日本新聞: 新型コロナ新規感染者数増加ペース鈍化も感染拡大続く

新型しんがたコロナウイルスの新規しんき感染かんせん者しゃ数すうを1週間しゅうかん平均へいきんで比較ひかくすると、全国ぜんこくでは増加ぞうかのペースは鈍化どんかしているものの、これまでにない規模きぼでの感染かんせん拡大かくだいが続つづいています。一方いっぽう、まん延まんえん防止ぼうし等とう重点じゅうてん措置そちが適用てきようされている地域ちいきのうち、先さきに感染かんせんが拡大かくだいした沖縄おきなわ県けんや広島ひろしま県けんなど、10の県けんでは前まえの週しゅうより減少げんしょうしました。

NHKは各地かくちの自治体じちたいで発表はっぴょうされた感染かんせん者しゃ数すうをもとに、1週間しゅうかん平均へいきんでの新規しんき感染かんせん者しゃ数すうの傾向けいこうについて前まえの週しゅうと比較ひかくしてまとめました。

全国ぜんこくでは

全国ぜんこくでは、先月せんげつ13日にちまでの1週間しゅうかんでは前まえの週しゅうに比くらべて6.68倍ばい、先月せんげつ20日にちは3.20倍ばいと急速きゅうそくに増加ぞうかしました。

先月せんげつ27日にちは1.94倍ばい、今月こんげつ3日にちは1.42倍ばい、10日にちまででは1.11倍ばいと、増加ぞうかのペースは徐々じょじょに下さがってきていますが、一いち日にち当あたりの新規しんき感染かんせん者しゃ数すうはおよそ9万まん3113人にんで、感染かんせん者しゃ数すうが過去かこ最多さいたとなる中なかでも拡大かくだいが続つづいています。

先さきに感染かんせんが拡大かくだいし、先月せんげつ9日にちに最もっとも早はやくまん延まんえん防止ぼうし等とう重点じゅうてん措置そちが適用てきようされた沖縄おきなわ県けんと広島ひろしま県けん、山口やまぐち県けんでは減少げんしょう傾向けいこうが続つづくなど、合あわせて10県けんで前まえの週しゅうより感染かんせん者しゃ数すうが減へっている一方いっぽう、そのほかの地域ちいきではペースは鈍化どんかしつつも増加ぞうかが続つづいています。

新あらたに“まん延まんえん防止ぼうし等とう重点じゅうてん措置そち”が適用てきようされる高知こうち県けんは

12日にちから重点じゅうてん措置そちが適用てきようされる高知こうち県けんでは、先月せんげつ27日にちは前まえの週しゅうに比くらべて2.60倍ばい、今月こんげつ3日にちは1.75倍ばい、10日にちまででは1.17倍ばいと増加ぞうかが続つづいていて、一いち日にち当あたりの新規しんき感染かんせん者しゃ数すうはおよそ231人にんとなっています。

減少げんしょう傾向けいこうの地域ちいきは

最もっとも早はやく先月せんげつ9日にちから重点じゅうてん措置そちが適用てきようされている沖縄おきなわ県けんなどでは、緩ゆるやかな減少げんしょう傾向けいこうが続つづいています。

沖縄おきなわ県けんは、先月せんげつ27日にちまでの1週間しゅうかんは前まえの週しゅうの0.82倍ばい、今月こんげつ3日にちは0.71倍ばい、10日にちまででは0.79倍ばいと減少げんしょう傾向けいこうとなっていて、一いち日にち当あたりの新規しんき感染かんせん者しゃ数すうはおよそ612人にんとなっています。

広島ひろしま県けんは、先月せんげつ27日にちまでの1週間しゅうかんは前まえの週しゅうの1.19倍ばい、今月こんげつ3日にちは0.91倍ばい、10日にちまででは0.85倍ばいと減少げんしょう傾向けいこうとなっていて、一いち日にち当あたりの新規しんき感染かんせん者しゃ数すうはおよそ1044人にんとなっています。

山口やまぐち県けんは、先月せんげつ27日にちまでの1週間しゅうかんは前まえの週しゅうの1.40倍ばい、今月こんげつ3日にちは0.96倍ばい、10日にちまででは0.87倍ばいと減少げんしょう傾向けいこうとなっていて、一いち日にち当あたりの新規しんき感染かんせん者しゃ数すうはおよそ301人にんとなっています。

また、先月せんげつ21日にちから重点じゅうてん措置そちが適用てきようされている地域ちいきのうち、長崎ながさき県けんは10日にちまででは前まえの週しゅうの0.86倍ばい、熊本くまもと県けんは0.87倍ばい、宮崎みやざき県けんは0.81倍ばいと減少げんしょう傾向けいこうとなっています。

増加ぞうかが続つづく地域ちいきは

重点じゅうてん措置そちが適用てきようされているほかの地域ちいきでは、ペースは鈍化どんかしているものの過去かこ最多さいたの感染かんせん者しゃ数すうとなる中なかで増加ぞうかが続つづいています。

先月せんげつ21日にちから重点じゅうてん措置そちが適用てきようされている地域ちいきのうち、東京とうきょう都とは、先月せんげつ27日にちまでの1週間しゅうかんは前まえの週しゅうの2.18倍ばい、今月こんげつ3日にちは1.45倍ばい、10日にちまででは1.05倍ばいと増加ぞうかが続つづいています。

一いち日にち当あたりの新規しんき感染かんせん者しゃ数すうはおよそ1万まん7850人にんと過去かこ最多さいたの更新こうしんが続つづいていて、直近ちょっきん1週間しゅうかんの人口じんこう10万まん人にん当あたりの感染かんせん者しゃ数すうは889.46人にんと、大阪おおさか府ふに次ついで多おおくなっています。

神奈川かながわ県けんは、先月せんげつ27日にちまでの1週間しゅうかんは前まえの週しゅうの2.21倍ばい、今月こんげつ3日にちは1.64倍ばい、10日にちまででは1.15倍ばいとなっていて、一いち日にち当あたりの新規しんき感染かんせん者しゃ数すうはおよそ8259人にんとなっています。

埼玉さいたま県けんは、先月せんげつ27日にちまでの1週間しゅうかんは前まえの週しゅうの1.97倍ばい、今月こんげつ3日にちは1.47倍ばい、10日にちまででは1.28倍ばいとなっていて、一いち日にち当あたりの新規しんき感染かんせん者しゃ数すうはおよそ5828人にんとなっています。

千葉ちば県けんは、先月せんげつ27日にちまでの1週間しゅうかんは前まえの週しゅうの2.23倍ばい、今月こんげつ3日にちは1.39倍ばい、10日にちまででは1.36倍ばいとなっていて、一いち日にち当あたりの新規しんき感染かんせん者しゃ数すうはおよそ5211人にんとなっています。

愛知あいち県けんは、先月せんげつ27日にちまでの1週間しゅうかんは前まえの週しゅうの1.98倍ばい、今月こんげつ3日にちは1.42倍ばい、10日にちまででは1.07倍ばいとなっていて、一いち日にち当あたりの新規しんき感染かんせん者しゃ数すうはおよそ5674人にんとなっています。

岐阜ぎふ県けんは、先月せんげつ27日にちまでの1週間しゅうかんは前まえの週しゅうの2.00倍ばい、今月こんげつ3日にちは1.34倍ばい、10日にちまででは1.05倍ばいとなっていて、一いち日にち当あたりの新規しんき感染かんせん者しゃ数すうはおよそ864人にんとなっています。

三重みえ県けんは、先月せんげつ27日にちまでの1週間しゅうかんは前まえの週しゅうの1.81倍ばい、今月こんげつ3日にちは1.52倍ばい、10日にちまででは1.10倍ばいとなっていて、一いち日にち当あたりの新規しんき感染かんせん者しゃ数すうはおよそ730人にんとなっています。

また、先月せんげつ27日にちから重点じゅうてん措置そちが適用てきようされている地域ちいきのうち、大阪おおさか府ふは、先月せんげつ27日にちまでの1週間しゅうかんは前まえの週しゅうの1.83倍ばい、今月こんげつ3日にちは1.46倍ばい、10日にちまででは1.13倍ばいと増加ぞうかが続つづいています。

一いち日にち当あたりの新規しんき感染かんせん者しゃ数すうはおよそ1万まん3017人にんと過去かこ最多さいたで直近ちょっきん1週間しゅうかんの人口じんこう10万まん人にん当あたりの感染かんせん者しゃ数すうは初はじめて1000人にんを超こえ、全国ぜんこくで最もっとも多おおい1031.05人にんとなっています。

京都きょうと府ふは、先月せんげつ27日にちまでの1週間しゅうかんは前まえの週しゅうの1.75倍ばい、今月こんげつ3日にちは1.52倍ばい、10日にちまででは1.10倍ばいとなっていて、一いち日にち当あたりの新規しんき感染かんせん者しゃ数すうはおよそ2642人にんとなっています。

兵庫ひょうご県けんは、先月せんげつ27日にちまでの1週間しゅうかんは前まえの週しゅうの2.06倍ばい、今月こんげつ3日にちは1.53倍ばい、10日にちまででは1.16倍ばいで一いち日にち当あたりの新規しんき感染かんせん者しゃ数すうはおよそ5619人にん、直近ちょっきん1週間しゅうかんの人口じんこう10万まん人にん当あたりの感染かんせん者しゃ数すうは大阪おおさか府ふ、東京とうきょう都とに次ついで3番目ばんめに多おおい719.67人にんとなっています。

北海道ほっかいどうは、先月せんげつ27日にちまでの1週間しゅうかんは前まえの週しゅうの2.23倍ばい、今月こんげつ3日にちは1.62倍ばい、10日にちまででは1.17倍ばいとなっていて、一いち日にち当あたりの新規しんき感染かんせん者しゃ数すうはおよそ3475人にんとなっています。

福岡ふくおか県けんは、先月せんげつ27日にちまでの1週間しゅうかんは前まえの週しゅうの2.13倍ばい、今月こんげつ3日にちは1.46倍ばい、10日にちまででは1.05倍ばいとなっていて、一いち日にち当あたりの新規しんき感染かんせん者しゃ数すうはおよそ4618人にんとなっています。

その他そのたの地域ちいきは

重点じゅうてん措置そちが適用てきようされているこのほかの地域ちいきでは、

青森あおもり県けんは10日にちまでの1週間しゅうかんでは前まえの週しゅうに比くらべて1.24倍ばい、

山形やまがた県けんは0.98倍ばい、

福島ふくしま県けんは1.04倍ばい、

茨城いばらき県けんは1.46倍ばい、

栃木とちぎ県けんは1.08倍ばい、

群馬ぐんま県けんは0.90倍ばい、

新潟にいがた県けんは0.98倍ばい、

石川いしかわ県けんは1.08倍ばい、

長野ながの県けんは1.04倍ばい、

静岡しずおか県けんは1.19倍ばい、

和歌山わかやま県けんは1.00倍ばい、

島根しまね県けんは0.96倍ばい、

岡山おかやま県けんは1.07倍ばい、

香川かがわ県けんは1.01倍ばい、

佐賀さが県けんは1.06倍ばい、

大分おおいた県けんは1.03倍ばい、

鹿児島かごしま県けんは1.03倍ばいとなっています。

専門せんもん家か「ピークに近ちかづいてきていると言いえるのではないか」

感染かんせん症しょうに詳くわしい東京とうきょう医科いか大学だいがくの濱田はまだ篤郎とくろう特とく任にん教授きょうじゅは、現在げんざいの感染かんせん状況じょうきょうについて「感染かんせん者しゃ数すうの増加ぞうか率りつはずいぶん下さがってきており、ピークに近ちかづいてきていると言いえるのではないか。ただ、沖縄おきなわ県けんなどでは減少げんしょうしているが減へり方かたが緩ゆるやかで、ワクチンの追加ついか接種せっしゅの接種せっしゅ率りつの低ひくさや冬ふゆという季節きせつ的てきな条件じょうけんが要因よういんと考かんがえられる。医療いりょうのひっ迫ひっぱくもすぐには解消かいしょうしないおそれもあるため、とても懸念けねんしている」と述のべました。

また、一いち日にちに報告ほうこくされる死亡しぼう者しゃ数すうが連日れんじつ、過去かこ最多さいたになっていることについて「オミクロン株かぶの拡大かくだいで非常ひじょうに多おおくの人ひとが感染かんせんし、重症じゅうしょう化かしやすい高齢こうれい者しゃに拡大かくだいしていて、さらに、感染かんせんすることによって持病じびょうが悪化あっかすることもある。去年きょねん夏なつの第だい5波はの時ときはワクチンの効果こうかで高齢こうれい者しゃの感染かんせんや重症じゅうしょう化かも抑おさえられたが、今回こんかいは追加ついか接種せっしゅが進すすんでおらずワクチン接種せっしゅが進すすむ以前いぜんの時期じきと同おなじような状況じょうきょうに戻もどってしまっている。今後こんご、感染かんせん者しゃ数すうがピークを迎むかえたあとで減へり方かたが鈍にぶると、重症じゅうしょう者しゃ、死者ししゃも多おおくなるため、重症じゅうしょう化かする可能かのう性せいの高たかい高齢こうれい者しゃから追加ついか接種せっしゅをできるだけ早はやく進すすめていくことが大事だいじだ」と指摘してきしました。

さらに、子こどもにも感染かんせんが拡大かくだいしていることについて濱田はまだ特とく任にん教授きょうじゅは「第だい6波はでは、子こどもにもかなり感染かんせんが広ひろがっているのが特徴とくちょうで、子こどもは重症じゅうしょうになるおそれは少すくないが、症状しょうじょうが強つよく出でてつらい思おもいをすることは多おおい。感染かんせんが拡大かくだいしている時期じきは学校がっこう閉鎖へいさなどで対応たいおうした方ほうがかえって早はやく再ふたたび学まなびの機会きかいを提供ていきょうできるようになる可能かのう性せいもある。また、子こどもに対にたいするワクチンでも安全あんぜん性せいは大人おとなと変かわらず、効果こうかもある。子こどもへのワクチン接種せっしゅも感染かんせんを収束しゅうそくさせるためのカギになってくると思おもう」と話はなしています。