森吉山の山おじの話
昔、秋田県の森吉山に、弥三郎という力持ちの炭焼きと、その家族が住んでいました。ある夜、弥三郎が仕事をしていると、外から大きな足音が聞こえました。見ると、とても大きな男が家の中をのぞいていました。その男は、髪もひげも長く、体にはたくさんの毛があり、熊の皮を腰に巻いていました。弥三郎は、この男が「山おじ」だと気づきました。
弥三郎は山おじにたくさんのご飯を出しました。山おじはご飯を食べて、森吉山に帰っていきました。朝になって外を見ると、庭に大きな足跡が残っていました。
それから、山おじは時々夜に弥三郎の家に来て、薪を持ってきてくれるようになりました。ある日、山おじは弥三郎に力比べをしようと言いました。ふたりは庭で相撲をとりました。とても強い勝負でしたが、最後に弥三郎が山おじを倒しました。
山おじは弥三郎の背中を軽くたたきましたが、その力がとても強く、弥三郎は気を失ってしまいました。
家族はとても心配しました。山おじはびっくりして山に帰ってしまいました。
その後、弥三郎はとても強い力を持つようになりました。その力で一生懸命働き、家族の生活はよくなりました。でも、山おじはもう二度と村に来ませんでした。