Actualités japonaises: 透析患者にも感染急拡大入院は高リスク患者優先の対応必要に

透析とうせき患者かんじゃにも感染かんせん急きゅう拡大かくだい入院にゅういんは高こうリスク患者かんじゃ優先ゆうせんの対応たいおう必要ひつように

Jan 29, 2022 17:01 1

Furigana

重おもい腎臓じんぞう病びょうなどで人工じんこう透析とうせきを受うけている患者かんじゃは新型しんがたコロナウイルスに感染かんせんすると重症じゅうしょう化かしやすいため、原則げんそくとして入院にゅういんする対応たいおうが取とられていますが、急速きゅうそくな感染かんせん拡大かくだいで入院にゅういんできない患者かんじゃが東京とうきょうなどで出でていることが学会がっかいなどへの取材しゅざいで分わかりました。透析とうせきを受うけている患者かんじゃでも、入院にゅういんは重症じゅうしょう化かするリスクが高たかい人ひとを優先ゆうせんする対応たいおうが必要ひつようだとしています。

日本にっぽん透析とうせき医い会かいや日本にっぽん透析とうせき医い学会がっかいなどで作つくる合同ごうどう委員いいん会かいによりますと、人工じんこう透析とうせきを受うけている患者かんじゃで新型しんがたコロナに感染かんせんした人ひとは▽今月こんげつ13日にちまでの1週間しゅうかんでは全国ぜんこくで16人にんでしたが、▽20日にちまででは107人にん、▽27日にちまででは190人にんと急増きゅうぞうしています。

このうち、27日にちまでの1週間しゅうかんで85人にんの感染かんせんが確認かくにんされた東京とうきょう都とでは、およそ100床しょうある専用せんようの病床びょうしょうが今月こんげつ25日にちごろにすべて埋うまり、28日にち現在げんざいで、入院にゅういんできていない患者かんじゃが十じゅう数すう人にんいるほか、神奈川かながわ県けんや大阪おおさか府ふなどでも入院にゅういんできないケースが出でているとしています。

合同ごうどう委員いいん会かいによりますと、今月こんげつに入はいって27日にちまでに感染かんせんが確認かくにんされた人工じんこう透析とうせきの患者かんじゃの21.8％が、酸素さんそ投与とうよが必要ひつようとされる「中等ちゅうとう症しょう2」以上いじょうの状態じょうたいになっていたということですが、今後こんごは、軽症けいしょうや無む症状しょうじょうの人ひとは自宅じたくで療養りょうようし、ふだん人工じんこう透析とうせきを受うける施設しせつに通かようケースも増ふえるとしています。

合同ごうどう委員いいん会かいの菊地きくち勘かん委員いいん長ちょうは「入院にゅういん調整ちょうせいが難航なんこうした第だい5波はでも、原則げんそく、入院にゅういんできたが、これからは入院にゅういんできないケースが増ふえてくる。いつ重症じゅうしょう化かするか分わからない人ひとを入院にゅういんさせ、症状しょうじょうが軽かるくなった人ひとは、ふだんの透析とうせき施設しせつで診みる体制たいせい作づくりが必要ひつようだ」と話はなしています。

病院びょういんはひっ迫ひっぱく

東京とうきょう都と新宿しんじゅく区くにある公社こうしゃ大久保おおくぼ病院びょういんは、新型しんがたコロナウイルスに感染かんせんした人工じんこう透析とうせきの治療ちりょうを受うけている患者かんじゃのための病床びょうしょうを8床しょう確保かくほしています。この病院びょういんには、大だい部屋へやの中なかに、空気くうきを外そとに漏もらさないようにした陰かげ圧がかかる個室こしつと特殊とくしゅなテントが設もうけられていて、同時どうじに4人にんが人工じんこう透析とうせきを受うけられるようになっています。今月こんげつ14日にちの時点じてんで新型しんがたコロナに感染かんせんした人工じんこう透析とうせきの患者かんじゃの入院にゅういんは1人にんだけでしたが、その後そのご、患者かんじゃが増ふえて、20日にちごろには満まん床ゆかとなりました。病院びょういんは比較的ひかくてき若わかいなど、コロナで重症じゅうしょう化かのおそれがないと判断はんだんされた患者かんじゃは退院たいいんしてもらい、東京とうきょう都とが12月末げつまつに設もうけた酸素さんそ投与とうよなどを行おこなう「酸素さんそ・医療いりょう提供ていきょうステーション」に滞在たいざいして人工じんこう透析とうせきを受うけてもらう対応たいおうにしていますが、患者かんじゃが退院たいいんしてもすぐに入院にゅういん要請ようせいが入はいり、満まん床ゆかになる状態じょうたいが続つづいているということです。

大久保おおくぼ病院びょういんの若井わかい幸子さちこ副ふく院長いんちょうは「オミクロン株かぶでは、去年きょねん夏なつの第だい5波はのときよりも重症じゅうしょう化かするケースは少すくないが、今回こんかい入院にゅういんした20人にんのうち5、6人にんは肺炎はいえんを起おこしていて、2、3人にんは呼吸こきゅう状態じょうたいが悪わるく油断ゆだんできない。ただ、患者かんじゃが入院にゅういんできなくなっているので、重症じゅうしょう化かしないような人ひとは、透析とうせきの診療しんりょう所しょが診みるという体制たいせいを整ととのえてほしい」と話はなしています。

透析とうせき患者かんじゃ死亡しぼう率りつは14.5％

日本にっぽん透析とうせき医い会かいなどでつくる合同ごうどう委員いいん会かいの調査ちょうさでは、人工じんこう透析とうせきを受うけている患者かんじゃで新型しんがたコロナウイルスに感染かんせんして亡なくなった人ひとは今月こんげつ27日にちまでの時点じてんで少すくなくとも433人にんいて、死亡しぼう率りつは感染かんせんした人ひと全体ぜんたいのおよそ0.7％より、大幅おおはばに高たかい14.5％となっています。死亡しぼう率りつを年代ねんだい別べつにみると、▽30代だい以下いかでは亡なくなった人ひとはいませんが、▽40代だいが4.5％、▽50代だいが5.3％、▽60代だいが10.0％、▽70代だいが19.5％、▽80代だい以上いじょうは28.4％と年代ねんだいが上あがるにつれ高たかくなっています。治療ちりょうの結果けっかが分わからない人ひともいて、実際じっさいの死亡しぼう率りつはさらに高たかい可能かのう性せいがあるとしています。また、2回かいのワクチン接種せっしゅのあと、2週間しゅうかん以上いじょうたってから感染かんせんしたのは403人にんで、このうち、高齢こうれいの患者かんじゃを中心ちゅうしんに17人にんが亡なくなっていて、死亡しぼう率りつは4.2％となっています。

合同ごうどう委員いいん会かいの菊地きくち勘かん委員いいん長ちょうは「オミクロン株かぶが主流しゅりゅうの今いまも、透析とうせき患者かんじゃは一般いっぱんの患者かんじゃと比くらべ酸素さんそが必要ひつようとなる場合ばあいが多おおく、一定いってい数すう、亡なくなる人ひとも出でているため、十分じゅうぶんな注意ちゅういが必要ひつようだ」と話はなしています。