人手ひとで不足ふそくに悩なやむ企業きぎょう 解決かいけつのカギはどこに？

「うなぎパイ」を製造せいぞうする「春華はるか堂どう」は、2019年ねんには1か月かげつあたりおよそ600万まん本ほんを生産せいさんしていましたが、コロナ禍かで需要じゅようが減少げんしょうし、生産せいさん量りょうは半分はんぶんの月つき300万まん本ほんほどにとどまっていました。

その後そのご、徐々じょじょに人ひとの移動いどうが活発かっぱつになって土産物みやげものの需要じゅようも高たかまり、新型しんがたコロナの感染かんせん症しょう法ほう上じょうの位置いちづけが5類るいに移行いこうしたあとは生産せいさん量りょうが2019年ねんを上回うわまわる水準すいじゅんまで戻もどっていて、現在げんざい、工場こうじょうはフル稼働かどうの状態じょうたいだということです。

一方いっぽう、コロナ禍かで生産せいさん体制たいせいのスリム化かを図はかってきたため、これ以上いじょうの増産ぞうさんを行おこなうには人手ひとでが不足ふそくしていて、土産物みやげものフェアなどへの参加さんかを見合みあわせることもあるということです。

金沢かなざわ市しの人気にんきの観光かんこう地ち「近江おうみ町まち市場しじょう」近ちかくのホテルではおよそ200ある客室きゃくしつが満室まんしつになる日ひもあるなど、利用りよう客数きゃくすうはコロナ禍か前まえに近ちかい水準すいじゅんまで回復かいふくしています。

その一方いっぽうで、ホテルがいま頭あたまを悩なやませているのが人手ひとで不足ふそくです。

新型しんがたコロナの影響えいきょうで去年きょねんまで2年ねん連続れんぞくで従業じゅうぎょう員いんの新規しんき採用さいようを見送みおくり、この間このかんに退職たいしょくした人ひともいたため、コロナ禍か前まえに100人にんほどいたスタッフは、およそ80人にんに減へっています。

ホテルでは給与きゅうよ水準すいじゅんをコロナ禍か前まえより2割わりほど上あげて求人きゅうじんを出だしていますが、必要ひつような人手ひとでを確保かくほできていない状況じょうきょうだということです。

このためホテル内ないのバーや懐石かいせき料理りょうり店てんの営業えいぎょうは団体だんたいの予約よやくがあった場合ばあいに限定げんていしています。

以前いぜんから若わかいなり手なりてが減へっていたものの、コロナ禍かで激減げきげんし、退職たいしょく者しゃ分ぶんの補充ほじゅうもままならなかったということです。

このため運転うんてん手しゅが足たりず、動うごかせる車両しゃりょうの数かずは2019年ねんの同おなじ時期じきより2割わりほど減へっています。

特とくに配車はいしゃの依頼いらいが集中しゅうちゅうする週末しゅうまつの夕方ゆうがた以降いこうの時間じかん帯たいには、予約よやくの電話でんわが入はいっても断ことわらざるをえないことがたびたびあるということです。

この会社かいしゃでは、インターネット広告こうこくや説明せつめい会かいを通をつうじて募集ぼしゅうをかけているもののの、応募おうぼは少すくないということです。

会社かいしゃの取締役とりしまりやくは「乗務じょうむ員いん不足ふそくは非常ひじょうに痛手いたでだ。最近さいきんは需要じゅようが戻もどりつつあり、週末しゅうまつの夕方ゆうがたや雨あめの日ひなどは配車はいしゃの依頼いらいが集中しゅうちゅうするが、動うごかせる台数だいすうに限かぎりがあり、要望ようぼうに応こたえられない時ときもある。なんとか乗務じょうむ員いんを確保かくほしていきたい」と話はなしています。

このうち社員しゃいんおよそ250人にんが働はたらく札幌さっぽろ市し東ひがし区くの建設けんせつ会社かいしゃでは今年度こんねんど、定期ていき昇給しょうきゅうとベースアップを合あわせて5％の賃上ちんあげを行おこなったほか、大卒だいそつの初任しょにん給きゅうを5000円えん余あまり引き上ひきあげました。

会社かいしゃの年間ねんかんの売り上うりあげの半分はんぶんほどにあたる43億おく円えんを投とうじて新あらたな工場こうじょうを建設けんせつし、去年きょねんからフル稼働かどうさせました。

これまでは生産せいさんラインのポイントごとに従業じゅうぎょう員いんを配置はいちして目視もくしでチェックしたり、人手ひとでを介かいして生産せいさんラインから別べつのラインに加工かこう品ひんを移うつし替かえたりしていましたが、新しん工場こうじょうでは大幅おおはばに労力ろうりょくを減へらせた上うえ、24時間じかん化かも実現じつげんできたということです。

会社かいしゃを取り巻とりまく環境かんきょうは、原料げんりょうの大豆だいずや食用しょくよう油ゆの値上ねあがりに円えん安やすも加くわわって、厳きびしさを増ましていると言いいます。

自社じしゃの努力どりょくだけではコストの上昇じょうしょう分ぶんを吸収きゅうしゅうできないため、取引とりひき先さきと交渉こうしょうして値上ねあげを受け入うけいれてもらっているということですが、会社かいしゃでは“攻せめの投資とうし”によって生産せいさんを一段いちだんと効率こうりつ化かし、収益しゅうえき力りょくを高たかめていきたいとしています。

オーケー食品工業お-け-しょくひんこうぎょうの秋山あきやま雅彦まさひこ工場こうじょう長ちょうは「かなりのところまで自動じどう化かできたが、製品せいひんの検査けんさはまだ人ひとの目めに頼たよっている。この部分ぶぶんの自動じどう化かとAI＝人工じんこう知能ちのうの導入どうにゅうが今後こんご欠かかせないと考かんがえている」と話はなしていました。