熊本県人吉市で去年7月の豪雨災害からの復興をPRするイベントでした。
が、その日は全身「藍色」に変わっていたのです。
その日は、東京オリンピックの開会式でした。 午後8時に投稿されたツイートで変化が起きます。 青白い光に照らされたくまモンが、さながらホラー映画のワンシーンのように立っているのです。
熊本県の担当者はこう説明します。 「今回、コロナ禍という苦しい状況の中、夢に向かって一生懸命頑張っているアスリートのみなさんの姿を見ているうちに、頑張っているすべての人を応援したいというくまモンの気持ちが高まり、オリンピックの開会式に最高潮に達して、全身が藍色(ジャパンブルー)へと変化しました」
2年前のラグビーワールドカップや女子ハンドボール世界選手権大会など、頑張るアスリートを応援してきたくまモン。 熊本のスタジアムで選手たちへの思いをはせている時でした。
「何だか、燃えてきたモーン」 くまモンがそう叫んだあと、赤い炎が青く燃え上がり、光に包まれます。
県によると、藍色は古くから手ぬぐいや絵師に愛用される色で、海外では「ジャパンブルー」とも言われ、日本を象徴する色の1つなのだそうです。 オリンピック・パラリンピックのエンブレムカラーとしても藍色が使用されています。
毎日くまモンが寝る前に投稿するツイートを、1週間前の7月17日からその頭文字をつなげてみると…
「やっぱりふわふわ毛布がいちばんだモン!おやくま☆」(18日) 「パズルを完成させてから寝るかモン!おやくま~☆」(19日) 「ん?目が合ったかモン?おやくま~☆」(20日) 「ブラッくまコーヒーば飲んでもうひと仕事するかモン!おやくま☆」(21日) 「ルイボスティーでホッとひと息・・・おやくま~☆」(22日) 「ーーー・・・おやくま。」(23日) お気付きですよね。 投稿の頭文字を縦読みすると、「ジ・や・パ・ん・ブ・ル・ー」。 こんなところにメッセージを隠していたんですね。
東京オリンピックの開会式で話題となった、ピクトグラムのパフォーマンスを、くまモンが再現しているのです(冒頭の動画をご覧ください)。
ゴールボールや5人制サッカー、それに、車いすバスケットボールなど、熊本県にゆかりのある選手が出場する競技です。 動画の最後で、藍色のボールをドリブルし、バスケットのリングに向けてシュート。
技を繰り出す様子を表現するため、くまモンが足を前に蹴り上げると同時に、組み手の相手が後ろにジャンプ。 足の角度をそろえるのが難しく、その瞬間を何度も撮影したといいます。
競泳で熊本県出身の富田宇宙選手が男子400メートル自由形(視覚障害のクラス)で銀メダルを獲得すると、熊本弁でお祝いのメッセージを送ります。 「むしゃんよか泳ぎにたいぎゃ感動したモン☆おめでとうございますだモーン!」 (かっこいい泳ぎにとっても感動した)
くまモンはいつまで藍色なのでしょうか? 熊本県の担当者 「いつまで藍色なのかは、くまモン次第ですが、色の変化のきっかけが東京オリンピック・パラリンピックなので、パラリンピックが閉会を迎える9月5日ぐらいには元に戻るのではないかと考えています」 私(記者)も去年まで熊本放送局に勤務した5年間、様々な衣装を身につけたくまモンを目にしてきましたが、色が変わった姿は初めて見ました。 最後にくまモンからのメッセージです。 「ボクの藍色のパワーは、届いたかモン? これからもみなさんと心をひとつにエイエイモーン!」
開会式当日 変化が…
変色する瞬間が!
隠されたメッセージが…
もしかして、このため?
一番難しかったのは
選手にエール
いつまで青い?
CG加工?脱色?光の加減?
いや、これは確かに青い…。
ねえ、くまモン、どうしちゃったの?
青いくまモン!?