日本新聞: 「ミナミジサイチョウ」捕獲難航ペットショップから逃げたか

「ミナミジサイチョウ」捕獲ほかく難航なんこうペットショップから逃にげたか

Jun 4, 2021 18:06 4

Furigana

千葉ちば県けん柏かしわ市しの周辺しゅうへんで、南アフリカみなみあふりかなどに生息せいそくする絶滅ぜつめつ危惧きぐ種しゅの「ミナミジサイチョウ」という鳥とりの目撃もくげきが相次あいついでいます。茨城いばらき県内けんないのペットショップから、おととし逃げ出にげだした鳥とりとみられ、現在げんざい、捕獲ほかく作業さぎょうが進すすめられています。

目撃もくげきが相次あいついでいるのは、南アフリカみなみあふりかなどに生息せいそくしている絶滅ぜつめつ危惧きぐ種しゅのミナミジサイチョウという鳥とりで、4日にちも、柏かしわ市しの畑はたけのあぜ道あぜみちをゆっくりと歩あるいたり、くちばしで何なにかを食たべたりする様子ようすが見みられました。

茨城いばらき県内けんないのペットショップからおととし、逃げ出にげだした鳥とりとみられ、4日にちはペットショップの従業じゅうぎょう員いんが捕獲ほかく作業さぎょうにあたっていました。

しかし、捕獲ほかくしようと人ひとが近ちかづくと飛とんで逃にげられるなど作業さぎょうは難航なんこうし、午後ごご4時じの時点じてんでは捕獲ほかくできていません。

千葉ちば県けん我孫子あびこ市しにある山階やましな鳥類ちょうるい研究所けんきゅうじょによりますと、ミナミジサイチョウは体長たいちょう1メートルほどで、長ながく大おおきなくちばしの上うえに突起とっきがあり、目めの周まわりやのどの部分ぶぶんが赤あかいのが特徴とくちょうで、人ひとに危害きがいを加くわえることはないということです。

飛とぶことはできますが、渡り鳥わたりどりのように長距離ちょうきょりの移動いどうをする習性しゅうせいはないということです。

研究所けんきゅうじょには去年きょねん3月つき、茨城いばらき県けん牛久うしく市しでの目撃もくげき情報じょうほうが寄よせられて以降いこう、我孫子あびこ市しや流山ながれやま市し、柏かしわ市しなどから目撃もくげき情報じょうほうが寄よせられているということです。

捕獲ほかくにあたっているペットショップの従業じゅうぎょう員いんは「ペットとして販売はんばいするために飼かっていたが、逃げ出にげだしてしまった。目撃もくげき情報じょうほうがあるたびに探さがしたが見みつからなかった。きょうは暗くらくなるまで作業さぎょうにあたりたい」と話はなしていました。

山階やましな鳥類ちょうるい研究所けんきゅうじょの平岡ひらおか考こうさんは「本来ほんらい、小しょう動物どうぶつを主食しゅしょくにする鳥とりだが、ふた冬ふゆも越こすことができたのは不思議ふしぎだ。外来がいらい生物せいぶつが本来ほんらい生息せいそくすべきでない場所ばしょで生活せいかつするのは好このましい状態じょうたいではない。早はやく飼育しいく下かにもどすことが望のぞましいと思おもう」と話はなしています。