日本新闻: 北海道知床半島沖観光船沈没賠償訴訟国側は争う姿勢

北海道ほっかいどう知床しれとこ半島はんとう沖おき観光かんこう船せん沈没ちんぼつ賠償ばいしょう訴訟そしょう国くに側がわは争あらそう姿勢しせい

Nov 30, 2023 17:11

Furigana

2022年ねん4月つき、北海道ほっかいどうの知床しれとこ半島はんとう沖おきで観光かんこう船せんが沈没ちんぼつした事故じこで、船ふねの検査けんさが不十分ふじゅうぶんだったとして亡なくなった甲板かんぱん員いんの遺族いぞくが国くにに賠償ばいしょうを求もとめた裁判さいばんが始はじまり、国くに側がわは「検査けんさしたのは別べつの団体だんたいで、国くにに賠償ばいしょう責任せきにんはない」などとして全面ぜんめん的てきに争あらそう姿勢しせいを見みせました。

2022年ねん4月つき、北海道ほっかいどうの知床しれとこ半島はんとう沖おきで観光かんこう船せんの「KAZU 1」が沈没ちんぼつした事故じこでは20人にんが死亡しぼう、6人にんが行方ゆくえ不明ふめいになっています。

事故じこで亡なくなった甲板かんぱん員いんの曽山そやま聖きよしさん（当時とうじ27）の両親りょうしんは、国土こくど交通こうつう省しょうが所管しょかんする日本にっぽん小型こがた船舶せんぱく検査けんさ機構きこうが行おこなった検査けんさが不十分ふじゅうぶんだったとして国くにに1億おく800万まん円えん余あまりの賠償ばいしょうを求もとめる訴うったえを起おこしています。

この裁判さいばんが30日にち、東京とうきょう地方ちほう裁判所さいばんしょで始はじまり、国くに側がわは訴うったえを退しりぞけるよう求もとめる書面しょめんを提出ていしゅつし、全面ぜんめん的てきに争あらそう姿勢しせいを見みせました。

両親りょうしんの代理人だいりにんを務つとめる村上むらかみ誠まこと弁護士べんごしによりますと、国くに側がわは、検査けんさの主体しゅたいは日本にっぽん小型こがた船舶せんぱく検査けんさ機構きこうであり、国くにに賠償ばいしょうの責任せきにんはないなどと主張しゅちょうしているということです。

村上むらかみ弁護士べんごしは「国くには『検査けんさ機関きかんに任まかせたので知しらない』と主張しゅちょうしているが、検査けんさを監督かんとくし、観光かんこう船せんの安全あんぜんな運航うんこうを担保たんぽしているのは国くにだ。国くにに大おおきな責任せきにんがあるとはっきりさせることが、事故じこで亡なくなった人ひとに対にたいするわれわれの一番いちばんの仕事しごとだ」と話はなしていました。