日本新聞: 「濃厚接触」基準相談急増保健所ひっ迫で企業が判断する例も

「濃厚のうこう接触せっしょく」基準きじゅん相談そうだん急増きゅうぞう保健所ほけんじょひっ迫ひっぱくで企業きぎょうが判断はんだんする例れいも

Jan 26, 2022 17:01

Furigana

新型しんがたコロナウイルスの感染かんせんが急きゅう拡大かくだいするなか、保健所ほけんじょの業務ぎょうむがひっ迫ひっぱくし、社員しゃいんが感染かんせんした場合ばあいに、企業きぎょうが濃厚のうこう接触せっしょく者しゃの判断はんだんを求もとめられるケースが相次あいついでいます。都内とないの中小ちゅうしょう企業きぎょうでつくる団体だんたいでは濃厚のうこう接触せっしょく者しゃの判断はんだん基準きじゅんがわからないなどという企業きぎょうからの相談そうだんが急増きゅうぞうしています。

都内とないのおよそ2300の中小ちゅうしょう企業きぎょうが加盟かめいする団体だんたいでは、新型しんがたコロナウイルスの感染かんせん拡大かくだいに対応たいおうするため、おととし2月つき、相談そうだん窓口まどぐちを設置せっちし、企業きぎょうからの相談そうだんに応おうじています。

相談そうだんは先月せんげつは1日にち1件けん程度ていどでしたが、感染かんせんの急きゅう拡大かくだいで件数けんすうは急増きゅうぞうし、現在げんざいは1日にちに10件けんを超こえる相談そうだんが寄よせられています。

26日にちも化学かがく薬品やくひんメーカーの経営けいえい者しゃから「感染かんせんしたため出勤しゅっきんできなくなり、銀行ぎんこうへの支払しはらいなどの業務ぎょうむが滞とどこおり困こまっている」などという相談そうだんがあり、担当たんとう者しゃがアドバイスしていました。

企業きぎょうからの相談そうだんで特とくに多おおいのは社員しゃいんが感染かんせんした場合ばあい、同おなじ職場しょくばで働はたらくほかの社員しゃいんについて、濃厚のうこう接触せっしょく者しゃをどのように判断はんだんすべきかという内容ないようです。

保健所ほけんじょの業務ぎょうむがひっ迫ひっぱくし、企業きぎょうが濃厚のうこう接触せっしょく者しゃの判断はんだんを求もとめられるケースが相次あいついでいますが、保健所ほけんじょに相談そうだんしたいと電話でんわをしてもつながらず、対応たいおうに困こまっているという声こえが増ふえているということです。

団体だんたいでは自治体じちたいのホームページなどに掲載けいさいされた、濃厚のうこう接触せっしょく者しゃの判断はんだん基準きじゅんなどに関にかんする周知しゅうちを案内あんないしています。

「東京とうきょう中小ちゅうしょう企業きぎょう家か同友どうゆう会かい」の林はやし隆史たかし事務じむ局長きょくちょうは「中小ちゅうしょう企業きぎょうは限かぎられた人員じんいんで経営けいえいを守まもりながら濃厚のうこう接触せっしょく者しゃの判断はんだんなどを同時どうじに行いっている状況じょうきょうで、ほんろうされていると感かんじる。企業きぎょうに必要ひつような情報じょうほうを丁寧ていねいに伝つたえていくのが大事だいじだと考かんがえています」と話はなしています。

濃厚のうこう接触せっしょく者しゃの判断はんだんをした会社かいしゃは

60人にん余あまりが働はたらく千葉ちば県けん鎌ケ谷かまがや市しにあるステンレス材料ざいりょうの販売はんばい会社かいしゃでは、今月こんげつ20日にち、社員しゃいん1人にんの新型しんがたコロナウイルスへの感染かんせんが確認かくにんされました。

この会社かいしゃでは、おととし社員しゃいんが新型しんがたコロナウイルスに感染かんせんした時ときには、保健所ほけんじょの指導しどうに従にしたがって、配はい席せきや昼食ちゅうしょく時じのレイアウト、濃厚のうこう接触せっしょくの可能かのう性せいがある人ひとのリストなどを提出ていしゅつし、保健所ほけんじょが濃厚のうこう接触せっしょく者しゃの判断はんだんをしたということです。

今回こんかいは保健所ほけんじょに問い合といあわせたところ「対応たいおうできない」と言いわれたということで、千葉ちば県けんが示しめしている「手てで触ふれることのできる距離きょり、目安めやすとして1メートル以内いないで、必要ひつような感染かんせん対策たいさくなしで15分ふん以上いじょうの接触せっしょくがあった」などの基準きじゅんにも基もとづいて、濃厚のうこう接触せっしょく者しゃの判断はんだんを行おこなったということです。