名古屋市に
ある入管施設に
収容されていたスリランカ
人の
女性が
死亡した
問題で、
遺族と
代理人の
弁護士が
記者会見を
開き、10
月、
施設内での
女性の
新たな
映像を
見ることができたとしたうえで、「
真相解明のためにすべての
映像の
開示が
必要だ」
などと
訴えました。
ことし3月、名古屋出入国在留管理局に収容されていたスリランカ人の女性、ウィシュマ・サンダマリさん(33)が亡くなったことについて、出入国在留管理庁は適切な治療を行う体制が不十分だったなどとする最終報告を8月に公表しました。
その後、施設内で過ごすウィシュマさんの様子を映した映像の一部が来日していた遺族だけに開示されましたが、遺族は弁護士の立ち会いのもとで、すべての映像を開示するよう求めています。
遺族らは5日、東京で記者会見を開き、国に損害賠償を求める訴えを起こす考えを示したうえで、これに向けて名古屋地方裁判所に行った証拠保全の申し立てが認められ、10月1日、初めて弁護士の立ち会いのもと、裁判所で映像の一部を見ることができたと明かしました。
映像は、ことし2月下旬の2日間と、亡くなる3月6日までの5日間のうちの一部で、入管側が開示していない部分も含まれていたということです。
このうち3月3日の映像には、ごはんを食べさせようとして吐いてしまったウィシュマさんに対し、職員がうがいをさせないまま再びスプーンを口にはこび食べさせようとする様子などが映っていたということです。
妹のポールニマ
さんは、「
映像を
見て、
最終報告書には
書かれていないことが
たくさんあると
確信しました。すべての
映像の
開示を
求めます」と
話しました。
代理人の駒井知会弁護士は、「このようなやり方で食べさせようとするのは極めて残酷で、最終報告からは全く読み取れず、すべての映像の開示が必要だ」と述べました。