事件は今月23日、日曜日の昼ごろ、JR宇都宮線の列車内で起きました。
車内の優先席では、宇都宮市の飲食店従業員、宮本一馬容疑者(28)が横になり「加熱式たばこ」を吸っていたといいます。
この時、同じ車両に乗っていた高校2年の男子高校生が優先席に歩み寄り、「たばこを吸うのをやめてもらえませんか」と注意しました。
すると容疑者は立ち上がって「なんだお前」などとどなり始めたといいます。
高校生は手のひらをかざして相手を制止するように姿勢を取ったうえで「離れてください」と述べたということです。
これに対して、容疑者は「手を出したな」などと逆上。
高校生の顔を足で蹴るなどの暴行を加えたということです。
このあと車掌が駆けつけて「お客様やめてください」と声をかけますが、容疑者は暴行をやめなかったといいます。
そして、列車が自治医大駅のホームに着くと、容疑者は高校生をホームに引きずり出してさらに暴行を加え、駅員が止めに入ってようやく暴行をやめたということです。
暴行は15分にわたったということで、高校生は顔の骨を折るなどの大けがを負いました。
80代の女性は「考えられない事件で高校生が気の毒だと思う」と話していました。 30代の男性は「高校生だけで処理するのは難しかったと思う。実際にその場面に行かないと何とも言えないが、誰も助けてあげられなかったのは残念で、声をかけてあげられればよかったと思う」と話していました。 大学生の女性は「注意することは間違っていなかったと思うが、正しいことを言ってもこういうことが起きてしまうのが怖い。自分だったら注意する勇気は出なくて、車両を移動するなど、逃げることを先に考えると思う」と話していました。 また、通学で利用するという男子高校生は「迷惑行為を見かけても関わりたくないので、無視してしまう時があるが、困っている人がいたら手伝いたい。ルールを破って悪いことをしている人には自信を持って指摘できたらいいと思う」と話していました。
電車の利用者は