北朝鮮が
先月30
日に
中距離弾道ミサイルを
発射したことについて、
国連の
安全保障理事会は
対応を
協議する
緊急会合を
開きました。
アメリカが
声明の
取りまとめを
求めたの
に対し、
中国とロシアが
同意せず、
安保理として
一致した
姿勢を
示すことはできませんでした。
北朝鮮は先月30日、弾道ミサイルを日本海に向けて発射し、翌日、中距離弾道ミサイル「火星12型」の発射実験だと発表しました。
これを受けて国連安保理は4日、アメリカなどの要請に基づいて対応を協議する緊急会合を開きました。
会合は非公開で行われましたが、国連外交筋によりますと、アメリカが北朝鮮に安保理決議の順守を求める声明の取りまとめを提案したのに対し、中国とロシアが現時点では同意できないという立場を示したということで、安保理として一致した姿勢を示すことはできませんでした。
会合の後、アメリカやイギリスなど安保理理事国8か国に、関係国として日本が加わって9か国が共同で声明を発表し、中距離弾道ミサイルの発射について「最近のたび重なる安保理決議違反の中でも著しく深刻なもので、地域をさらに不安定にした」と非難したうえで、北朝鮮に対し対話に戻るよう改めて求めました。
一方、中国の張軍国連大使は会合の前、記者団に対し「アメリカはこの問題を解決しようとしているが、突破口を見つけたいならもっと誠意や柔軟さを見せるべきだ」と述べ、北朝鮮への制裁の緩和など、アメリカ側が対応を改めるべきだという立場を示しました。
石兼国連大使「関係国との意思疎通に取り組む」
日本の
石兼国連大使は
記者団に対し「
安保理が
声をひとつにして
明確な
立場を
示してほしいと
訴えてきたが、
今回もそういう
状況に
至らず
残念だ」と
述べました。
そのうえで「日本としては各国に対し、北朝鮮の行動は大きな脅威であるということを丁寧に説明し、少しずつ理解が得られてきていると思う。これを続けるしかない。今後も関係国との意思疎通に取り組んでいきたい」と述べました。