さる恩返おんがえ

Easy Japanese news
Feb 8, 2025 16:02 332
Furigana
Báo tiếng Nhật

むかし九州きゅうしゅう大名だいみょう家来けらいで、勘助かんすけという飛脚ひきゃくがいました。あるとき大名だいみょうからたのまれためずらしいかたな江戸えど将軍様しょうぐんさまのところへはこため、勘助かんすけ東海道とうかいどうはしっていました。

興津おきつ宿やど薩堆峠さったとうげ(サッタとうげ)へかう途中とちゅう一匹いっぴきさるもののようなおおダコにさらわれようとしていました。勘助かんすけ脇差わきざし小刀こがたな)をして、波打なみうさいにいるおおダコめがけてりつけましたが、まったちません。そこで大名だいみょうからあずかったかたなし、すでにうみなかもぐっていたおおダコめがけてびかかりました。

うみなかはいった勘助かんすけはタコのあしみつきさる救出きゅうしゅつし、っていた大名だいみょうかたなりかかりましたが、ポキンとれてしまいました。さるたすけたものの、大切たいせつかたなれてしまって落胆らくたんしている勘助かんすけに、仲間なかまさるたちが一本いっぽんかたなってきました。

それめずらしい名刀めいとうだったので「これなら将軍様しょうぐんさま献上けんじょうしても大丈夫だいじょうぶだ」とよろこんでいるところに、ふたたあのおおダコがせまってきました。しぶしぶ勘助かんすけはもらった名刀めいとうき、もう一度大いちどおおダコにかっていきました。このかたなあじするどく、あっというおおダコのあたまぷたにスライスしてしまいました。

勘助かんすけさるからもらったかたな名人めいじん五郎正宗ごろうまさむね」のさくで、将軍様しょうぐんさまもたいそうよろこになり、いつまでも家宝かほうとして大切たいせつにしたそうです。

5
4
3
2
1