Báo tiếng Nhật: オリンピックスケートボードストリート堀米雄斗金メダル

東京とうきょうオリンピックの新しん競技きょうぎ、スケートボードの男子だんしストリートで、22歳さいの堀ほり米雄よねお斗と選手せんしゅが金メダルきんめだるを獲得かくとくしました。

新しん競技きょうぎのスケートボードで日本にっぽん選手せんしゅが初はじめてのメダル獲得かくとくです。

スケートボードは東京とうきょう江東こうとう区くの有明ありあけアーバンスポーツパークで25日にちから競技きょうぎが始はじまり、男子だんしストリートは、予選よせんの上位じょうい8人にんで争あらそう決勝けっしょうが行おこなわれました。

ストリートは街まち中ちゅうのようなコースで行おこなわれ、45秒びょうの間まに何なん回かいも技わざを繰り出くりだす「ラン」を2回かい、一いち発はつの大技おおわざで勝負しょうぶする「ベストトリック」を5回かい行おこない、得点とくてんの高たかい4回かいの合計ごうけい点てんで競きそいます。

世界せかいランキング2位いの堀米ほりごめ選手せんしゅは予選よせん6位いで決勝けっしょうに臨のぞみ、2回かいのランを終おえた時点じてんで4位いでしたが、ベストトリックでは3回かい目めで、この日ひ新あたらしく披露ひろうした技わざで9.35の高こう得点とくてんをマークしました。

また、4回かい目めには体からだを後ろ向うしろむきに270度ど回転かいてんしたあと、ボードの先端せんたんを使つかってレールを滑すべる大技おおわざを決きめ、この日ひ最高さいこう得点とくてんとなる9.50をたたき出たたきだしました。

堀米ほりごめ選手せんしゅはベストトリックの5回かい中ちゅう、4回かいで9点てん台だいを出だすハイレベルな安定あんてい感かんを発揮はっきし、37.18で金メダルきんめだるを獲得かくとくしました。

オリンピックの新しん競技きょうぎのスケートボードで日本にっぽん選手せんしゅがメダルを獲得かくとくするのは初はじめてで、堀米ほりごめ選手せんしゅは男子だんしストリートの初代しょだい王者おうじゃに輝かがやきました。

銀メダルぎんめだるはブラジルのケルビン・ホフラー選手せんしゅ、銅メダルどうめだるはアメリカのジャガー・イートン選手せんしゅでした。

世界せかいランキング1位いのアメリカのナイジャ・ヒューストン選手せんしゅはベストトリックでミスが続つづき、7位いでした。

堀米ほりごめ「すごく焦あせっていたがあきらめてはいなかった」

堀ほり米雄よねお斗とは、競技きょうぎが終おわった直後ちょくごのインタビューで「決勝けっしょうに残のこっていたメンバーは本当ほんとうに世界せかいでトップのプロスケーターたちだったので、できるかぎりのことをやろうと攻せめていったが、ランではうまくできず、心こころの中なかではすごく焦あせっていた。それでもあきらめてはいなかったので、最後さいごにベストトリックでちゃんと切り替きりかえられてよかった」と振り返ふりかえりました。

また「自分じぶんは試合しあい会場かいじょうのある江東こうとう区くで育そだち、ずっとスケボーだけしてきてたので、すごくシンプルだが、うれしい。オリンピックが決きまった5年ねん前まえは大会たいかいが遠とおすぎて出でられるかもわからなかったけど、いろんなことを積み重つみかさねる中なかでオリンピックが近ちかづいてきて、きょう、この場所ばしょに立たててすごくうれしかった」と喜よろこびを表現ひょうげんしました。

ベストトリック3回かい目め「大会たいかいで出だしたことがない技わざ」

堀米ほりごめ選手せんしゅは表彰ひょうしょう式しきのあと行おこなわれた記者きしゃ会見かいけんで「自分じぶんは江東こうとう区くで生うまれて、スケートボードも江東こうとう区くで始はじめた。江東こうとう区くで自分じぶんのベストな滑すべりができて本当ほんとうにうれしい」と、スケボーと出会であった生まれ故郷うまれこきょうで手てにした金メダルきんめだるに笑顔えがおを見みせました。

そのうえで「スケートボードがオリンピックに決きまって、最初さいしょは自分じぶんが出でられるとは思おもっていなかったが、積み重つみかさねてきて、今回こんかい、金メダルきんめだるをとれて、すごくうれしかった。これからスケートボードをいろいろな人ひとが見みてくれると思おもうので、楽たのしさとか奥深おくふかさをみんなに伝つたえていきたい」と、オリンピックをきっかけにスケートボードの普及ふきゅうに力ちからを入いれたいと語かたりました。

また、決勝けっしょうを振り返ふりかえり、5回かい行おこなうベストトリックのうち、2番目ばんめに得点とくてんのよかった3回かい目めの技わざについては「まだ大会たいかいでは出だしたことがない技わざで、決勝けっしょうの5分ふん前まえに練習れんしゅうを始はじめた。いままでやったことがなく緊張きんちょうしたんですけれど、ちゃんと乗のれてよかった」と大だい舞台ぶたいで勝負しょうぶに出でたことを明あかしました。

地元じもとの江東こうとう区くで一番いちばん好すきな場所ばしょを尋たずねられると「大島おおしま小松こまつ川がわ公園こうえんで、ここはお父おとうさんについて行ついていく形かたちで遊あそびに行いってスケートボードを始はじめた場所ばしょ。今いまはアメリカに住すんでいるが　たまに日本にっぽんに帰かえってきたときも、ここで友達ともだちと滑すべったり一緒いっしょに過すごす時間じかんがすごく楽たのしい」と、スケートボードに出会であったきっかけを与あたえてくれた場所ばしょをあげました。

最後さいごに、金メダルきんめだるをどうしたいかを尋たずねられると「まずは家族かぞく、友達ともだち、いままでサポートしてくれた人ひとに見みせる。そのあとは、自分じぶんの家いえにあるポケモンのカビゴンのぬいぐるみに、ほかのメダルと一緒いっしょにつけようと思おもう」と、人気にんきゲーム「ポケットモンスター」のキャラクターをあげて少すこし恥はずかしそうに答こたえ、22歳さいの若者わかものらしい一いち面めんを見みせていました。

会場かいじょうのある江東こうとう区く出身しゅっしん堀米ほりごめの原点げんてんは自宅じたく近ちかくの公園こうえん

新しん競技きょうぎのスケートボードで、金メダルきんめだるを獲得かくとくした堀米ほりごめ選手せんしゅ。

地元じもと江東こうとう区くの会場かいじょうで、日本にっぽんのスケートボード界かいで初はつのメダル獲得かくとくを成し遂なしとげました。

堀米ほりごめ選手せんしゅのスケートボードの原点げんてんはその江東こうとう区くの自宅じたく近ちかくの公園こうえんでした。

学生がくせい時代じだいにスケートボードをしていた父親ちちおやの亮太りょうたさんと6歳さいから一緒いっしょに滑すべり始はじめました。亮太りょうたさんによりますと、最初さいしょのころは体からだが小ちいさく脚力きゃくりょくもありませんでしたが、このころから公園こうえんにある段差だんさやいろいろな障害しょうがい物ぶつを使つかって滑すべる練習れんしゅうをしていたといいます。

その後そのごは千葉ちば県けんや東京とうきょう足立あだち区くのスケートボード場じょうで技術ぎじゅつを磨みがき、本格ほんかく的てきにストリートの種目しゅもくを始はじめたのは中学生ちゅうがくせいになってから。当時とうじについて亮太りょうたさんは「僕ぼくもびっくりするくらいのめり込のめりこんでいた。休やすみの日ひも一いち日にち中ちゅう滑すべっていた」と振り返ふりかえります。

このころから堀米ほりごめ選手せんしゅの習慣しゅうかんとなっていたのが、海外かいがいなどのスケートボーダーの映像えいぞうをひたすら見みることでした。亮太りょうたさんが「テープがすり切きれると思おもうくらいに見みていた」と表現ひょうげんするほど毎日まいにちのように映像えいぞうを見みて、技わざのアイデアを膨ふくらませてきました。

今いまもよく映像えいぞうを見みているという堀米ほりごめ選手せんしゅは「90年代ねんだいのスケーターのビデオを見みて、それをまねしてみて、そこから自分じぶんのオリジナルの技わざに変かえていった。お父おとうさんが見みせてくれたビデオからアイデアをとって、今いまの自分じぶんがある」と明あかしています。

高校こうこう卒業そつぎょう後ごにアメリカに拠点きょてんを移うつし活躍かつやく

そんな堀米ほりごめ選手せんしゅ。子こどものころからすでに大おおきな夢ゆめを抱だいていました。

「アメリカに行いって、世界せかいで一番いちばんうまいスケーターになる」。そして「活躍かつやくしてアメリカに家いえを買かう」。

その言葉ことばどおりに高校こうこう卒業そつぎょう後ごにアメリカに拠点きょてんを移うつして、多おおくの国際こくさい大会たいかいで活躍かつやく。プロのスケートボーダーとして本場ほんばアメリカで認みとめられ、去年きょねん秋あきには夢ゆめだったアメリカでの4LDKの自宅じたくも手てに入いれました。

そしてひとつの夢ゆめをかなえたその先さきに見みつけた新あらたな夢ゆめが「東京とうきょうオリンピックでの金メダルきんめだる獲得かくとく」でした。

なぜその夢ゆめを掲かかげたのか。「もちろん地元じもとでの開催かいさいということが大おおきい」としたうえで明あかした思おもいは「オリンピックではまだ誰だれも優勝ゆうしょうしていない。誰だれも成し遂なしとげたことがないことをしたい」

江東こうとう区くで育そだち、アメリカに羽はばたいた堀米ほりごめ選手せんしゅが再ふたたび地元じもとで頂点ちょうてんに。

スケートボードで日本にっぽんに初はじめての金メダルきんめだるをもたらしました。

高校こうこう時代じだいの恩師おんし「今いまは世界せかい的てきな選手せんしゅ成長せいちょうを感かんじます」

堀米ほりごめ選手せんしゅの高校こうこう時代じだいの恩師おんしは、テレビで快挙かいきょを見守みまもりました。

高校こうこう時代じだいの堀米ほりごめ選手せんしゅに英語えいごを教おしえていた、聖きよし進学しんがく院いん高校こうこうの田上たうえ光徳みつのり学がく院長いんちょうは、堀米ほりごめ選手せんしゅも使つかっていた教室きょうしつで、試合しあいをテレビ観戦かんせんしました。

決勝けっしょうの終盤しゅうばん、繰り出くりだす大技おおわざが成功せいこうするたびに、手てを上あげたり拍手はくしゅをしたりして声援せいえんをおくり、堀米ほりごめ選手せんしゅが逆転ぎゃくてんで金メダルきんめだるを獲得かくとくすると、大おおきくガッツポーズをして、画面がめん越ごしに「おめでとう」と祝福しゅくふくのことばを送おくっていました。

田上たうえさんによりますと、堀米ほりごめ選手せんしゅはアルファベットの書き取かきとりから取り組とりくむなど、英語えいごが苦手にがてだったということですが、アメリカに渡わたることを夢見ゆめみて地道じみちに努力どりょくしていたということです。

田上たうえさんは「物静ものしずかな生徒せいとでしたが、今いまでは世界せかい的てきな選手せんしゅになり、英語えいごで堂々どうどうとインタビューに答こたえる姿すがたを見みて、とても成長せいちょうを感かんじます」と話はなしていました。

また堀米ほりごめ選手せんしゅは、入学にゅうがく直後ちょくご、放課ほうか後ごにすぐに練習れんしゅうするため、学校がっこうにスケートボードを持もってきてもいいか尋たずねてきたということです。

田上たうえさんは「ほかの学校がっこうと同おなじように持ち込もちこみを禁止きんしすることも考かんがえましたが、彼かれの熱意ねついを感かんじ、意思いしを尊重そんちょうしました。彼かれの夢ゆめを否定ひていするようなことをしなくてよかったです」と話はなしていました。

25日にちは田上たうえさんの誕生たんじょう日びで、2週間しゅうかんほど前まえに堀米ほりごめ選手せんしゅとLINEで連絡れんらくをとったときに「メダルをとって私わたしにおめでとうと言いってほしい」と伝つたえたということで「とてもよい誕生たんじょう日びプレゼントになりました。会あったときにはハグをして祝福しゅくふくしたいです」と声こえを弾はずませていました。