内村航平選手は「リオデジャネイロ大会と東京大会のメンバーでみんなで演技をつなぎ、すごくよい演技会だった。ほとんど試合みたいな感覚でできていて、まるで団体戦をやっているかのようだった。世界選手権やオリンピックのように集中できている感じがよみがえってきた」と充実した表情で振り返りました。
自身の演技については「60点。最後の最後まで自分には厳しい。ゆかでいいスタートをきれたのでまさかのまさかがあるかと思ったが、そう思った時点で負けだった。人に見せるので恥ずかしくない、みっともなくない演技を見せたいとやってきた。6種目が終わった瞬間から全身が痛くてやめてよかったなと率直に思った」と冗談を交えながら笑顔で話していました。
そのうえで、自身が最も輝いた個人総合のオールラウンダーとして6種目すべてを行ったことについては「6種目やる過酷さを練習の段階から感じたし、すべてを完璧にこなすのは改めて難しいと思った。一方で、以前の自分はそれができていたと思うと、そういう自分がいたことを恐ろしく感じる」と話していました。
改めて自身が思う体操の美しさについては「体操を見ていると思わせないこと。体操の美しさ、目指す美しさは、芸術作品だと思わせないといけないこと。絵を見ているかのような、美しい川の流れを見ているような体操が本物なのかな。体操の技がすごい、とかだとまだまだだと思う」と独特の表現で話しました。
今後については「色々な分野で体操に関わっていたい。表に出なくても体操のイベントや体操に関すること。体操のことは自分が全部を知っておきたい。体操の研究をやるはずなので後輩にはよりわかりやすく技術を教えて、体操の普及や価値の向上を目指したい」と話していました。