先月、
大阪 摂津市の
マンションで、
交際相手の
女性の3
歳の
長男に
熱湯をかけてやけどをおわせ
殺害したとして、
当時、
同居していた
無職の23
歳の
男の
容疑者が
殺人の
疑いで
逮捕されました。
容疑を
否認しているということです。
逮捕されたのは大阪 羽曳野市の無職、松原拓海容疑者(23)です。
警察によりますと、先月31日、大阪 摂津市鳥飼本町の20代の交際相手の女性が住むマンションの部屋で、女性の長男で3歳だった新村桜利斗くんの全身に熱湯をかけてやけどをおわせ殺害したとして殺人の疑いが持たれています。
女性は外出中で、当時は2人が部屋にいたということです。
救急隊が駆けつけた時、桜利斗くんは上半身を中心に皮膚がただれ居間であおむけに倒れていて、病院に運ばれましたが死亡しました。
当時、松原容疑者は「シャワーで遊んでいて徐々に温度を上げ、そのまま1人にしていたら声が聞こえなくなった」と説明していたということですが、その後の捜査で長時間にわたって熱湯をかけた疑いがあることがわかったということです。
桜利斗くんの母親と去年10月に出会い系アプリで知り合い交際を始め、ことし5月からは現場のマンションで同居していたということです。警察は事件に至る詳しいいきさつを調べています。
警察によりますと、調べに対し松原容疑者は「熱湯を故意に浴びせていません」と話し、容疑を否認しているということです。
母親の知人 “虐待のおそれ”と市に相談
死亡した
桜利斗くんが
虐待を
受けているおそれが
あると、
周囲の
人たちが
摂津市役所に
相談していたということです。
NHKの取材に応じた母親の知人の女性2人によりますと、去年秋以降、親子が暮らすマンションに松原容疑者が出入りするようになったということです。
そのころから桜利斗くんの様子には変化が見られ、あまり笑わなくなったほか、外出先から帰宅したがらなくなったということです。
さらに、桜利斗くんが松原容疑者からたたかれて顔にあざができたとか、金属製のおもちゃを投げつけられたなどといった相談を、母親から受けていたといいます。
このため知人の女性らはことし6月、摂津市役所を訪れ、虐待を受けているおそれがあると相談していたということです。
女性の1人は「このままでは男の子が亡くなってしまうので、早く対処してほしいと行政に相談しました。『あの子死んじゃうよ』と訴えてきたのに、すごく悔しく怒りを感じます」と話していました。
もう1人の女性は「もともとは笑顔がかわいく、あいきょうのある男の子でしたが、容疑者と出会ってからだんだん笑わなくなりました。小さい小さい男の子が大人の私たちや周りの人を疑いの目で見るようになったとも感じていました。なぜあの子が犠牲にならなければいけなかったのかと思い本当に悔しいです」と話していました。