核兵器禁止条約が
発効したことについて、
半世紀以上にわたって
核兵器廃絶を
訴えてきた
広島の
被爆者は、
条約に
参加していない
国々に対して「
ひと事だと
思わず、どうか
私たちの
声に
耳を
傾けてほしい」と
訴えました。
広島の
被爆者で、93
歳の
阿部静子さんは、18
歳のとき、
爆心地から1.5
キロの
場所で
被爆して
後遺症や
差別に
苦しみながらも
半世紀以上にわたって、
国内外で
核兵器廃絶を
訴えています。
いま、高齢者施設で暮らす阿部さんは新型コロナウイルスの影響で面会が制限されているため電話でインタビューに応じました。
阿部さんは「あの日を体験した私は、原爆は決してこの地球上で使用してはいけない兵器だと思っています。条約が発効したことは、一歩も二歩も前進ですが、核保有国が足並みをそろえてくれなければ『大行進』とはいきません。どうか核保有国の方々はひと事だと思わずに耳を傾けて一緒に行動してほしい」と話しました。
そして、日本政府に対しては「身近に核兵器による被害者がいて苦しみながら過ごしているのをご存じです。横目で、見て見ぬふりをすることなく、正視してください。誰にも遠慮することなくいけないものはいけないと、いちばん声を大きくして被害者のむごさ、核を持つことの危険さを核保有国に伝えてほしい」と述べ、日本が率先して条約に参加してほしいと訴えました。