日本新闻: 小山田圭吾さん“いじめ”発言で障害者の家族団体が声明発表

東京とうきょうオリンピックの開会かいかい式しきで作曲さっきょくを担当たんとうするミュージシャンの小しょう山田やまだ圭吾けいごさんが、20年ねん以上いじょう前まえの雑誌ざっしのインタビューで、10代だいのころ、障害しょうがいのある生徒せいとなどにいじめを行おこなっていたと語かたっていたことについて、知的ちてき障害しょうがい者しゃの家族かぞくで作つくる団体だんたいが声明せいめいを出だすなど波紋はもんが広ひろがっています。

「Cornelius」の名前なまえで活動かつどうする小しょう山田やまだ圭吾けいごさんは、今月こんげつ14日にち、東京とうきょうオリンピックの開会かいかい式しきの作曲さっきょく担当たんとう者しゃの1人にんとして名前なまえが発表はっぴょうされました。

しかしその後そのご、1990年代ねんだいに受うけていた複数ふくすうの雑誌ざっしのインタビューで、中学ちゅうがく時代じだいなどにクラスメイトや障害しょうがいがある生徒せいとにいじめを行おこなっていたと語かたっていたことがインターネット上じょうで指摘してきされて批判ひはんが相次あいつぎ、小山田おやまださんは、自身じしんのホームページやSNSにおわびの文章ぶんしょうを掲載けいさいしています。

こうした中なか、知的ちてき障害しょうがい者しゃの家族かぞくで作つくる「全国ぜんこく手しゅをつなぐ育成いくせい会かい連合れんごう会かい」は今回こんかいの問題もんだいを受うけて声明せいめいを発表はっぴょうしました。

声明せいめいでは、まず前提ぜんていとして「いじめというより虐待ぎゃくたい、暴行ぼうこうと呼よぶべき所業しょぎょうで、ターゲットが反撃はんげきされる可能かのう性せいが少すくない障害しょうがいのあるクラスメイトだったことからも強つよく抗議こうぎする」としています。

そのうえで「年代ねんだいを考慮こうりょすると行き過いきすぎた言動げんどうはあるかもしれないが、成人せいじんし著名ちょめいなミュージシャンとなったあとに、面白おもしろおかしく公表こうひょうする必要ひつよう性せいはなかった。発言はつげんでは明あきらかに障害しょうがい者しゃを差別さべつ的てきに揶揄やゆしている部分ぶぶんも各所かくしょに見受みうけられ、この時点じてんでは反省はんせいしていないばかりか、一種いっしゅの武勇ぶゆう伝でんのように語かたっている様子ようすが伺うかがえる」と問題もんだい視ししています。

そして「今回こんかいの事案じあんにより東京とうきょう大会たいかいを楽たのしめない気持きもちになった障害しょうがいのある人ひとや家族かぞく、関係かんけい者しゃが多おおくいることを強つよく指摘してきしておきたい」としています。

声明せいめいを出だした「全国ぜんこく手しゅをつなぐ育成いくせい会かい連合れんごう会かい」の又村またむらあおい常務じょうむ理事りじは、「最初さいしょに記事きじを読よんだときはショックや憤いきどおりなど様々さまざまな感情かんじょうがわきあがってきた。障害しょうがいのある人ひとはそうした被害ひがいを受うけやすいことが残念ざんねんながら、改あらためて浮き彫うきぼりになった」としています。

そのうえで、「小山田おやまだ氏しは謝罪しゃざい文ぶんを公表こうひょうしたがこれをもって真摯しんし（しんし）な説明せつめいがなされたとは受け止うけとめられない。また組織そしき委員いいん会かいも『いかなる差別さべつも禁きんじる』という五輪ごりん憲章けんしょうの理念りねんに照てらして、なぜふさわしいと考かんがえて起用きようし今回こんかいも退任たいにんを求もとめないのか、説明せつめいが必要ひつようだ。両者りょうしゃとも記者きしゃ会見かいけんのような公式こうしきな場ばでしっかり説明せつめいすべきだと思おもう」としています。

いじめ発言はつげんを掲載けいさいした雑誌ざっしの編集へんしゅう長ちょうが謝罪しゃざい

ミュージシャンの小しょう山田やまだ圭吾けいごさんの過去かこのいじめに関にかんする発言はつげんを掲載けいさいした雑誌ざっしの一ひとつ「ロッキング・オン・ジャパン」でインタビューを担当たんとうした山崎やまざき洋一郎よういちろう編集へんしゅう長ちょうは、会社かいしゃのホームページで18日にち謝罪しゃざいしました。

山崎やまざきさんは当時とうじも編集へんしゅう長ちょうを務つとめていて「インタビュアーとしての姿勢しせい、それを掲載けいさいした編集へんしゅう長ちょうとしての判断はんだん、その全すべてはいじめという問題もんだいに対にたいしての倫理りんり観かんや真摯しんし（しんし）さに欠かける間違まちがった行為こういであると思おもいます。27年ねん前まえの記事きじですが、それはいつまでも読よまれ続つづけるものであり、掲載けいさい責任せきにん者しゃとしての責任せきにんはこれからも問とわれ続つづけ引き受ひきうけ続つづけなければならないと考かんがえています。傷きずつけてしまった被害ひがい者しゃの方ほうおよびご家族かぞくの皆様みなさま、記事きじを目めにされて不快ふかいな思おもいをされた方々かたがたに深ふかくお詫おわび申し上もうしあげます」と謝罪しゃざいしています。