軍の軟禁下におかれているアウン・サン・スー・チー氏は無線機を違法に輸入した罪などこれまでにおよそ10件の罪に問われ、その一部について審理が行われていました。
しかしミャンマー国内で新型コロナウイルスの感染が広がったことから軍は7月下旬から行政や企業の活動を停止する措置をとり、すべての裁判も中断されていました。
新型コロナの感染状況が落ち着いたとして措置は今週から解除され、スー・チー氏の審理もおよそ2か月ぶりに再開しました。
弁護士によりますとスー・チー氏とはこの2か月間面会できなかったものの懸念されていた健康状態で大きな問題は見られなかったということです。
ミャンマーでは今月7日、民主派勢力が自衛のための戦闘を開始すると宣言したあと、軍や警察などをねらった攻撃が相次ぎ、軍も報復に出て大勢の死者が出ています。
弁護士によりますとスー・チー氏はこうした現状を認識してはいるものの自身の考えを明快には示さなかったということです。
スー・チー氏は審理が中断する直前に新たに複数の汚職の罪にも問われていてスー・チー氏の拘束はさらに長期化する見通しになっています。