JALパイロット 海保かいほの航空こうくう機き「視認しにんできなかった」羽田はた空港くうこう事故じこ

また、日本にっぽん航空こうくうは着陸ちゃくりくしてから乗客じょうきゃく乗員じょういん379人にん全員ぜんいんが機体きたいの外そとに避難ひなんするまでの18分間ふんかんについて、その詳細しょうさいを明あきらかにしました。

2日にちの夕方ゆうがた、日本にっぽん航空こうくう516便びんが羽田はた空港くうこうの滑走かっそう路ろに着陸ちゃくりくした直後ちょくごに、出発しゅっぱつしようとしていた海上かいじょう保安庁ほあんちょうの航空こうくう機きと滑走かっそう路上ろじょうで衝突しょうとつして炎上えんじょうし、海上かいじょう保安ほあん官かん5人にんが死亡しぼう、1人にんが大だいけがをしました。

また、日本にっぽん航空こうくう機きの乗客じょうきゃく乗員じょういん379人にんのうち、乗客じょうきゃく15人にんがけがや体調たいちょう不良ふりょうで医療いりょう機関きかんを受診じゅしんしたことが確認かくにんされています。

日本にっぽん航空こうくうによりますと、衝突しょうとつした旅客機りょかくきのパイロットは3人にんで、会社かいしゃが聞きき取とりを行おこなったところ、3人にん全員ぜんいんが滑走かっそう路ろへの進入しんにゅう中ちゅう、海上かいじょう保安庁ほあんちょうの航空こうくう機きを「視認しにんできなかった」と話はなしているということです。

このため、当時とうじ、着陸ちゃくりくのやり直やりなおしが検討けんとうされることはありませんでした。

また、「衝突しょうとつの直前ちょくぜんに一瞬いっしゅん、何なにかが見みえた」と話はなすパイロットもいるということです。

日本にっぽん航空こうくうは、パイロットが海上かいじょう保安庁ほあんちょうの航空こうくう機きを確認かくにんできなかった理由りゆうは現時点げんじてんではわかっていないとしています。

国くにの運輸うんゆ安全あんぜん委員いいん会かいは3日にちから本格ほんかく的てきな事故じこ調査ちょうさを始はじめていて、今後こんご、双方そうほうの機長きちょうらから話はなしを聞きくなどして、さらに詳くわしい状況じょうきょうを調しらべることにしています。

乗客じょうきゃく乗員じょういん379人にん 全員ぜんいん避難ひなんするまでの18分間ふんかん

日本にっぽん航空こうくうは、事故じこを起おこした機体きたいが羽田はた空港くうこうに着陸ちゃくりくしてから、乗客じょうきゃく乗員じょういん379人にん全員ぜんいんが機体きたいの外そとに避難ひなんするまでの18分間ふんかんについて、その詳細しょうさいを明あきらかにしました。

日本にっぽん航空こうくうによりますと、新しん千せん歳さい空港くうこうを出発しゅっぱつした日本にっぽん航空こうくう516便びんが、羽田はた空港くうこうのC滑走かっそう路ろに着陸ちゃくりくしたのは午後ごご5時じ47分ふんごろで、その直後ちょくご、滑走かっそう路上ろじょうで海上かいじょう保安庁ほあんちょうの航空こうくう機きと衝突しょうとつし、炎上えんじょうしました。

日本にっぽん航空こうくう機きは衝突しょうとつしてからおよそ1キロ滑走かっそうを続つづけ、その後そのご、停止ていししました。

機体きたいが停止ていしした際さい、コックピットでは火災かさいが起おきていることを認識にんしきできていませんでしたが、複数ふくすうの客室きゃくしつ乗務じょうむ員いんが機体きたいから火ひが出でているのを確認かくにんしたということです。

このとき、機内きないには煙けむりが充満じゅうまんし始はじめていて、火災かさいに気付きづいた客室きゃくしつ乗務じょうむ員いんは乗客じょうきゃくに対にたいし「落ち着おちついてください」と大声おおごえで呼よびかけ、搭乗とうじょうしていた9人にんの客室きゃくしつ乗務じょうむ員いんのうちの責任せきにん者しゃがコックピットに火災かさいの発生はっせいを報告ほうこくしました。

客室きゃくしつ乗務じょうむ員いんが非常ひじょう脱出だっしゅつ口ぐちの扉とびらを開あけるには、コックピットからの指示しじを受うける必要ひつようがあります。

この機体きたいには8つの非常ひじょう脱出だっしゅつ口ぐちがあり、すぐにコックピットと連絡れんらくができた最さい前列ぜんれつ付近ふきんでは、2つの脱だつ出口でぐちから避難ひなんが始はじまりました。

残のこる6つの脱出だっしゅつ口ぐちのうち、5つの脱だつ出口でぐち付近ふきんにはすでに火の手ひのてが回まわり、唯一ゆいいつ、脱出だっしゅつできる可能かのう性せいがあったのは最さい後尾こうび、左側ひだりがわの非常ひじょう脱出だっしゅつ口ぐちだったということです。

しかし、後列こうれつのインターフォンシステムが故障こしょうし、コックピットと連絡れんらくが付つかない状態じょうたいになっていました。

このため客室きゃくしつ乗務じょうむ員いんはコックピットから指示しじを受うけることを断念だんねんし、みずからの判断はんだんで扉とびらを開あけ、乗客じょうきゃくの避難ひなんを開始かいししたということです。

指示しじを受うけることができない場合ばあい、客室きゃくしつ乗務じょうむ員いんが判断はんだんする決きまりになっているということです。

そして乗客じょうきゃく乗員じょういん379人にんのうち、最後さいごの1人にんとなった機長きちょうが脱出だっしゅつ用ようスライドから降おりて地上ちじょうに足あしを着ついたのが午後ごご6時じ5分ふんで、機体きたいが着陸ちゃくりくしてから18分ふん後ごだったということです。

今回こんかいの対応たいおうについて日本にっぽん航空こうくうは、客室きゃくしつ乗務じょうむ員いんが乗客じょうきゃくの安全あんぜんを確認かくにんしながらみずから判断はんだんし、行動こうどうできたことなどが全員ぜんいんの避難ひなんにつながったとしています。