일본어 뉴스: オリンピック女子マラソンアスリートファーストって何？

オリンピック女子じょしマラソンアスリートファーストって何なに？

Aug 7, 2021 19:08

Furigana

東京とうきょうオリンピック、札幌さっぽろで行おこなわれた女子じょしマラソンで、日本にっぽんは一山ひとやま麻あさ緒いとぐち選手せんしゅの8位いが最高さいこうで、2004年ねんアテネ大会たいかいの野口のぐちみずきさん以来いらいとなるメダル獲得かくとくはなりませんでした。東京とうきょうオリンピックの女子じょしマラソンをめぐっては、東京とうきょうから札幌さっぽろへの会場かいじょう移転いてんに始はじまり、コロナによる1年ねんの延期えんき、さらにはレース前日ぜんじつの夜よるに知しらされたスタート時間じかんの前倒まえだおしなど、日本にっぽん代表だいひょう選手せんしゅたちは本番ほんばん直前ちょくぜんまで変更へんこうに次つぐ変更へんこうに翻弄ほんろうされる形かたちとなりました。

レース前まえの日ひの夜よる、突然とつぜんの発表はっぴょうでした。

スタート時間じかんを午前ごぜん7時じから午前ごぜん6時じに1時間じかん前倒まえだおしするという発表はっぴょうでした。

理由りゆうは「気温きおん上昇じょうしょうによる選手せんしゅの健康けんこうへの配慮はいりょ」。札幌さっぽろではオリンピックの本番ほんばん前日ぜんじつまで30度どを超こえる真夏まなつ日びが17日間にちかん続つづき、6日にちに行おこなわれた競歩きょうほのレースでも棄権きけんする選手せんしゅが出でていました。

こうした突然とつぜんに発表はっぴょうは2年ねん前まえにもありました。2019年ねん10月つき16日にち、IOC（＝国際こくさいオリンピック委員いいん会かい）が“東京とうきょうの暑あつさ”を理由りゆうに、マラソンと競歩きょうほの会場かいじょうを札幌さっぽろに変更へんこうすることを検討けんとうしていると明あきらかにしたのです。バッハ会長かいちょうは「アスリートファースト」を最さい優先ゆうせんに考かんがえて検討けんとうを始はじめたと説明せつめい。背景はいけいにあったのは、直前ちょくぜんに中東ちゅうとうのカタールで開ひらかれた陸上りくじょうの世界せかい選手権せんしゅけんで、気温きおんが30度どを超こえ、湿度しつども70％を上回うわまわる厳きびしいコンディションの中なかでマラソンや競歩きょうほが行おこなわれ、途中とちゅう棄権きけんする選手せんしゅが続出ぞくしゅつ。女子じょしマラソンでは出場しゅつじょう選手せんしゅの４よん割わりが棄権きけんし、選手せんしゅやメディアから批判ひはんの声こえがあがっていました。

“暑あつさ”の怖こわさを目の当まのあたりにしたことで、IOCは会場かいじょうの変更へんこうに大おおきくかじを切きり、結局けっきょく、札幌さっぽろへの会場かいじょう変更へんこうが決定けってい。

このとき、すでにマラソンの日本にっぽん代表だいひょうに内定ないていしていた選手せんしゅからは「大勢たいせいの観客かんきゃくが迎むかえてくれる国立こくりつ競技きょうぎ場じょうにゴールしたかった」という声こえも聞きかれ「アスリートファーストって何なに？」という疑問ぎもんが広ひろがりました。

そして本番ほんばんのマラソンでも、突然とつぜんの発表はっぴょうが選手せんしゅたちを戸惑とまどわせました。

選手せんしゅたちに連絡れんらくが来きたのは前夜ぜんやの7時じごろ。生活せいかつのリズムをレース本番ほんばんに合あわせ睡眠すいみん時間じかんなども計算けいさんして準備じゅんびしてきた選手せんしゅたちに対にたいし、急きゅうすぎる変更へんこうは少すくなからず混乱こんらんを与あたえたことは否定ひていできません。

金メダルきんめだるを獲得かくとくしたケニアのペレス・ジェプチルチル選手せんしゅは「午前ごぜん9時じを回まわれば暑あついけど、6時じスタートなら8時じすぎに終おわるのでかなり楽らくになる。時間じかん変更へんこうを聞きいたときは、やったと思おもった」と急きゅうな変更へんこうもプラスに捉とらえていましたが、海外かいがいの選手せんしゅの中なかには、周知しゅうちが来くる前まえに就寝しゅうしんしたためコーチが気きをつかって朝あさ、起床きしょうしてから知しらせた事例じれいもあったということです。

銅メダルどうめだるのアメリカのモリー・サイデル選手せんしゅは「コーチと食事しょくじ中ちゅうに時間じかん変更へんこうを聞きいてえーえ-、うそーと思おもい、すぐにベッドに向むかった」とそのときの驚おどろきを語かたっていました。

日本にっぽんの陸上りくじょう関係かんけい者しゃも「1時間じかん遅おそくなる分ぶんには対応たいおうが簡単かんたんだが、1時間じかん早はやまるのは大変たいへんだ」として選手せんしゅのためにも、もっと早はやくに決断けつだんすべきだったと話はなしています。寝ねる直前ちょくぜんだったという前田まえだ穂みのる南みなみ選手せんしゅは「気持きもち的てきに変かわりはなかったが、睡眠すいみん時間じかんが全然ぜんぜんない状況じょうきょうだった」と体調たいちょうに影響えいきょうがあったことを認みとめました。