Báo tiếng Nhật: タリバン「われわれは米軍の報復攻撃認めておらず主権侵害だ」

タリバン「われわれは米べい軍ぐんの報復ほうふく攻撃こうげき認みとめておらず主権しゅけん侵害しんがいだ」

Aug 30, 2021 19:08 1

Furigana

アメリカのバイデン政権せいけんが、アフガニスタンで過激かげき派は組織そしきIS＝イスラミックステートの地域ちいき組織そしきに対にたいして報復ほうふく攻撃こうげきに踏み切ふみきったことについて、現地げんちで実権じっけんを握にぎった武装ぶそう勢力せいりょくタリバンは、NHKの取材しゅざいに対にたいして「われわれは攻撃こうげきを認みとめておらず主権しゅけんの侵害しんがいだ」と述のべてバイデン政権せいけんを批判ひはんしました。

アフガニスタンの首都しゅとカブールで先週せんしゅう起おきた、ISの地域ちいき組織そしきによると見みられる大だい規模きぼな自爆じばくテロを受うけて、バイデン政権せいけんは自爆じばくテロの計画けいかくに関かかわったとされる人物じんぶつを狙ねらって無人むじん機きで報復ほうふく攻撃こうげきに踏み切ふみきったほか、ISの地域ちいき組織そしきに対にたいする更さらなる攻撃こうげきも辞じさない姿勢しせいを示しめしています。

こうした中なか、アフガニスタンで実権じっけんを握にぎったタリバンの報道ほうどう担当たんとうのムジャヒド氏しは29日にち、オンラインによるNHKとの単独たんどくインタビューに対にたいして、「われわれの領土りょうどで、アメリカが航空こうくう機きを使つかって攻撃こうげきを行おこなう権利けんりはない。われわれは攻撃こうげきを認みとめておらず主権しゅけんの侵害しんがいだ」と述のべて、バイデン政権せいけんを批判ひはんしました。

またアメリカの軍ぐんの撤退てったいの期限きげんが31日にちに迫せまる中なか、今いまも多おおくのアフガニスタンの人ひとたちが国外こくがいへの退避たいひを求もとめていることについて、ムジャヒド氏しは「アフガニスタンでは何なにも問題もんだいが起おきていないので、アフガニスタン人じんは国くにを離はなれるべきではない」と述のべ、退避たいひの動うごきに不快ふかい感かんを示しめしました。

その一方いっぽうで「パスポートとビザを取得しゅとくすれば、今後こんご、出国しゅっこくを許可きょかする」とも述のべましたが、現在げんざい、各国かっこくの大使館たいしかんの多おおくは閉鎖へいさされているため、9月つき以降いこう、希望きぼう者しゃがビザを取得しゅとくして退避たいひするのは難むずかしいという見方みかたも出でています。

「女性じょせいの権利けんりの保護ほごを条件じょうけんは内政ないせい干渉かんしょうだ」

また、国際こくさい社会しゃかいが新あたらしい政府せいふを承認しょうにんするかどうかについて、女性じょせいの権利けんりの保護ほごを条件じょうけんにするのは内政ないせい干渉かんしょうだとして反発はんぱつする姿勢しせいを示しめしました。

ムジャヒド氏しは、アメリカ軍ぐんが撤退てったいしたあとの新あらたな政権せいけんについて「アフガニスタン人じんのために貢献こうけんし、人々ひとびとが安心あんしんできる新あらたな顔かおぶれになるようにしたい」と述のべました。

欧米おうべい諸国しょこくなどは、タリバンが発足ほっそくを目指めざす政権せいけんを新あたらしい政府せいふとして承認しょうにんするかどうかは、女性じょせいの教育きょういくや就労しゅうろうの権利けんりを守まもるかどうかなどを見極みきわめて判断はんだんするとしています。

タリバンは、イスラムの規範きはんの範囲はんい内ないで女性じょせいの権利けんりを認みとめると主張しゅちょうしており、ムジャヒド氏しは特とくに保健ほけんや医療いりょうなどの分野ぶんやで、女性じょせいの社会しゃかい参加さんかを期待きたいする考かんがえを示しめしました。

一方いっぽうで、国くにによって価値かち観かんは異ことなるとして「国際こくさい社会しゃかいは女性じょせいの権利けんりの問題もんだいを政府せいふ承認しょうにんの条件じょうけんにして内政ないせい干渉かんしょうすべきでない。これはアフガニスタンの主権しゅけんの問題もんだいだ」と述のべ、女性じょせいの権利けんりの保護ほごを求もとめる欧米おうべい諸国しょこくなどに反発はんぱつする姿勢しせいを示しめしました。

タリバンは、かつて女性じょせいの教育きょういくや就労しゅうろうを厳きびしく制限せいげんしたことから、欧米おうべい諸国しょこくなどは、女性じょせいの権利けんりを守まもると主張しゅちょうし始はじめたタリバンが実際じっさいにどのように実行じっこうに移うつすのか注視ちゅうししています。

新しん政権せいけんでの選挙せんきょ実施じっしには否定ひてい的てき

新あたらしい政権せいけんで選挙せんきょを実施じっしするかどうかについては「アフガニスタンの選挙せんきょでは、これまでさまざまな不正ふせいがあった。失敗しっぱいは繰り返くりかえさない」と主張しゅちょうし、否定ひてい的てきな考かんがえを示しめしました。

そのうえで、アフガニスタンには指導しどう者しゃたちが話し合はなしあいで物事ものごとを決きめる伝統でんとうがあるとして、こうした制度せいどの導入どうにゅうが検討けんとうされているとしています。

各国かっこくのアフガンからの退避たいひ状況じょうきょう

アメリカ軍ぐんの撤退てったい期限きげんが迫せまっているアフガニスタンでは、ヨーロッパ各国かっこくなどが相次あいついで退避たいひ作戦さくせんを終了しゅうりょうしたとしていますが、いまだに現地げんちではアフガニスタン人じんの協力きょうりょく者しゃなどが国外こくがいに退避たいひできない状況じょうきょうが続つづいています。

このうちアメリカは、バイデン大統領だいとうりょうが28日にちに声明せいめいを発表はっぴょうし、「危険きけんにさらされていた11万まん7000人にん以上いじょうが安全あんぜんな場所ばしょへたどりつくことができた」として、これまでに現地げんちのアメリカ人じんや退避たいひを希望きぼうしたアフガニスタン人じんなど合あわせて11万まん人にん以上いじょうを国外こくがいに退避たいひさせたことを明あきらかにしました。

一方いっぽう、ホワイトハウスで安全あんぜん保障ほしょう政策せいさくを担当たんとうするサリバン大統領だいとうりょう補佐ほさ官かんは29日にち、FOXニュースの番組ばんぐみに出演しゅつえんし、これまでにアメリカ人じん5500人にん近ちかくを退避たいひさせ、現地げんちに残のこっているのは300人にん以下いかになっていることを明あきらかにしました。

ドイツは、これまでに530人にん以上いじょうのドイツ人じんとおよそ4400人にんのアフガニスタン人じんを退避たいひさせたとして、26日にち、軍用ぐんよう機きでの退避たいひ作戦さくせんを終了しゅうりょうしたと発表はっぴょうしました。

しかし、ドイツ外務省がいむしょうは27日にち、現地げんちにはいまだに退避たいひを希望きぼうしながら出国しゅっこくできていないドイツ人じんがおよそ300人にんいると見みられるほか、残のこされたアフガニスタン人じんの協力きょうりょく者しゃなどについては、軍用ぐんよう機き以外いがいの方法ほうほうで退避たいひできたのか把握はあくできていないとしています。

イギリスは、ジョンソン首相しゅしょうが29日にち、これまでに出国しゅっこくを希望きぼうしていたイギリス人じんやアフガニスガン人じんの協力きょうりょく者しゃなど、合あわせて1万まん5000人にん以上いじょうを退避たいひさせ、退避たいひ作戦さくせんは終了しゅうりょうしたことを明あきらかにしましたが、ウォレス国防こくぼう相しょうはアフガニスタン人じんの協力きょうりょく者しゃのうち1000人にん前後ぜんごは退避たいひさせることができなかったとしています。