일본어 뉴스: 緊急事態宣言解除の判断「新指標」これまでとどう違う？

緊急きんきゅう事態じたい宣言せんげんの解除かいじょを判断はんだんする際さいの指標しひょうについて政府せいふの分科ぶんか会かいは8日にち新あらたな考え方かんがえかたを示しめしました。

これまでとは何なにが違ちがうのかまとめました。

宣言せんげん解除かいじょの判断はんだんこれまでの考え方かんがえかた

感染かんせんや医療いりょうの状況じょうきょうを示しめす「ステージ」で、最もっとも深刻しんこくな「ステージ4」にあたる場合ばあいは緊急きんきゅう事態じたい宣言せんげんに相当そうとうするとされ、これまでは宣言せんげんを解除かいじょするには感染かんせんや医療いりょうのひっ迫ひっぱく状況じょうきょうが「ステージ3」まで下さがり、解除かいじょ後ごに「ステージ2」まで下さげられるという見通みとおしがついていることが求もとめられるとしてきました。

たとえば、

▽「病床びょうしょう使用しよう率りつ」と「重症じゅうしょう病症びょうしょうの使用しよう率りつ」は50％未満みまんになっていて、宣言せんげんの解除かいじょ後ごに20％未満みまんにまで下さがる見通みとおしがついていること、

▽「療養りょうよう者しゃ数すう」は人口じんこう10万まん人にん当あたりで30人にん未満みまんになっていて、解除かいじょ後ごに20人にん未満みまんにまで下さがる見通みとおしがついていること、そして、

▽「新規しんき感染かんせん者しゃ数すう」は直近ちょっきん1週間しゅうかんで人口じんこう10万まん人にん当あたり25人にん未満みまんになっていて、解除かいじょ後ごに15人にん未満みまんにまで下さがる見通みとおしがついていることが挙あげられます。

宣言せんげんの解除かいじょはこうした指標しひょうをもとに、各かく自治体じちたいの意見いけんを聞ききながら総合そうごう的てきに判断はんだんすることになっています。

新あらたな指標しひょうは

感染かんせんの第だい5波はでは、ワクチンの接種せっしゅが進すすむ一方いっぽうで感染かんせん力りょくの強つよいデルタ株かぶが主流しゅりゅうになり、重症じゅうしょう者しゃより軽症けいしょうや中等ちゅうとう症しょうの患者かんじゃが増加ぞうかして医療いりょうのひっ迫ひっぱくが起おき、自宅じたく療養りょうよう者しゃも増加ぞうかしました。

分科ぶんか会かいは新あらたな指標しひょうでは、こうした状況じょうきょうに対応たいおうしたとしています。

そして、緊急きんきゅう事態じたい宣言せんげんの解除かいじょを判断はんだんする際さいには、中等ちゅうとう症しょうの患者かんじゃや自宅じたく療養りょうよう者しゃの人数にんずう、救急きゅうきゅう搬送はんそうが困難こんなんなケースが減へっていることなど、医療いりょうがひっ迫ひっぱくしていないことをより重視じゅうしするとしています。

具体ぐたい的てきには、感染かんせん状況じょうきょうについて

▽「新規しんき感染かんせん者しゃ数すう」が2週間しゅうかんほど継続けいぞくして安定あんてい的てきに下降かこう傾向けいこうにあることが前提ぜんていだとしています。

そのうえで医療いりょうの状況じょうきょうについて

▽「病床びょうしょう使用しよう率りつ」と「重症じゅうしょう病床びょうしょうの使用しよう率りつ」がそれぞれ50％未満みまんであることに加くわえ、

▽すべての療養りょうよう者しゃに占しめる入院にゅういんできている人ひとの割合わりあい、「入院にゅういん率りつ」が改善かいぜん傾向けいこうにあることを挙あげました。

また、

▽「重症じゅうしょう者しゃ数すう」や「中等ちゅうとう症しょう患者かんじゃの数かず」の減少げんしょう傾向けいこうが続つづいていること、

▽「自宅じたく療養りょうよう者しゃと療養りょうようなどを調整ちょうせい中ちゅうの人ひとを合あわせた人数にんずう」が特とくに大だい都市とし圏けんで人口じんこう10万まん人にん当あたり60人にん程度ていどのレベルに向むかって確実かくじつに減少げんしょう傾向けいこうにあるか適正てきせいな規模きぼに保たもたれていることといった今回こんかいの感染かんせん拡大かくだいでの経験けいけんを踏ふまえた指標しひょうも挙あげています。

さらにコロナ対応たいおう以外いがいの医療いりょうにも影響えいきょうが出でたことを踏ふまえ、

▽「救急きゅうきゅう搬送はんそうが困難こんなんなケース」が大だい都市とし圏けんで減少げんしょう傾向けいこうにあることも挙あげています。

そのうえで宣言せんげんの解除かいじょを判断はんだんする際さいには、こうした指標しひょうとともに

▽自治体じちたいの意向いこうを考慮こうりょすることや

▽宣言せんげん解除かいじょ後ごに感染かんせんの再さい拡大かくだいが起おきることに備そなえて慎重しんちょうに判断はんだんすることが求もとめられるとしています。

新あらたな指標しひょうでも解除かいじょは総合そうごう的てきに判断はんだんするとしています。

尾身おみ会長かいちょう「医療いりょうのひっ迫ひっぱくをより重視じゅうしすべきということで一致いっち」

政府せいふの分科ぶんか会かいの尾身おみ茂しげる会長かいちょうは、8日にちの会合かいごうのあと報道ほうどう陣じんの取材しゅざいに応おうじ、「緊急きんきゅう事態じたい宣言せんげんの解除かいじょをどんなやり方やりかたですべきかということについて提案ていあんし、基本きほん的てきには全員ぜんいんが了承りょうしょうした。宣言せんげんの解除かいじょにあたっては感染かんせん者しゃの数かずを考慮こうりょすることはもちろんだが、医療いりょうのひっ迫ひっぱくをより重視じゅうしすべきだということで一致いっちした。また、解除かいじょしてもリバウンドすることがあり得えるため、解除かいじょにあたっては慎重しんちょうに、余裕よゆうをもって判断はんだんすることが非常ひじょうに重要じゅうようだ」と述のべました。

新あらたな指標しひょう追加ついかで「実態じったいをより正確せいかくに評価ひょうかできるようにしたい」

また会合かいごうのあとの記者きしゃ会見かいけんで、新あらたな指標しひょうを示しめしたことについて「ワクチン接種せっしゅが進すすみつつある今いまの状況じょうきょうは、いわば過渡かと期きでこれまでのステージの考え方かんがえかたをすべて捨すてたわけではないが、それだけでは対処たいしょできない。すでにある考え方かんがえかたに追加ついかをすることで、実態じったいをより正確せいかくに評価ひょうかできるようにしたいという思おもいがあった」と述のべました。

そのうえで「ワクチン接種せっしゅが進すすみ、重症じゅうしょう化かする人ひとの数かずが減へったことによって、感染かんせん拡大かくだいの第だい3波はや第だい4波はのときと比くらべて新規しんき感染かんせん者しゃの数かずが倍ばいくらいのところで医療いりょうがひっ迫ひっぱくするというのが見みえてきている。現在げんざい、感染かんせん者しゃ数すうの指標しひょうはステージ4が1週間しゅうかんの感染かんせん者しゃが10万まん人にん当あたりで25人にんという数字すうじになっているが、現時点げんじてんでもそれより上うえの数かずになってもいいのではないかというのは専門せんもん家かの一致いっちした見解けんかいだ」と説明せつめいしました。

今後こんごも指標しひょうを更新こうしんしていく必要ひつよう性せい

一方いっぽうで「重症じゅうしょう病床びょうしょうの使用しよう率りつ」などの指標しひょうについて「重症じゅうしょう者しゃがすべて重症じゅうしょう病床びょうしょうに入院にゅういんできていなかったり、逆ぎゃくに重症じゅうしょう病床びょうしょうに軽症けいしょう者しゃが入はいったりしている場合ばあいもあり、実態じったいを必かならずしも正確せいかくに表あらわしていない側面そくめんがある。人工じんこう呼吸こきゅう器きの使用しよう率りつなど、より実態じったいを反映はんえいした指標しひょうを把握はあくできるようにすることも必要ひつようだ」と述のべ、実態じったいを把握はあくするために今後こんごも指標しひょうを更新こうしんしていく必要ひつよう性せいがあるとする考かんがえを示しめしました。

西村にしむら経済けいざい再生さいせい相しょう「重おもく受け止うけとめ、宣言せんげんの取り扱とりあつかい判断はんだんしたい」

西村にしむら経済けいざい再生さいせい担当たんとう大臣だいじんは、分科ぶんか会かいのあと記者きしゃ団だんに対にたいし「感染かんせんや医療いりょうの状況じょうきょうを示しめす『ステージ』の考え方かんがえかたそのものを変かえるわけではないが、新規しんき陽性ようせい者しゃ数すうも重要じゅうようだが、より医療いりょう提供ていきょう体制たいせいを重視じゅうしして判断はんだんすべきだという専門せんもん家かの考え方かんがえかたのもとで提言ていげんがまとめられた。重おもく受け止うけとめ、各かく都道とどう府県ふけんの医療いりょう提供ていきょう体制たいせいの状況じょうきょうをよく分析ぶんせきし、共有きょうゆうをしながら、緊急きんきゅう事態じたい宣言せんげんの取り扱とりあつかいについて判断はんだんしていきたい」と述のべました。

そのうえで「都道とどう府県ふけんと連携れんけいし、臨時りんじの医療いりょう施設しせつや酸素さんそステーションの整備せいびを進すすめながら、感染かんせん対策たいさくも徹底てっていし、感染かんせん者しゃ数すうの減少げんしょう傾向けいこうを確実かくじつにしていくことが大事だいじだ。合あわせて、ワクチン接種せっしゅを着実ちゃくじつに進すすめることで国民こくみんの命いのちと健康けんこうを守まもり、危機ききを乗り越のりこえていく決意けついだ」と述のべました。