日本新闻: ドジャース対カブス日本人選手4人が出場山本復帰今永13勝目

大リーグだいり-ぐのドジャースは10日にちのカブス戦せんで、けがからおよそ3か月かげつぶりに復帰ふっきした山本やまもと由ゆかり伸しん投手とうしゅが先発せんぱつ登板とうばんして4回かいまで投なげて8つの三振さんしんを奪うばう好投こうとうを見みせ、カブスの今こん永ひさし昇のぼり太ふとし投手とうしゅも7回かいを3失点しってんに抑おさえ今こんシーズン13勝しょう目めを挙あげました。

山本やまもとが約やく3か月かげつぶりに復帰ふっき

ドジャースとカブスの3連戦れんせんの第だい2戦せんは10日にち、ロサンゼルスで行おこなわれドジャースの山本やまもと投手とうしゅが右肩みぎかたの炎症えんしょうからおよそ3か月かげつぶりに復帰ふっきし、ここまで12勝しょう3敗はいと好調こうちょうのカブスの今こん永ひさし投手とうしゅとともに先発せんぱつのマウンドに上あがりました。

山本やまもと投手とうしゅは1回かい、3者しゃ連続れんぞく三振さんしんを奪うばう抜群ばつぐんの立ち上たちあがりで、その後そのごも、最速さいそく157.5キロの力強ちからづよい速球そっきゅうや低ひくめの変化球へんかきゅうで4回かいまでの12個このアウトのうち8つを三振さんしんで奪うばい、失点しってんは1と、復帰ふっき戦せんで上々じょうじょうのピッチングを見みせました。

今いま永ひさしは大谷おおやと3打席だせき対戦たいせん

一方いっぽうの今こん永ひさし投手とうしゅは1回かいの最初さいしょのバッターとして大谷おおや翔しょう平ひら選手せんしゅと対戦たいせんしアウトコース高たかめの初球しょきゅうを打うたせてショートフライに打ち取うちとりました。

2回かいは、先頭せんとうバッターにソロホームランを打うたれて1点てんを失うしないましたが、3回かい、ノーアウト一塁いちるい二塁にるいの場面ばめんで迎むかえた大谷おおや選手せんしゅの第だい2打席だせきはファーストゴロのダブルプレーに打ち取うちとるなど、無む失点しってんで切り抜きりぬけました。

4回かいと5回かいにはいずれもソロホームランで1対たい3とリードを奪うばわれたものの5回かいの大谷おおや選手せんしゅの第だい3打席だせきはフェンス手前てまえのライトフライに打ち取うちとりました。

今いま永ひさし投手とうしゅは粘ねばりのピッチングで7回かい3失点しってんでマウンドを降おり、球たま数すうは89球きゅう、打うたれたヒットが7本ほんで三振さんしんは4つ奪うばいました。

鈴木すずきは逆転ぎゃくてんに貢献こうけん大谷おおやは4打数だすうノーヒット

カブス打線だせんは8回かい、3番ばん・指名しめい打者だしゃで先発せんぱつ出場しゅつじょうした鈴木すずき誠まこと也選手せんしゅがノーアウト一塁いちるい二塁にるいからこの日ひ2本ほん目めのヒットとなるセンター前まえへのタイムリーヒットを打うち、相手あいてのエラーも絡からんで同点どうてんに追おいつくなど一挙いっきょ5点てんを奪うばって逆転ぎゃくてんし、試合しあいはそのままカブスが6対たい3で勝かちました。

カブスは今こん永ひさし投手とうしゅが今こんシーズン13勝しょう目めを挙あげ、鈴木すずき選手せんしゅは5打数だすう3安打あんだ1打点だてんでチームの3連勝れんしょうに貢献こうけんしました。

一方いっぽう、大谷おおや選手せんしゅは今こん永ひさし投手とうしゅに3打席だせきの対戦たいせんでいずれも抑おさえられ、この日ひは4打数だすうノーヒットで打率だりつは2割わり9分ふんに下さがりました。

【談話だんわ】山本やまもと「ことしトップにいいぐらいの感覚かんかく」

山本やまもと投手とうしゅはおよそ3か月かげつぶりの復帰ふっき登板とうばんを終おえて「ことしのなかでもトップにいいぐらいの感覚かんかくで投なげられた」と充実じゅうじつした表情ひょうじょうを見みせました。

そのうえで「長ながくリハビリしていたのでやっぱりいつもとは違ちがう気持きもちは多少たしょうあったが、なるべく落ち着おちついて試合しあいに入いれるように取り組とりくんだ。投なげ終おわったあとの喜よろこびはすごく大おおきかったし、リハビリを頑張がんばってきてよかった」と振り返ふりかえりました。

そして今こん永ひさし投手とうしゅとの投なげ合あいについては「メジャーで同おなじ試合しあいに出場しゅつじょうできることがすごくうれしく感かんじたし、今いま永ひさし投手とうしゅは立ち上たちあがりをすごく球たま数少かずすくなく抑おさえていて見みてて勉強べんきょうになるところがたくさんあった。これから何なん度ども対戦たいせんできるように頑張がんばっていきたい」と刺激しげきを受うけた様子ようすでした。

山本やまもと投手とうしゅは前日ぜんじつの練習れんしゅうでサイ・ヤング賞しょうを3回かい受賞じゅしょうしているチームメートのカーショー投手とうしゅから変化球へんかきゅうについてのアドバイスを受うけたことを明あかし「変化球へんかきゅうがうまく決きまらず、練習れんしゅうしていたところにアドバイスをもらった。三振さんしんもたくさんとれて、変化球へんかきゅうがすごく決きまったのはアドバイスのおかげで、いい感覚かんかくを自分じぶんのものにできるようにしたい」と話はなしていました。

そして、今後こんごの戦たたかいに向むけては「調子ちょうしがいい状態じょうたいで10月つきを迎むかえられることがいちばんだ。自分じぶんの仕事しごとに集中しゅうちゅうしてやっていくことがチームのためになればいいと思おもう」と気きを引き締ひきしめていました。

【談話だんわ】今いま永ひさし「山本やまもとの投球とうきゅうが僕ぼくを引っ張ひっぱってくれた」

今いま永ひさし投手とうしゅは、試合しあい後ごにグラウンド上じょうでNHKのインタビューに応おうじ「逆転ぎゃくてんでチームが勝かててうれしい。試合しあい前まえは正直しょうじきあまり調子ちょうしがよくなかったが、きょうの山本やまもと投手とうしゅのピッチングを見みてこのままじゃチームが劣勢れっせいに追い込おいこまれると感かんじた。3失点しってんはしたが、彼かれの投球とうきゅうが僕ぼくを引っ張ひっぱってくれた」と4回かいを投なげて8つの三振さんしんを奪うばう好投こうとうの山本やまもと投手とうしゅとの投なげ合あいを振り返ふりかえりました。

また、ノーヒットに抑おさえた大谷おおや選手せんしゅとの対戦たいせんについては「勝負しょうぶの世界せかいというのは紙一重かみひとえなので、あれがホームランかアウトになるかは運うん。きょうは少すこしだけ運うんが味方みかたしてくれた」と話はなしました。

今いま永ひさし投手とうしゅはこれで登板とうばんした試合しあいで4連勝れんしょうとシーズン終盤しゅうばんに再ふたたび調子ちょうしをあげていて「自分じぶんにつく勝利しょうりをまったく気きにせず、チームにつく勝利しょうりを気きにするというメンタルの持もち方かたがうまくいっている気きがする。勝かったときに反省はんせいするのがいちばん幸しあわせなので、きょうもしっかり反省はんせいしてけがなくシーズンを過すごしたい」と充実じゅうじつした表情ひょうじょうで話はなしていました。

シーズン中ちゅうはあと2回かいから3回かいの登板とうばん機会きかいが予想よそうされますが、シーズン14勝しょうをあげれば大リーグだいり-ぐ1年ねん目めの日本にっぽん選手せんしゅでは2002年ねんにドジャースの石井いしい一久かずひささんがマークした左腕さわんの最多さいた記録きろくに並ならびます。

【談話だんわ】鈴木すずき「相手あいてのミスにつけ込つけこんで点てんを取とれた」

鈴木すずき選手せんしゅは終盤しゅうばんに逆転ぎゃくてんした試合しあいを振り返ふりかえり「ピッチャーがドジャースの強力きょうりょく打線だせんをしっかりと3点てんで抑おさえて粘り強ねばりづよくやってくれたから、最後さいごにいい攻撃こうげきができた。本当ほんとうにきょうはみんなよかった」と先発せんぱつの今こん永ひさし投手とうしゅをはじめとするチームメートをねぎらいました。

自身じしんのタイムリーヒットから、その後そのご相手あいてのミスも絡からんで一挙いっきょ5点てんを奪うばった8回かいの攻撃こうげきについては「どのチームにもやっぱりミスというのは出でてくるので相手あいてがミスをしたところで、僕ぼくたちがつけ込つけこんでしっかり点てんを取とれたというのがきょうの勝因しょういんだ」と満足まんぞくした様子ようすでした。

また、2三振さんしんに終おわった山本やまもと投手とうしゅとの対戦たいせんについては「スピードも速はやかったし、スプリットもあのスピードであそこまで落差らくさがあるとなかなか見切みきることができず打つ手うつてがなかった」と脱帽だつぼうしていました。

大谷おおやブルペンで投球とうきゅう練習れんしゅう手術しゅじゅつ後ご最多さいた20球きゅう

大谷おおや選手せんしゅは試合しあい前まえにブルペンでの投球とうきゅう練習れんしゅうを行おこない、手術しゅじゅつのあと最もっとも多おおい20球きゅうを投げ込なげこみました。

大谷おおや選手せんしゅは去年きょねん9月つきに自身じしん2回かい目めとなる右みぎひじのじん帯じんたいを修復しゅうふくする手術しゅじゅつを受うけ、今こんシーズンは指名しめい打者だしゃで試合しあいに出場しゅつじょうしながらピッチャーとしてのリハビリを続つづけています。

ことし3月つきにキャッチボールを再開さいかいしたあと徐々じょじょに距離きょりを伸のばし、先月せんげつからはブルペンでの投球とうきゅう練習れんしゅうも行おこなっていて、10日にちの試合しあい前まえには6日にちぶりにブルペンでの投球とうきゅう練習れんしゅうを行おこないました。

大谷おおや選手せんしゅはまずグラウンドでキャッチボールを行おこない、キャッチャーが座すわった状態じょうたいでカーブなどの変化球へんかきゅうを確認かくにんしてからブルペンに入はいりました。

ブルペンではストレートを中心ちゅうしんに横よこに小ちいさく曲まがる変化球へんかきゅうも投なげるなど手術しゅじゅつのあと5回かい目めのブルペンで最もっとも多おおい20球きゅうを投なげ、終盤しゅうばんはコントロールに納得なっとくしていない様子ようすで左足ひだりあしを踏み出ふみだす動うごきを何なん度ども確認かくにんしていました。

大谷おおや選手せんしゅは今こんシーズン中ちゅうにバッターと対戦たいせんする実戦じっせん形式けいしきの投球とうきゅう練習れんしゅうも行おこなう見通みとおしです。

日本にっぽん選手せんしゅ4人にんの先発せんぱつ出場しゅつじょうは17年ねんぶり

大リーグだいり-ぐで日本にっぽん選手せんしゅ4人にんが同おなじ試合しあいに先発せんぱつ出場しゅつじょうするのは2007年ねん5月つき4日にちのマリナーズ対たいヤンキース以来いらい、17年ねんぶりです。

この試合しあいではマリナーズはイチローさんと城島じょうじま健司けんじさん、ヤンキースは井川いかわ慶けいさんと松井まつい秀喜ひできさんがそれぞれ先発せんぱつ出場しゅつじょうしました。

試合しあいは、井川いかわさんが城島じょうじまさんにソロホームランを打うたれるなど4回かい8失点しってんと試合しあいを作つくれず、5番ばん・レフトで出場しゅつじょうした松井まついさんもソロホームランを含ふくむ3打数だすう1安打あんだ1打点だてんと活躍かつやくしましたがマリナーズが15対たい11で打ち合うちあいを制せいしました。

マリナーズは1番ばん・センターのイチローさんが4打数だすう2安打あんだ、7番ばん・キャッチャーで出場しゅつじょうした城島じょうじまさんが5打数だすう3安打あんだ、2打点だてんの活躍かつやくでした。

また、日本にっぽん選手せんしゅ4人にんが同おなじ試合しあいに出場しゅつじょうするのは2013年ねん9月つき13日にちのヤンキース対たいレッドソックス以来いらい、11年ねんぶりとなりました。

この試合しあいではヤンキースの黒田くろだ博樹ひろきさんが先発せんぱつ登板とうばんし、イチローさんが7番ばん・ライトで先発せんぱつ出場しゅつじょうしました。

レッドソックスはリリーフで田澤たざわ純一じゅんいち投手とうしゅと上原うえはら浩ひろし治おさむさんが登板とうばんし、4人にんが同おなじ試合しあいに出場しゅつじょうしました。

試合しあいはこのシーズン、11勝しょうをマークしていた黒田くろださんが7回かい途中とちゅう5失点しってんで負まけ投手とうしゅとなり、イチローさんは4打数だすうノーヒットでした。

一方いっぽう、レッドソックスは4点てんリードの8回かいに田澤たざわ投手とうしゅ、9回かいは抑おさえの上原うえはらさんが登板とうばんし、それぞれ無む失点しってんのピッチングで勝利しょうりに貢献こうけんしました。

レッドソックスはこの年とし、ワールドシリーズを制覇せいはしています。

日本人にっぽんじん対決たいけつに日本にっぽんからも多おおくのファン

ドジャースの先発せんぱつ、山本やまもと由ゆかり伸しん投手とうしゅと大谷おおや翔しょう平ひら選手せんしゅ、それにカブスの先発せんぱつ、今いま永ひさし昇のぼり太ふとし投手とうしゅと鈴木すずき誠まこと也選手せんしゅという4人にんの日本にっぽん選手せんしゅが出場しゅつじょうする試合しあいには日本にっぽんからも多おおくのファンが訪おとずれました。

千葉ちば県けんから来きた男性だんせいは「日本にっぽん選手せんしゅ対決たいけつということでとても楽たのしみにしています。今こん永ひさし投手とうしゅも調子ちょうしがいいですが、やっぱり大谷おおや選手せんしゅにホームランを打うってほしいです」と話はなしていました。

また、大阪おおさか府ふから訪おとずれたという阪神はんしんファンの男性だんせいは、プロ野球やきゅう時代じだいには対戦たいせん相手あいてとして今いま永ひさし投手とうしゅと鈴木すずき選手せんしゅの試合しあいをよく見みていたということで「大谷おおや選手せんしゅが注目ちゅうもくされていると思おもいますが、カブスの2人にんもいい活躍かつやくをすることに期待きたいしたいです。大谷おおや選手せんしゅは記録きろくも迫せまっていますし、4人にん全員ぜんいんが活躍かつやくするところを見みたいです」と話はなしていました。

復帰ふっきの山本やまもとチームにとって大おおきな希望きぼう

ロバーツ監督かんとくが「すばらしく、印象いんしょう的てきなピッチングだった」と評価ひょうかした山本やまもと投手とうしゅの復帰ふっき登板とうばんは、プレーオフを勝ち抜かちぬき世界一せかいいちを目指めざすドジャースにとって、大おおきな意味いみを持もつものとなりました。

ドジャースは10日にちの試合しあいを終おえてナショナルリーグ西部せいぶ地区ちくで2位いに4.5ゲーム差さの首位しゅいに立たっているものの不安ふあん要素ようそとなっているのが先発せんぱつピッチャー陣じんです。

7月つきにタイガースからトレードで獲得かくとくしたフレアティ投手とうしゅが移籍いせき後ご7試合しあいに先発せんぱつして5勝しょう1敗はいと好こう成績せいせきを残のこしている一方いっぽうで、8月つきから9月つきにかけてけがによる先発せんぱつ陣じんの離脱りだつが相次あいついでいます。

開幕かいまく投手とうしゅを務つとめたグラスナウ投手とうしゅやサイ・ヤング賞しょうを3回かい受賞じゅしょうしているベテランのカーショー投手とうしゅ、11勝しょうを挙あげている2年ねん目めのストーン投手とうしゅがけが人けがにんリスト入いりしたほか、ミラー投手とうしゅやビューラー投手とうしゅはたびたび大量たいりょう失点しってんを許ゆるすなど不安定ふあんていなピッチングが続つづいています。

先発せんぱつピッチャー陣じんの9月つきの防御ぼうぎょ率りつは9日にちの試合しあいまでで6.02とリーグ14位いに沈しずんでいます。

大リーグだいり-ぐは一般いっぱん的てきにプレーオフに入はいると先発せんぱつローテーションをレギュラーシーズン中ちゅうの5人にんから4人にんに減へらしますが、ロバーツ監督かんとくは「今いまのままでは十分じゅうぶんではない」と焦あせりを口くちにするようになっていました。

こうした状況じょうきょうのなかで、復帰ふっき登板とうばんで抜群ばつぐんのピッチングを見みせた山本やまもと投手とうしゅの存在そんざいはチームにとって大おおきな希望きぼうとなりました。

離脱りだつ直後ちょくごから山本やまもと投手とうしゅは「けがは大丈夫だいじょうぶ」と強調きょうちょうしていましたが、球団きゅうだんのフロント陣じんは最初さいしょからプレーオフでの戦たたかいに照準しょうじゅんを定さだめ、「10月つきにしっかり投なげられるように焦あせらずに治なおしてほしい」と声こえをかけ続つづけてきたということです。

山本やまもと投手とうしゅも球団きゅうだんの意向いこうに従にしたがってじっくりとリハビリを続つづけ、復帰ふっき戦せんで4回かいを投なげ終おえたあと、ロバーツ監督かんとくやチームメートと喜よろこび合あう姿すがたは、先発せんぱつの柱はしらの1人にんが戻もどってきたことがチームにとっていかに大おおきな意味いみが持もつかを示しめしていました。