地震の揺れで地盤が緩んでいるため、少しの雨でも土砂災害の危険度が高まるおそれがあり、気象庁は警戒するよう呼びかけています。
気象庁によりますと低気圧や寒気を伴った気圧の谷の影響で北陸と新潟県では大気の状態が不安定になり雨が降っていて、これから4日にかけては雷を伴い強く降るところがある見込みです。
4日朝までの24時間に降る雨の量はいずれも多いところで、石川県で50ミリ、富山県と福井県、新潟県で40ミリと予想されています。
雨はその後も続き、4日朝から5日の朝までの24時間には▽石川県と富山県、福井県、新潟県でいずれもおよそ50ミリの雨が降る見込みです。
揺れが強かった地域では地盤が緩んでいるため、少しの雨でも土砂災害の危険度が高まることから気象庁は石川県輪島市に大雨警報を発表しました。
また、このほかの北陸と新潟県の各地域にも大雨警報を発表する可能性があるとしています。
気象庁は土砂災害に警戒するとともに落雷や竜巻などの激しい突風に注意するよう呼びかけています。
すでに各地で土砂災害が相次いでいます。
斜面などには近づかないようにしてください。
また、北陸と新潟県ではあすはところによって雪や冷たい雨が降るおそれがあるほか、週末には再び冷え込みが強まると予想されています。
低体温症に十分注意し、避難所などではできるだけ寒さ対策を行うようにしてください。
石川県内13の自治体で「大雨警報」などの基準を引き下げ
今回の地震で地盤が緩み雨による土砂災害の危険性が高くなっているとして気象庁は「大雨注意報」と「大雨警報」、「土砂災害警戒情報」の基準を石川県内13の自治体で引き下げました。
基準の引き下げは地震の揺れに応じて2つの段階に分けて行われ、通常の7割に引き下げたのは輪島市、能登町、穴水町、七尾市、中能登町、志賀町の6つの自治体です。
また、基準を通常の8割に引き下げたのは羽咋市、宝達志水町、金沢市、小松市、加賀市、かほく市、能美市の7つの自治体です。
3日午前4時すぎに基準を引き下げた後、このうち、輪島市で、初めての警報となる大雨警報が発令されました。
一方、珠洲市については去年5月に震度6弱の揺れを観測した地震のあと、すでに基準を7割に引き下げていて今後もこの基準を継続するということです。
気象庁は当分の間、この基準で運用することにしていて揺れが強かった地域では大雨警報や土砂災害警戒情報が発表された場合には早めの避難など安全の確保を心がけてほしいとしています。