Actualités japonaises: 武装勢力タリバン“カブールの空港内の一部を管理下に置いた”

武装ぶそう勢力せいりょくタリバン“カブールの空港くうこう内ないの一部いちぶを管理かんり下かに置おいた”

Aug 30, 2021 06:08

Furigana

アフガニスタンに駐留ちゅうりゅうするアメリカ軍ぐんの撤退てったい期限きげんが31日にちに迫せまる中なか、武装ぶそう勢力せいりょくタリバンはNHKの取材しゅざいに対にたいし、首都しゅとカブールの空港くうこう内ないの一部いちぶをすでに管理かんり下かに置おいたことを明あきらかにしました。

カブールの空港くうこうでは、31日にちの期限きげんを前まえにアメリカ軍ぐんが撤退てったいに向むけた動うごきを加速かそくさせていますが、タリバンは、空港くうこうで航空こうくう管制かんせいや治安ちあん維持いじなどを担になっているNATO＝北大ほくだい西洋せいよう条約じょうやく機構きこうの加盟かめい国こくの人員じんいんについても同時どうじに撤退てったいを求もとめています。

タリバンの報道ほうどう担当たんとうのムジャヒド氏しは29日にち、NHKの取材しゅざいに対にたいし「アメリカは空港くうこうのいくつかのエリアから退しりぞき、タリバンが管理かんりしている」と述のべ、空港くうこう内ないの一部いちぶをすでに管理かんり下かに置おいたことを明あきらかにしました。

そのうえで「空港くうこうからの外国がいこく部隊ぶたいの完全かんぜん撤退てったいについては楽観らっかんしている。近ちかく、空港くうこう全体ぜんたいがタリバンの管轄かんかつ下かとなるだろう」と述のべました。

しかし、タリバン側がわには空港くうこうの管理かんり・運営うんえいを担になうことができる人材じんざいが不足ふそくしているとみられていて、アメリカ政府せいふ内部ないぶからは来月らいげつ1日にち以降いこう、航空こうくう機きの運航うんこうが通常つうじょうどおりできるのか疑問ぎもん視しする声こえも出でています。

こうした中なか、タリバンはこれまで空港くうこうの軍用ぐんよう部分ぶぶんの運営うんえいに携たずさわってきたトルコに対にたいし、民間みんかん分野ぶんやでの協力きょうりょくを求もとめています。

空港くうこうが来月らいげつ以降いこうも使用しようできるかどうかは国連こくれん機関きかんなどによる支援しえん物資ぶっしの輸送ゆそうにも影響えいきょうが出でるため、撤退てったい期限きげんが迫せまる中なか、協議きょうぎがまとまるのかが注目ちゅうもくされています。

トルコエルドアン大統領だいとうりょう空港くうこう運営うんえいの支援しえん検討けんとう

トルコはNATO＝北大ほくだい西洋せいよう条約じょうやく機構きこうの一員いちいんとして2002年ねんからアフガニスタンに軍ぐんの部隊ぶたいを駐留ちゅうりゅうさせていて、6年ねん前まえからはカブールの空港くうこうの軍用ぐんよう部分ぶぶんの運営うんえいの一部いちぶを担になってきました。

そして、アフガニスタンの政権せいけんが崩壊ほうかいする前まえから、来月らいげつ以降いこう、トルコが単独たんどくで空港くうこうの警備けいびなどにあたることに意欲いよくを見みせていました。

しかし、その後そのご、権力けんりょくを掌握しょうあくしたタリバンがトルコを含ふくむNATO各国かっこくの軍ぐんの部隊ぶたいの撤退てったいを求もとめてきたことから、今月こんげつ27日にち、一部いちぶの技術ぎじゅつ要員よういんを除のぞいて部隊ぶたいを撤退てったいさせました。

一方いっぽうで、エルドアン大統領だいとうりょうは、タリバン側がわから空港くうこうの運営うんえいへの協力きょうりょく要請ようせいがあったことを明あきらかにし、軍ぐんが関かかわらない形かたちで支援しえんできるか検討けんとうしています。

トルコはNATO加盟かめい国こくで唯一ゆいいつイスラム教徒きょうとが大だい多数たすうを占しめる国くにで、欧米おうべい各国かっこくとは一線いっせんを画かくす立たち位置いちを生いかして、タリバンとの関係かんけい構築こうちくを進すすめたい思惑おもわくがあります。

仏ふつマクロン大統領だいとうりょう国連こくれんに「安全あんぜん区域くいき」提案ていあんへ

アフガニスタン情勢じょうせいをめぐって、フランスのマクロン大統領だいとうりょうは29日にち付づけの地元じもと紙し「ジュルナル・デュ・ディマンシュ」のインタビューで、国際こくさい社会しゃかいが人道じんどう支援しえん活動かつどうを続つづけられるように、首都しゅとカブールに国連こくれんが管理かんりする「安全あんぜん区域くいき」を設もうけるとする決議けつぎ案あんを近ちかく、イギリスとともに国連こくれんの安全あんぜん保障ほしょう理事りじ会かいに提案ていあんする考かんがえを示しめしました。

このなかで、マクロン大統領だいとうりょうは安全あんぜん区域くいきの設置せっちの目的もくてきについて、「安全あんぜんが脅おびやかされているアフガニスタンの人々ひとびとを守まもり、今後こんご数すう日間にちかんから数すう週間しゅうかんにわたって退避たいひさせるためのものだ」として、今後こんご、タリバン側がわとの交渉こうしょうも不可欠ふかけつだとしています。