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韓国で「非常戒厳」を宣言したユン・ソンニョル(尹錫悦)大統領の弾劾が妥当かどうかを審理してきた憲法裁判所は4日、決定を言い渡します。ユン大統領の罷免か、職務復帰かが決まることになり、「非常戒厳」の宣言以降、韓国社会の混乱が続く中、憲法裁判所の判断が注目されます。
去年12月に「非常戒厳」を宣言した韓国のユン・ソンニョル大統領をめぐっては、国会で弾劾を求める議案が可決され、憲法裁判所が弾劾が妥当かどうか審理してきました。
憲法裁判所は4日午前11時から、審理の結果を受けた決定を言い渡すことにしています。
憲法裁判所の裁判官8人のうち6人以上が弾劾に賛成すれば、弾劾が妥当と判断され、ユン大統領は直ちに罷免されて失職し、60日以内に大統領選挙が行われます。
一方、弾劾賛成が6人に達しなかった場合は、弾劾の求めは退けられ、去年12月14日から職務停止になっていたユン大統領は職務に復帰することになります。
ユン大統領本人は4日の裁判に出席しないと弁護団が発表していて、言い渡しのときはソウル市内の大統領公邸に滞在しているとみられます。
ユン大統領の「非常戒厳」によって、韓国社会が大きな混乱に陥ってから4か月となる中、憲法裁判所の判断が注目されます。
韓国のユン・ソンニョル大統領は、去年12月3日の夜、予算案に合意しない野党側の対応などを理由に「非常戒厳」を宣言しました。
これを受けて戒厳司令官が、政治活動の禁止や、メディアに対する統制などを盛り込んだ「布告令」を発表し、軍の部隊が国会の建物に突入する事態となりました。
翌4日の未明に、韓国の国会は「非常戒厳」の解除を要求する決議案を可決し、ユン大統領は宣言から6時間ほどで「非常戒厳」を解除すると発表しました。
その日のうちに、最大野党「共に民主党」など野党6党が、ユン大統領の弾劾を求める議案を国会に提出し、一度は廃案となったものの、12月14日の本会議で与党からも賛成する議員が出て、弾劾の議案が可決され、ユン大統領の職務は停止されました。
これを受けて、弾劾が妥当かどうかを判断する憲法裁判所の弾劾裁判が12月末から始まりました。
弾劾をめぐる手続きが進められるのと同時に、捜査機関は内乱などの疑いでユン大統領に対する捜査を進めました。
拘束令状をとった合同捜査本部はことし1月3日に執行を試みましたが、このときは大統領警護庁に阻まれて令状執行を断念。
およそ2週間後に態勢を整えたうえで改めて令状執行に踏み切り、内乱を首謀した疑いで大統領を拘束しました。
その後、ユン大統領は逮捕され、1月26日には内乱を首謀した罪で起訴されました。
韓国で現職の大統領が逮捕・起訴されたのは初めてです。
ユン大統領は1月以降、ソウル近郊にある拘置所に拘束されましたが、この間も、憲法裁判所では弾劾裁判が続けられ、2月下旬まで行われた弁論にはユン大統領自身も出席して「非常戒厳」の正当性を主張してきました。
一方、ソウルの地方裁判所は先月7日、大統領の拘束の手続きが適法だったかどうか疑問の余地があるなどとして拘束を取り消す決定を出し、翌8日にユン大統領は釈放されました。
ユン・ソンニョル大統領は、首都ソウル出身の64歳。
名門のソウル大学を卒業したあと、司法試験に合格して検察官になりました。
保守系のパク・クネ(朴槿恵)元大統領やイ・ミョンバク(李明博)元大統領をめぐる贈収賄事件などを徹底捜査した手腕が、革新系のムン・ジェイン(文在寅)前大統領に評価され、2019年に検察トップの検事総長に抜てきされました。
その後、ムン前大統領の側近の疑惑を追及するなどして政権との対立が深まり、検事総長を辞任しましたが、真っ向から政権と対じした姿が支持され、政界入りへの待望論が高まりました。
そして、政治経験が全くない中で、2021年、当時の保守系最大野党「国民の力」に入党し、大統領選挙の公認候補に選出されました。
そして、2022年3月の大統領選挙で、当時の与党「共に民主党」のイ・ジェミョン(李在明)氏に0.73ポイントの差で勝利し、5月に大統領に就任しました。
国内政策では、労働・教育・年金の分野での改革に意欲を示しましたが、就任当初から国会では野党が多数で、政府が提出した法案が野党に否決されるケースも目立ちました。
こうした状況を打開しようと、去年4月に行われた総選挙で少数与党からの脱却を目指しましたが、与党は大敗し、野党に国会の主導権を握られる状況が続いていました。
一方、大統領の権限が強い外交政策では、自身のカラーを発揮し、前のムン・ジェイン政権による北朝鮮への融和的な態度を転換して厳しく臨む姿勢を打ち出してきました。
また、「戦後最悪」とも言われた日韓関係の改善に強い意欲を示し、おととし3月には、両国関係の最大の懸案の1つである、太平洋戦争中の「徴用」をめぐる問題について韓国政府としての解決策を提示しました。
そして、その発表の10日後に日本を訪問して当時の岸田総理大臣と会談し、その後も首脳どうしの相互訪問「シャトル外交」を行うなど、一貫して日韓関係の改善に力を入れてきました。
1988年に設立された韓国の憲法裁判所は、個別の法律が憲法に違反していないかどうかや、大統領や政府高官らの弾劾が妥当かどうかなどを審理する独立機関です。
大統領の弾劾については、国会で弾劾議案が可決され報告を受けてから180日以内に弾劾が妥当かどうかを判断することになっています。
裁判官の定員は9人で、このうち6人が妥当だと判断すれば大統領は罷免されます。
9人の裁判官は、国会、大統領、最高裁判所がそれぞれ3人ずつを指名します。
現在は1人が欠員となっているため、裁判官は8人ですが、9人の場合と同様に6人以上が賛成すれば弾劾が決まります。
韓国ではこれまで現職の大統領2人について、憲法裁判所で弾劾が妥当かどうかを判断する裁判が行われました。
▽2004年3月、当時のノ・ムヒョン(盧武鉉)大統領について、側近などが政治資金を不正に受け取っていた事件などを理由に弾劾を求める議案が国会で可決され、職務が停止されました。
しかし、憲法裁判所は2004年5月、不正資金の事件に大統領は直接、関わっていないなどとして、弾劾は妥当ではないという判断を示し、ノ大統領は2か月で職務に復帰しました。
▽2016年12月には当時のパク・クネ(朴槿恵)大統領について、知人による大統領府高官の人事への介入などを理由に弾劾の議案が可決されました。
憲法裁判所は3か月後の2017年3月、知人の私的な利益追求への関与があったなどとして、弾劾は妥当だという判断を示し、パク氏は韓国の大統領として初めて罷免されました。
憲法裁判所がユン・ソンニョル大統領の弾劾は妥当だという決定を出せば、職務を停止されているユン大統領は直ちに罷免されます。
そして、2027年3月の予定となっている大統領選挙は繰り上げられ、60日以内に実施されることになります。
一方、憲法裁判所がユン大統領の弾劾は妥当ではないという決定を下せば、ユン大統領は職務に復帰することになります。
韓国の憲法裁判所は、ことし1月中旬から11回にわたって弁論を開き、このうち8回でユン大統領本人が出席しました。
また、弁論では、ユン大統領に「非常戒厳」を進言し、内乱の重要任務に携わった罪で起訴された前国防相のキム・ヨンヒョン被告など、あわせて16人が証人尋問に立ち「非常戒厳」の当時について証言していました。
今回の弾劾裁判で、争点になったのは今回の「非常戒厳」と、それに伴う措置の違法性です。
裁判では今回の「非常戒厳」が憲法違反にあたるかどうかに加えて、国会への軍の投入が、「非常戒厳」を解除するための国会決議を阻止する目的だったのかどうか、また、大統領が主要な政治家の拘束を指示したかどうかなどについて争われました。
このうち、「非常戒厳」が違憲かどうかについては、弾劾を求める国会側が「最悪の憲政破壊行為だ」と指摘したのに対して、ユン大統領は「大統領の権限の行使だ」と反論しました。
そして、野党によって国政がまひしているとして、これを国民に知らせるために「非常戒厳」を宣言したと主張していました。
国会への軍の投入については、証人に立った当時の軍の司令官が、ユン大統領から電話で「人員を引きずり出せ」と指示を受けたと明らかにし、「人員」とは国会議員のことだと受け止めたと証言しました。
これに対してユン大統領は「国会議員を引きずり出せ」という指示はしていないと否定していました。
政治家の拘束については、情報機関である国家情報院の当時の第1次長が、大統領から「この機会にすべて捕まえろ」と指示を受けたと証言し、直後に当時の軍の司令官から、15人前後の拘束者の名前を伝えられたと述べました。
一方でユン大統領は、指示をしていないと主張していました。
韓国の世論調査機関「韓国ギャラップ」の調査では、去年12月に「非常戒厳」が宣言された翌週には、「ユン大統領の弾劾に賛成する」と答えた人が75%にのぼり、「反対」の21%を大きく上回りました。
1月中旬には「賛成」と答えた人が57%まで減りましたが、「非常戒厳」からこの3か月あまりで常に50%以上の人が「賛成」と答え、先週の調査では、「弾劾賛成」が60%、「反対」が34%でした。
一方、政党支持率の調査では、「非常戒厳」の2週間後に最大野党「共に民主党」が48%、与党「国民の力」が24%と、大きく差がつきました。ただ、ことし1月中旬には、最大野党が36%、与党が39%と、与党が逆転しました。
これについて韓国メディアは、与党の結束が強まったことに加え、大統領の代行を務めた首相に対しても弾劾議案を可決させたことに、最大野党への国民の批判が高まったことが背景にあると報じていました。
その後、2月に入ると再び最大野党が支持率でリードし、先週の調査では、最大野党「共に民主党」が41%、与党「国民の力」が33%でした。
ユン・ソンニョル大統領をめぐっては、弾劾裁判と並行して、内乱を首謀した罪で刑事裁判も進められています。
韓国で大統領は原則として在職中に刑事訴追を受けない特権がありますが、内乱罪は例外です。
その例外が適用され、内乱の罪で起訴された現職大統領はユン大統領が初めてです。
ソウルの地方裁判所ではことし2月と3月、刑事裁判での審理に向けて争点などを整理するための「公判準備手続き」が開かれ、大統領側は提出した意見書で起訴内容を否認しているということです。
刑事裁判の初公判は今月14日に開かれる予定となっています。
韓国の刑法では、内乱の首謀者には死刑や無期懲役、無期禁錮の刑が科されると定められています。