負は最終第5セットに持ち越されました。
第4セットは、序盤からイタリアがリードするなか、日本が、高橋藍選手がサービスエース2本を含む7得点の活躍で、終盤に追いつきました。しかし最後は競り負けて2セット連続で失いました。イタリアはブロックで5得点するなど持ち味を発揮しています。
☆第5セットは15点マッチ
【第5セット】日本 競り負け 日本2-3イタリア
日本は先にマッチポイントを握られながら、14対14に追いつきましたが、最後はイタリアに15対17で奪われました。日本はセットカウント2対3で逆転負けとなりました。
《準々決勝 見どころ》
◇日本 予選リーグは1勝2敗
▽第1戦:●2-3 ドイツ
▽第2戦:○3-1 アルゼンチン
▽第3戦:●1-3 アメリカ
▽日本は予選リーグの初戦でドイツにフルセットの末、2対3で敗れ、出だしでつまずきました。
▽第2戦でアルゼンチンにセットカウント3対1で勝ったものの
▽第3戦ではアメリカに1対3で敗れ、グループ3位にとどまりましたがセット率の差でからくも2大会連続の準々決勝進出を決めました。
予選リーグでは、西田有志選手がチーム最多の59得点をあげる一方で、キャプテンの石川祐希選手がアメリカ戦で5得点しか挙げられないなど本来の力を発揮できず、イタリア戦ではエースの復調が勝敗の行方を大きく左右しそうです。
◆イタリアはどんなチーム?
一方、イタリアは、オリンピックで金メダルを獲得した経験こそありませんが、2016年のリオデジャネイロ大会では銀メダルを獲得するなど、上がっています。
予選リーグでは
▽ブラジルにセットカウント3対1
▽エジプトに3対0
▽ポーランドに3対1と、
出場した進んできました。
日本とイタリアは、国際大会の『ネーションズリーグ』で2年連続で対戦していて、去年は、予選ラウンドでは1対3で敗れたものの銅メダルをかけた3位決定戦で日本が3対2で勝ちました。
ことしは、予選ラウンドで対戦し、日本は、イタリアのサーブや高いブロックなどに苦しみ、1対3で敗れています。
《データで見る日本×イタリア》
【平均身長】
▽日本:約190cm
▽イタリア:約196cm
特に、イタリアは予選リーグでチームトップの54得点を挙げたユーリ・ロマーノ選手の身長は2メートル1センチでイタリアの高さに日本がどう対応するかがポイントのひとつになりそうです。
【予選リーグ 個人得点】
〈日本〉
▽西田有志:59得点
▽石川祐希:38得点
▽高橋藍:38得点
〈イタリア〉
▽ユーリ・ロマーノ:54得点
▽アレッサンドロ・ミキエレット:41得点
▽ダニエレ・ラビア:38得点
【得点の特徴】
〈日本〉
▽アタック:59.7%
▽ブロック:6.8%
▽サーブ:6.1%など
〈イタリア〉
▽アタック:51.3%
▽ブロック:11.9%
▽サーブ:6.3%など
イタリアのブロックによる得点が多いのが特徴です。